2017年7月29日土曜日

【吃音Q&A】吃音者は医療福祉従事者を目指すために学んではいけないのか?

Twitterから投稿の紹介です。
吃音当事者でありながら医療福祉従事者になるため、学校で学んでいる人の投稿ですね。
(または現在医療福祉従事者のツイートも含まれるかも?)

なかなか吃音や発達障害をもつ人が医療福祉従事者になるのは苦労があるようです。
発達障害当事者で漫画家の沖田☓華さんも看護師でしたよね。看護学校まではなんとかなって試験も通ったけど発達障害特性により実際の業務は大変だったと振り返っています。看護師の世界はコミュニケーション能力がとても重要視されるとか、女性が多いので女性特有の価値観や世界観が発達障害にはキツイとか、マルチタスク業務が多く発達障害特性でミスが多かったともいいます。

さて本題にはいります。

◆吃音当事者学生にこのように発言する教員がいるという現実

以前にもこのような投稿が…
看護師になりたいと思っても、吃音があると自分の夢を諦めないといけないのか?

このスピカさんのツイートを見て2015年、吃音を扱うライターの近藤雄生氏のツイートを思い出した。(https://www.yukikondo.jp/

北海道のこと

※Fusae氏は聴覚障害者とのこと Twitterプロフ→人生再構築に専心中。目指すは経済的基盤作りと安定就労。諸般の事情より2016年〜再起動中。Key word:聴覚障害者、保健師・看護師( 聴覚障害をもつ医療従事者の会URL http://web.jndhhmp.org  )、猫。投稿は主に私感と情報発信目的。所属組織等の公式見解ではありません。


◆吃音をもつ人が医療福祉従事者、教員など、国家資格に実習にいろいろ乗り越えるものがある場合どうすればいいのか?
まず最初に考えられるのは、その居場所、学校が障害、社会的障壁を持つ人に理解ある場所。障害者手帳や医師の診断書がなくても合理的配慮してくれるようなところです。これはレアケースです。

しかし、現実として、学校側が合理的配慮をすること、「その人の障害や社会的障壁にあわせて配慮してくれる」実習先を探すこと。これらをするために医師の診断書や障害者手帳を要求してくる場合もあります。大体の学校は最低限、診断書が必要といいます。障害者手帳があるとさらに心強いです。

今のところ、吃音に限らず、発達障害のある学生も同様ですが。学校が国公立。学校に障害学生支援室がある。学校に障害学生支援室も障害学生支援サークルがある。学校の講義に障害児支援、特別支援教育、福祉などがある。学校の教員に発達障害や特別支援教育界隈で有名な人がいて合理的配慮について理解があって熱心。合理的配慮に理解があって熱心な教員・先生がいるとその先生のネットワークを使って、実習先まで探してきてくれるという実例もあります。とても良い学校ですね。
以上に書いたようにこのような場合はかなり選択肢があると思います。

しかし、学校が国公立以外。学校の校風、教員やともに学ぶ学生の価値観が障害者差別の心、内なる植松(2017年7月25日からNHKが使ったパワーワード)がある場合は吃音のある学生。発達障害のある学生にはとても厳しいでしょう。学校側がその道に進むのを諦めるように、挫折するように仕向けてくることもあるかもしれません。

――どうしても学ぶ環境でアカハラ・危険・リスク・差別があり自主退学に追い込んでくる場合

こういう場合は素直に法律を使って対抗すべきでしょう。
障害者権利条約、障害者基本法、障害者差別解消法、発達障害者支援法があります。
一度、吃音者の団体や発達障害の団体に相談して、どのような方向性で行くか話あって慎重に行動する必要があるでしょう。


――吃音や発達障害があったけど、学校を卒業して、職務遂行をしている先輩は、何らかの形でその学校名や実習先を後輩に共有してほしい

吃音や発達障害があったけど今は現役で、その職業で働いているという先輩。
可能な限りで良いので、自分が卒業した学校名やお世話になった実習先、または今の立場を使って、後輩学生の実習先施設を探してあげるなど、力添えをしてほしい。

――学校を卒業してから職場で吃音や発達障害を理由に不利益を受ける場合
おそらく障害者手帳を持っていない、クローズ就労かと思います。
この場合、発達障害者支援法の第十条が有効です。(ただし、同時並行でコレ以外の手段も医師や支援者や支援者団体と相談しましょう。手帳取得や支援者に介入してもらう。弁護士とも相談など)

発達障害者支援法が改正されたあとの第十条はとても強いです。
簡単に説明すると、障害者手帳があろうがなかろうが(障害が職場に入ったあとにわかったなどでも)、『事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。』のです。

法律だと難しいですが。発達障害を理由(吃音を含む)にその人を排除するように、パワハラしたり、うつに追い込むとか、個々の発達障害特性によりできない仕事・失敗しやすい仕事に故意に配置転換して自主退職に無理やり追い込むとか、そういうことはできなくなったのです。(2017年現在、発達障害の書籍がとても多く、こういうことで困っていますというのは逆に悪用もできるため 困っている状況に追い込んで自主退職させるなど)


個々の発達障害者の特性に応じて、適正な雇用管理→発達障害があっても働きやすいように職場側が工夫する、理解する、話し合うなどです。これをしないで解雇の方向や自主退職するように仕向けると第十条を武器に裁判所で争うこともできます。

吃音の場合は、故意に話すことが多い業務につかせる。ゆっくり話すのを認めない、発話発語以外のコミュニケーション手段を認めない、発話発語を間違えても怒らない、いいやすい言葉をつかうため敬語が疎かになるのを怒らない、「吃音をもつ従業員がいます。発話発語でご迷惑をおかけしますが。何卒ご理解ください」などの説明書きや文章をお客様や患者様のいる場所に掲示しない。などなど適正な雇用管理をしない場合が想定できます。


発達障害児者の団体でも、発達障害者支援法改正後第十条を使った裁判事例が出てきたと報告があがっています。今までは泣き寝入りだったが、裁判事例では雇用側、事業主側が最大限の「適正な雇用管理」をしたのかどうかが重要視されるといいます。(それ以前、今でもそうですが、発達障害や吃音の書籍が多く流通しているために、『こういうことが苦手なんだな。逆にそれを利用して、苦手な業務に配置転換して能力不足による通常解雇にしてやる。または自主退職に追い込むぞ』という指南をする不逞の輩も残念ながら存在します)

(就労の支援)
第十条  国及び都道府県は、発達障害者が就労することができるようにするため、発達障害者の就労を支援するため必要な体制の整備に努めるとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター(障害者の雇用の促進等に関する法律 (昭和三十五年法律第百二十三号)第十九条第一項第三号 の地域障害者職業センターをいう。)、障害者就業・生活支援センター(同法第二十七条第一項 の規定による指定を受けた者をいう。)、社会福祉協議会、教育委員会その他の関係機関及び民間団体相互の連携を確保しつつ、個々の発達障害者の特性に応じた適切な就労の機会の確保、就労の定着のための支援その他の必要な支援に努めなければならない。
2  都道府県及び市町村は、必要に応じ、発達障害者が就労のための準備を適切に行えるようにするための支援が学校において行われるよう必要な措置を講じるものとする。
3  事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。


◆将来的には吃音児者団体がもっと情報発信をすること 吃音児者の人権を守ること
吃音のある人もでも色々な職業につけるように、学校に進学できるように吃音者団体が情報発信であったり、場合によっては当事者と一緒に戦うことが考えられます。発達障害児者の団体だと抗議声明を出したり、一緒に戦ってくれたりしてくれます。吃音児者団体がもっと政治や行政、社会に情報発信することも大切でしょう。吃音も発達障害も理解がある職場や先輩の働く事例、合理的配慮事例などの共有や発信も必要になります。

近藤氏がツイートした看護師を諦めたという女性も本来は在学中に医療福祉従事者や支援者や団体がバックアップに入る道もあったでしょう。発達障害児者団体なら経験豊富なので当事者からの申し出があれば動いたでしょう…。

◆Twitter界隈では吃音をもつ医療福祉従事者や教員を目指す学生が多いよう または現役 (関連ニュースも紹介)















2017年7月26日水曜日

記事紹介 障害は個性???

Facebookから気になる投稿がシェアされてきたのでご紹介します。
吃音業界でも吃音は個性、武器といわれることがありますよね…。


2017年6月18日日曜日

人事、採用担当者の本音?吃音者はカミングアウトすると不採用になる?

――2017年8月29日更新 こちらも関連情報として読んでみましょう
LITALICO発達ナビが記事を公開。
『発達障害カミングアウトで退職に追い込まれた26歳。実体験から伝える、退職までの軌跡とこれから』
https://h-navi.jp/column/article/35026527



はてな匿名ダイアリーから吃音に関係する投稿がありました。
最近、新卒学生の就職活動で吃音をカミングアウトするという場合が多くなっているのでしょうか?

人事なんだけど吃音のある人を採用できない理由を述べる(障害者枠なら可能) はてな匿名ダイアリー
https://anond.hatelabo.jp/20170615135046 全文はリンク先に
最近ちょっと気になることがある。人事の仕事だ。
人事畑の人間として心配で心配で伝えたい事がある。病気や障害を一般枠応募でカミングアウトするな。
なぜこんなことを書こうと思ったかというと最近多すぎる。エンカウント率が高いとある障害があるからだ。
新卒の学生で「私は吃音があり、上手く話せないことがあります」、「私は吃音があるので、話せないことがあるので合理的配慮をしてほしい」だとか。
こんな感じのエントリーシートや履歴書を見ることが増えた。
 ※吃音ってのは、きつおんという上手く話せない障害のこと
 最近、発達障害者支援法に含まれた新しい障害らしい。発達障害だから精神障害手帳をとれるとか。
 でも法律に入るまえから話し方おかしい人は不採用傾向だけどね。
 
ごめんなさい。
吃音のある人は不採用です。問答無用で不採用です。
もちろん応募者に理由は明かさないよ。
人事の業界では障害とか病気とか変な人とかは出来る限りは採用したくないんだよ。
法定雇用率に計算できるなら話は別だけどね。


書いてあることは、事実だろうと思います
吃音も含めた発達障害者を採用する企業団体などの人事部、採用担当者、障害者採用担当の人はよく指摘します。「障害受容のできた、病院に行っている、就労移行支援事業所に通所している、支援者がいる」などの条件を満たした人を採用するようにという暗黙のルールはあります。

また、就労移行支援事業所や障害者枠就職エージェントなども、応募する側の人に、クローズド応募かオープン応募しかない。一般枠で障害者手帳などを持っていないのにカミングアウトすることはただの自殺行為だと説明しますよね。採用する方もカミングアウトするなら法定雇用率に計算したいから障害者手帳などを持っていてくださいね。と考えているわけですから。それを知っている間に入る人は応募する人にそれとなく伝えるわけです。

ツイッターの投稿 新卒で就職活動をする学生と思われる人の投稿があります


一般枠で障害や病気をカミングアウトしてはいけない
これは今後吃音業界に浸透していくでしょうか?
吃音のある先輩達の美談に翻弄され、カミングアウトしても大丈夫なんだ!っと勘違いする就活生もいると思います。一生に1回の新卒という資格をどのように使えばいいのか?新卒障害者枠で行くのか、新卒一般枠で障害者手帳を持っていないのにカミングアウトして不採用通知を受け取るのか?メンタルを病むとか新卒で就職できなかったという履歴を残すのか?これから徐々に事例が増えていくと思います。


2017年10月15日記事内容追加
10月11日に再放送された吃音者の就活を扱ったハートネットTVを見た、どこかの企業の人事?と思われる人が投稿。吃音者はなぜ障害者手帳を持っていないのにカミングアウトするのかということを心配している。吃音者学生と発達障害学生の違いにも言及している。

吃音のある就活生はなぜ障害者手帳を持っていない?人事採用戦略の話
https://anond.hatelabo.jp/20171012000353


吃音のある就活生はなぜ障害者手帳を取らないのか 人事採用戦略で障害者雇用、法定雇用率が重視されていることを知らないのか? 発達障害学生達の方が障害受容をできている件
2017年10月11日、NHKEテレで放送したハートネットTVを見終わった。
吃音のある大学生の就職活動だった。番組は「私たちの就活 —吃音とともに生きる—」
>http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/program/index.html?id=201710042000>
今年もスタートした就職戦線。社会に出る期待と不安に揺れる大学4年生。近年、売り手市場が続くなか、取り残されそうな若者たちがいます。吃音症のある就活生たちです。吃音症とは、発声の際、第一音が出ない、繰り返す、引き延ばすなど言葉を円滑に話せなくなる症状。全世界の人口の100人に1人が吃音者であり、日本では120万人以上の吃音者がいると言われています。吃音は、その場の状況によって不規則に変化していき、家族や周りの人も理解しづらい上、本人すらもいつどこで吃るのか、わからないといいます。医学的にも、その原因や本態は分からず、完治も困難というのが通説です。多くの吃音者が、自分の障害と正面から向き合わざるを得ないのが就職活動の時。言葉によるコミュニケーション能力が要求される面接は大きな壁となっています。言葉が円滑に話せないことで、コミュニケーション能力が不足していると判断されることも少なくありません。夢を抱くことよりも、吃音による障害が頭をよぎり、話すことの少ない職業を選ぶ吃音者も多くいます。吃音への理解が乏しい状況で、生きづらさを抱えながら、社会に旅立とうとする姿を追いかけました。<<
これを見てショックだった とても不憫に見えた
なぜ、一般枠の就職活動で吃音があることをカミングアウトしているんだろうか。自殺行為だ。吃音のある人を採用できない理由になってしまう。はっきり言って多くの採用側が不採用決定するだろう。もちろん宝くじに当たるような確率でどんな障害をもっていても障害者手帳は必要ありませんという事業者もいるだろう。だがそのような奇跡に巡り合うのは就職活動期の短期間ではありえない。新卒という大事な時期を逸してしまうだろう。もしも吃音や障害などをカミングアウトしても大丈夫という企業名や団体名が存在するならインターネット上でリスト化されているはず。逆に名称を教えてほしいくらいだ。
病気や障害があることは隠し通せるなら隠してよい。どうして正直に話してしまうのか。職場で配慮してほしい事なんて告白されれば、配慮の必要ない人を採用したいと思ってしまうのが本音だ。採用側としても法定雇用率にすら計算できない状態の人を採用すると吃音のある学生達は本気で思っているのか。
障害者手帳を持っている状態で吃音がありますとカミングアウトするならまだ理解の余地はある。吃音のある就活生は障害受容が足りないと感じる。障害受容をしないで吃音がありますとカミングアウトをするのが逆に怖い。職場内の環境を整え配慮をする採用側はその分、法定雇用率にも計算したい。ウィン・ウィンの関係だ。吃音のある学生は正直にカミングアウトしてくれるわけだから、採用側の考えはカミングアウトをするなら障害者手帳をを持ってきてくださいだ。あとでコピーを提出してくださいだ。今ここで正直に吃音のある学生に告白します。



関連記事
吃音をカミングアウトしているという吃音者の先輩の就職体験談を聞くときに気をつけることとは?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/05/blog-post_29.html

園や学校でカミングアウトする場合と就職活動でカミングアウトする場合の違い
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/05/blog-post_30.html

【随時更新 吃音Q&A】人事採用担当者の方へ 吃音者雇用ガイドライン 働く吃音者への合理的配慮とはなにか? 吃音者を採用する場合はどうしたらよいのか? 吃音者採用事例 雇用事例について
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2016/09/blog-post.html

秋田県由利本荘市 地域おこし協力隊の合格者が後に精神障害者保健福祉手帳所持者とわかった後に合格取り消し
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/06/blog-post_9.html

【他記事紹介】発達障害でNHK記者をクビになった私が思う、NHKの「発達障害プロジェクト」
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/05/nhknhk.html

2017年6月13日火曜日

2017年6月13日放送のNHKシブ5時で発達障害特集 仕事のできる人には正当な賃金を 栗原類さんが発言

2017年6月13日放送 NHKのシブ5時
17:35ころから発達障害特集が放送されました。

苦悩 小中学生の15人の1人?に発達障害の可能性 どのように向き合う
内容は5月21日のNHKスペシャルで放送されたものを短く編集したもの。
この放送に7000通の反響があったという。

発達障害当事者の笹森理絵さんが部屋を片付けられない。捨てる捨てないの判断ができないと語ります。片付けがしたくても集中できない。注意が他にむいてしまう。自分ではどうにもできない。「だらしなくてみっともない」と周囲から判断されてしまう。


次に感覚過敏のある少女のケース。
スーパーマーケットの業務用冷蔵庫の音。「キーン」「シャー」「ゴー」と聞こえてうるさいといいます。外では子どもの声がうるさく感じます。しかし定型発達者の有働由美子アナウンサーにはそんな音は聞こえないといいます。


スタジオには栗原類さんと信州大学医学部附属病院部長 NPOネストジャパン代表 本田秀夫さんが登場。栗原類さんは2年まえにNHKの番組で発達障害者であることをカミングアウトしました。
スタジオでは発達障害の説明があります。『発達障害は生まれつきの脳の特性である』と説明されました。とても正確な情報です。
残念ながら吃音やトゥレット症候群、協調性運動障害については説明がありませんでした。

ASD 自閉スペクトラム症は臨機応変さ人付き合いに困り事がある。
ADHD 注意欠如・多動性障害は忘れっぽい、片付け苦手、順序立てて考えることの困りごとがある。
LD 学習障害 計算 読み書きが苦手という。


栗原さんはADD ADHDと診断されたが。ASDの臨機応変や人付き合いの苦手はあるという。昔、はじめて診断されたときはLDもあったという。



5月21日に放送されたNHKスペシャルを見て7000通の反響があった。
当事者の母30代
息子は常に動き続け注意されてもすぐ忘れ自分で制御できないことが多々ある。
同居する祖父母は発達障害を知っている、伝えたのに「普通に育てればいいという」
その普通が息子にとっては苦痛なのに

というメッセージが寄せられた。


本田医師によると、一般の社会はある程度平均的な人が過ごしやすいようにできていますので、性格が極端な人にはすごしにくい。努力や訓練でどうしようもないもの発達障害だと難しいことが多くなってくる。病気を治す訓練や努力ではなく周囲が受け入れることが大切だという。



場面が変わって 感覚過敏の当事者の事例紹介
NHKスペシャルでも放送された定時制高校生の河髙素子さんの感覚過敏の困りごとになる。河髙さんは自閉スペクトラムの診断を受けている。子どもの声や冷蔵庫の音がとても聞こえすぎて苦手のようだ。有働アナウンサーは聞こえない。河髙さんは音の洪水にされされていると表現している。15分ほどしかスーパーマーケットにいることは耐えられないという。

河髙さんにはもう一つ苦手な場面がある。感覚過敏は人とのコミュニケーションにも困難をもたらす。場面は喫茶店に切り替わる。河髙さんは目の前にいる有働さんと会話をしたいのだけど有働さんの話す声よりも、周囲の音、他のお客さんの話している声、喫茶店の環境音そのものが気になって聞こえすぎてしまい聞こえないというのだ。

NHKは河髙さんの声の聞こえ方を視聴者に伝えるため聞こえ方のイメージを放送した。
(監修 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 柏野牧夫)
このように喫茶店、ファミリーレストラン、居酒屋などで会話しながら食事やお酒を楽しむシーン。吃音者にもあてはまる人がいるでしょう。目の前の人やお隣の人と会話ができないことあるでしょう。他のお客さんの声、店の出入り口のドアの音や入店時メロディ、注文時の読み出し音、調理場の音、子どもがはしゃぐ声、赤ちゃんの鳴き声、食器の音、このようなものが聞こえすぎてしまい。満足に会話ができない吃音者もいるはずです。自閉スペクトラム症かもしれませんね。



河髙さんはさまざまな音が混ざって聞こえるといいます。
ロンドン大学で自閉症研究をするフランチェスカ・ハッペ教授(認知神経科学)によると
脳が出す指令が関係しているという。教授の仮説によると健常者、定型発達者は脳の司令塔が不要な音を小さくしているといいます。

しかし発達障害のある人は、音を選択して、自身が重要だと思う音に注目して聞く事ができないというのです。不要だと思う音のレベルを脳の司令塔が下げることができないというのです。

吃音もこのように「話せ、発話しろ発語しろ」というときに脳の司令塔が複雑な動き、混乱していて吃っているのかもしれませんね。DSM5が吃音を神経発達障害としているところはこのような背景もあるのかもしれませんね。




スタジオに戻る
栗原類さんも音楽が好きでアーティストのライブにいっても耳栓をして参加しているといいます。居酒屋で上手く会話できないエピソードも明かします。音が大きすぎて距離が近い隣の人と会話できない。居酒屋にいる他の人の話し声が聞こえてきてしまうといいます。


本田医師によると、みんながみんな発達障害の人が感覚過敏があるわけではなく。逆に感覚鈍麻の人もいるというケースを紹介する。例えば健常者定型発達者が回避できる危機回避ができない。やけどをしてしまうことが紹介された。



番組に来たメッセージ
当事者女性 40代
38歳のとき発達障害と診断され職場に報告したところ
「そのような特性があるなら事務系の仕事は難しい。あなたが異動できる部署はここにはない」説明され、結局退職するしかなかった。悲しくて悔しくてしかたありません。




松尾 剛アナウンサー
「これはでも職場の側に受け入れる理解があればなんとかなったのではないか。先生どうでしょうか」

本田医師
「そうですね。あの。事務系が全部無理ではない。その人の特性に合わせた仕事を与えることができればこの人も勤務することができたかもしれない」

栗原類
「とくにあの。会社とかに毎日いかなければいけない。こういのは発達障害の人は皆ができるわけではない。例えば週5で会社に行くのではなく1日だけ自宅で作業できるように。とくに今はインターネットや技術が進歩しているから、自宅で定型発達者と同様の仕事ができる。もっと在宅勤務を増やしてほしい」


※筆者補足
実は発達障害者支援法第10条の3【3  事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。】

これを使えば、発達障害者への不当な圧力と戦うことができます。
雇用主事業主は適切な雇用の機会確保、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理をしないといけないのです。「キミにはうちの会社に仕事はないよ。どっかいけよ。辞めてくれると嬉しいな」なんていうことはもうできないのです。これは障害者手帳所持者でも社会人になってから発達障害が判明した人でも関係ありません。発達障害がわかった当事者が自主的に辞めるように環境を醸成することや。逆にその人が障害特性で苦手だろうと思われる職務に配置転換して能力不足による普通解雇をした場合裁判になります。発達障害者支援法改正後にこのような事例が徐々に報告されてきています。適正な雇用管理をせずに退職に追い込むとか普通解雇すると事業主は裁判で負けます。




場面が変わって発達障害当事者男性の勤務と上司のお話
発達障害の人を社員として採用している大阪のIT関連企業。
そこに障害者枠で勤める伊藤直さんのケースが紹介される。
自閉スペクトラム症の伊藤さんはコミュニケーションする際に定型発達者が具体的な数値を使い仕事の指示を出していることが紹介された。たとえば部屋の植物への水やりは適当にやっておいてではなく、コップに3杯の水をあげるという指示だった。曖昧な表現をやめて、具体的な数字で説明することが大切だとわかった上司のコメントがあった。

また、伊藤さんは集中力があり些細なミスや違和感に気づくので経理の仕事をしているという。仕事の緻密さは社内で高い評価を得ているという。


スタジオに戻る

栗原類
「いまいろいな企業団体で発達障害のある人の雇用が増えている。でもまだ足りない部分もある。発達障害の人でもできないことできることの差があるけれども、定型発達者と全く同じ仕事ができる人がいるのに、低い賃金である障害者枠給与のままというのはその当事者のモチベーションが下がる。当事者と会社側がもっと話し合って得意なことで活躍できるように。発達障害の人が活躍できるのは日本経済の未来に良い影響をあたえると思う。」

障害者雇用枠だからといって、障害者雇用枠でずっと簡単な仕事をしていればいいのか。スキルアップしない。キャリアアップが見れない職場で長く働けるのか。自立できるのか。モチベーションは保てるのか?

栗原さんの言葉はとても重いです。重要です。
発達障害者は精神障害者保健福祉手帳所持者です。発達障害のある人の仕事内容は簡単なものやスキルアップやキャリアアップが望めないものもあります。



ここでメッセージ
当事者の母 30代
今は発達障害の人が努力してなんとか社会にあわせて生きています。
でもどんなに努力を続けても十分ではありません。
障害のない人がある人に合わせる方が少しの努力で済むのではないですか?
多数派が少数派を受け入れる社会になってくれるとうれしく思います。


これは東京大学先端研で発達障害などを研究する熊谷晋一郎氏も頻繁に話すことです。
健常者、定型発達者がつくった「普通というルール」にマイノリティである発達障害児者が合わせるのではなくて、健常者、定型発達者が障害のある人、困っている人に歩みよってほしいということです。障害のある人に障害があるから血の滲むような努力をして障害を治す(手術、服薬、訓練)のではなくて、社会の側がもっと寛容な心で包摂するという意味です。これができれば栗原さんが述べたようにできる仕事、得意なことをやる時間が増えるかもしれないですよね。



本田医師
「とても重要な事です。人は必ずしもみなが同じではない。必ず色々な領域で多数派と少数派がうまれる。多数派の人は自分が簡単にできることをできない人がいるとついつい上から目線になって心無いことをしてしまう。少数派の人は多数派の人から見えないのでついつい無視されがち。少数派の人たちも一緒に何かをやれるためには多数派が視線をひろげて気づいて一緒に生活できるよう環境を考えるようになればと思いますね」


松尾アナ
「先程の指示の仕方についてですけども(具体的な数値として発達障害当事者に伝える)そこに視点を定めて、それをスタンダードに定めれば、もっと働きやすい仕事になりますよね」


栗原類
「先程も申し上げたように。テクノロジーの進歩で皆が働きやすい。たとえば伊藤さんのようにデスクワークができる人は、会社にいかずとも自宅でできるように配慮してくれるようになれば、そういう企業が増えれば変わると思う」

以上


栗原類さんがかなり発達障害のことを勉強していて驚きました。
自分のことも1つの例。他にも発達障害の人は1人1人異なることを説明したことはすごいと思いました。現代社会のテクノロジーの進歩により、会社や職場にいなくとも仕事ができるのではないかと踏み込むところや、仕事ができる当事者には正当な人事考課をして給与をあげてほしい、一般枠と同じことがこなせるなら評価してほしいなど。かなり踏み込んだ発言をしていたと思います。栗原類さんはこれからも活躍してほしいし、色々な発達障害のことをもっと伝えていってほしいと思います。

番組内では発達障害児者が、健常者、定型発達者の作った普通というルール、価値観に合わせるのではなく、健常者、定型発達者側が障害者を知って少し歩み寄ってほしいというのもとても印象に残りました。医学モデルではなくて社会モデルですね。こういった考えがもっと広がるといいですね。

2017年6月12日月曜日

【吃音Q&A】吃音は発話発語の障害 そして相手、聞き手の時間を奪う障害 吃音者への合理的配慮 障害者雇用か一般枠雇用か?

吃音は発語発話の障害だけではない
相手の、聞き手の時間も奪ってしまう、消費されてしまう障害だ。

関連記事 【随時更新 吃音Q&A】人事採用担当者の方へ 吃音者雇用ガイドライン 働く吃音者への合理的配慮とはなにか? 吃音者を採用する場合はどうしたらよいのか? 吃音者採用事例 雇用事例について

吃音業界とは関係のない人からの貴重な意見です。
発達障害児者当事者会や発達障害児者の診療をする医療従事者、支援者、就労移行支援事業、障害者就職転職エージェントなどからの新たな視点です。当事者研究方式や障害に関係なく、吃音業界と全く関係のところからは吃音業界がハッと思う意見が飛んできます。筆者もこれを指摘されたときは最初は理解できませんでしたが。たしかに自分が吃音者ではなければそう思っても仕方ないなと気付きをえました。


吃音とは吃る障害である。そう。それで正解です。私たち吃音者もそれはそうだと考えていました。

しかし、他の障害者や医療従事者、支援者、就労移行支援事業の職員、障害者枠就職転職エージェントからの新しい意見がありました。


「吃音のある人って100%吃りながら話すのを最後まで待ってほしい!と合理的配慮を要求してくる人いるけど。それって無茶だよね。お互いの歩み寄りや落とし所というのを無視している発言ともとれるよね」

「合理的配慮ってお互いに話し合ってどこまではできて、ここはできない。合意形成も必要だよね」

「相手や聞き手にも仕事はあるのだから、無理に話すことにこだわらなくてもいいよね。コミュニケーションツール、手段は色々あるのだから。吃ることにこだわりを持つのはなぜなんだろう?」

「100%吃りまくるから、私の発言を全部待ってというのは正直に言って無理だと思う。逆の立場だとどう思う?」



厚生労働省が合理的配慮のガイドラインを公開しています

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000083347.pdf

(4)過重な負担
○ 合理的配慮の提供の義務は、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合を除く。事業主は、過重な負担に当たるか否かについて、次の要素を総合的に勘案しながら個別に判断する。
① 事業活動への影響の程度、 ②実現困難度、 ③費用・負担の程度、
④ 企業の規模、 ⑤企業の財務状況、 ⑥公的支援の有無

○ 事業主は、過重な負担に当たると判断した場合は、その旨及びその理由を障害者に説明する。その場合でも、事業主は、障害者の意向を十分に尊重した上で、過重な負担にならない範囲で、合理的配慮の措置を講ずる。


吃音者が話すことを、発話発語を吃りまくって吃り倒すのを話相手、聞き手は最後までずっと黙って聞いていないといけないの?

① 事業活動への影響の程度
吃音者が「私はドモリなんだから、吃りまくるからよろしく。絶対に私の言いたいことを先取りしないでね。言いたいことを「これのこと?」とか割り込んでこないでね」

こんなケースもこれから出てくるでしょう。

事業活動へはどの程度の影響を与えるでしょうか?
定型発達者、健常者が報告連絡相談などを上司に終える時間が1分とします。
しかし吃音者は吃りまくりで3分毎回かかるとします。
これは事業活動への影響がでると考えられます。
筆者も過去に採用担当者から言われたことがありますが、「トヨタ生産方式って知ってる?ジャストインタイムって知ってる?ムリムダムラの排除って知ってる?キミの話し方って時間のムダだと思わない?」と言われたことがあり何も反論できませんでした。

確かに時間は大切です。仕事場、ビジネスでは時間は重要です。何時までにあげないと、完了させないといけない仕事は吃音当事者にもありますし、話の聞き手も同様です。お客様だって早く目的を用事を達成したいと思っているはずです。吃音で吃ることによりロスタイムがどんどん増えれば、その分、1日の想定された就業時間が延長することになります。


たとえば0.1秒や1秒で命が危ない仕事や危機管理や危機回避が必要になる仕事もそれです。陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、警察官、皇宮警察、消防士、救命医師、救命看護師、旅客業のパイロット、航空管制官などです。0.1秒1秒の単位で状況が一変するような仕事は吃音者のどもってしまう時間が影響します。

公共交通機関など運転手や駅構内で安全確認、アナウンスや乗降者確認をする場合もそうです。「ドアしまります、駆け込み乗車はおやめください」などが「どどどどどどどっどどどっどア閉まります。かかかかかかかかかかかかか駆け込み乗車はおやめください」となると電車の発車時刻に影響がでます。

自衛隊では吃音者を不採用疾患として公開しています。それに近い職務である警察官や皇宮警察も公開されていないけれど採用時の暗黙のルールがあるかもしれません。

これは別記事でも書きましたが。
自衛隊がダメなら警察や消防なども本音と建前ルールがあるかもしれません。
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2016/11/blog-post.html
吃る時間が自分だけではなく、相手やお客さん、一般市民の「生命の危機」に影響を与える職業も吃音者は難しいでしょう。吃ってしまうその一秒一秒が危機につながる場合です。そう考えると銃火器など武器を使用する仕事、緊急救命医師、外科医なども吃音者には難しいかもしれません。ドクターX大門未知子が手術中に吃ってしまい、手術時間に影響を与えたら患者が死ぬかもしれません。技術があって失敗しなくても、時間経過に勝てないのです。
警察や自衛隊が「とまれ!撃つぞ」という警告をするにしても、吃ってしまい警告する時間に影響を与えて、危機回避できない場合もあるかもしれません。

例えば防衛省の防衛省訓令第一号があります。航空身体検査に関する訓令です。ここでは「不合格疾患等」という項目に一般に言われる自閉症などの発達障害、吃音や気分(感情)障害や既往歴が不合格の基準として明記されています。海幕衛第8931号は海上自衛隊の身体検査です。こちらでも不合格疾患として「精神と行動の障害」、「吃音」が明記されています。陸上自衛隊達第 36―1号は陸上自衛隊の身体検査です。こちらでは具体的に吃音という項目はありませんが「脳神経・精神」の検査項目があります。
このような検査を見れば、行政職員でさえこのような基準があるなら、民間でも存在するはずだ、いや表向き存在しないとしていても裏ではあるはずだろうと思います。2013年に北海道で自殺した吃音者も警察官になりたいという夢があったとのことでしたが、どうしても面接で落ちてしまうことを繰り返したそうです。警察内部の採用活動基準については不明ですが、自衛隊でNGなら警察や消防でも難しいのではないかと思いました。
他にもこのような研究報告が独立行政法人労働政策研究・研修機構から発表されています。
吃音で困っていても、適切なソーシャルワークや、支援機関につながることができず、困難な状況に陥っているようです。

NHKのプロフェッショナル 仕事の流儀「真夜中の東京スペシャル」でも消防士の人がこのような貴重な発言をしている。吃音者だと難しいかもしれない。
http://www.nhk.or.jp/professional/2017/0227/index.html
「1秒で助かる命、亡くなる命」
東京の下町、葛飾区。ここにも夜を駆ける1人の男がいる。本田消防署一部大隊長、八巻信也(57)。消防一筋38年、この道のスペシャリストだ。八巻は消防隊の指揮官、80名からなる隊員たちはその号令1つで動くことになる。担当する葛飾区は、古い木造住宅がひしめく下町。年間150件もの火事が起こる都内有数の火災多発地域だ。この消防署の隊員たちに徹底されているのは、スピードだ。どんな夜中でもひとたび出場命令が下れば、彼らは1秒を争い消防車に乗り込み、1分以内に飛び出していく。
八巻は言う。「スピード、スピード、スピード。安全なんてのは当たり前。1秒たったら燃えなくてもいいものが燃えちゃってるかもしれない、1秒早けりゃ助けられたかもしれない、1秒遅くなったら死んでしまうかもしれないっていう。私は災害ってそういうことだと思ってるんですよね」
八巻はいつでも走る。大隊長という立場ながら、火災現場では煙の中に飛び込み火元を確認し、周囲を走り回り、延焼の危険を察知し、消火指示を出す。一旦、鎮火と要救助者がいないことを確認すれば、すぐさま消防車の撤退を決め、新たな火災に備えさせる。全ては「1秒のため」だ。
基本の勤務は朝8時半から翌朝8時半までの24時間。心休まる時間などない。八巻たち消防隊員は1秒でも早く災害に対応できるよう、神経を研ぎ澄まし、準備をしている。
そして1か月半にわたる密着取材で見えてきたのは、消防の仕事の多様さだ。火災はもちろんのこと、水難事故、孤独死の現場、そして電車への飛び込み事故など、私たちの生活で起きるあらゆる災害に彼らは真っ先に駆けつける。命の可能性がわずかでもある限り、救助活動を行うのも消防隊員の任務なのだ。しかし、助けられる命よりも亡くなってしまう命に立ち会うことの方が圧倒的に多い。八巻は、そんな現場の最前線に38年居続けている。そして最後、自分の信念をこんな言葉で表現していた。
「かけがえのない命というのは多分消防をやっていれば、意味がわかると思います。命は1回なくなっちゃったら、無になってしまう。取り返しのつかないもの。だから助けなくちゃいけないんでしょうね。自分たちが助けられるなら、助けなくちゃいけない」

このあたりを読むと、吃りまくる、100%吃るから話し終わるまで待ってくださいと合理的配慮を要求してくる吃音者は難しい事例だと思われる。 ① 事業活動への影響の程度はとても大きい。命の現場に、治安維持や戦争状態、災害救助での吃音者の吃るという発達障害特性は難しいかもしれない。

工場などでも同様です。
指差し安全確認。
後ろ通ります。
XXXを補充します。
XXXを運びます。
などなど、意外に声出し、発話発語しなければいけない部分は多い。
ホウレンソウも1秒でも早く終わらせないと、自分の作業も同僚や相手の作業も遅延することになる。

吃音のアナウンサーがいて、常に吃りまくってニュースを読んでいるのもダメだろう。
これは聞き手、視聴者も時間を多く消費してしまう。また、時間通りに番組が始まって時間通りに番組が終わらないと、毎日の放送予定がどんどんズレてしまう。

「おはようございます。おはようニュース日本です」

「お お お お お お お お お お おは おはようございます。お、お、お、お、お、おはようニュース日本です」
となってしまっては時間消費という視点からだと、朝の忙しい時間にニュースを素早く聞きたい視聴者のほうから困りごとが発生してしまう。

②実現困難度
実現困難度はどうだろうか?
これはとても簡単だ。吃音者が吃って話しているのを黙って聞いていればいいだけである。実現困難か?と言われれば待つことはできる。だが事業活動に影響がでるという視点が絡むとそうではないかもしれない。

③費用・負担の程度
これは全く問題ない。
吃音者への合理的配慮の場合、施設を改修する、バリアフリー化するということは必要ないため大きな費用・負担はそもそも発生しない。(吃音者のために発話発語以外のコミュニケーション手段、パソコンやタブレット、ブギーボードなどを準備するなら少額ですが費用負担が考えられます)
吃音者が吃りまって話すのを待つ時間がもったいないという視点ならばこれは問題になるが……。

④ 企業の規模
例えば企業の規模が大きく部署ごとに部屋ごとに職務ごとに携わる人間が多い企業規模ならば障害者支援担当職員がいたり、大企業ならば、障害者とはたらくには?企業内ガイドラインが作成されている場合もある。

しかし、中小規模ならばそれはどうだろうか?
あまり合理的配慮をするだけの時間や人員が足りないということも出てくるだろう。


⑤企業の財務状況
こちらも中小企業や大企業で変わってくる。
吃りまくる吃音者を説得して、筆談やチャットやEメールを利用してほしい。ブギーボードを購入するとか、タブレットを購入するとか、そのような対応はできる。
受電する架電する電話機の自動音声に「この電話は吃音者が架電しています。受電しています。話し方が変でも気にしないでください」などの音声を入れることは簡単だろう。

接客業や受付だったとしても、「お客様へ 弊社では吃音者が働いています。吃ってしまうこともありますが、ご理解よろしくお願い致します」など目に見える部分に注意書きや看板をたてることはできる。下のリンクのようにスターバックスコーヒーではこのように聴覚障害のある人が働いていますよ。という掲示を行うという事例もある。

がしかし。吃音者は「吃音は障害じゃありません。発達障害や精神障害と一緒にされては困ります。あんな人たちとは一緒にされたくないです。接客の際も店舗内に掲示はしないでほしい」という人もいるので注意が必要です。吃音至上主義という差別主義があるのです。

関連記事 吃音至上主義とはなんですか?どんな差別ですか?


 外部リンクTwitterから
スターバックスでは聴覚障害のある人が、聴覚障害のあることを明かす、または掲示 している。https://twitter.com/i/moments/804168140594630656?lang=ja




吃音者の中には発話発語の際に唾液を飛散させて話す人もいるので、「弊社では吃音者が働いています。マスクの着用をしています。ご理解よろしくお願い致します」という掲示もあるかもしれない。マスクの費用はあまり大きなものではないはずだ。

吃音者への合理的配慮はエレベーターが必要だ。スロープ設置が必要だということではないので、そこまで巨額の費用は発生しないと考える。


⑥公的支援の有無
吃音者を支援するための人員やサービス、補助金などがあるか。
吃音者を限定しダイレクトに支援する人員配置や就労移行支援事業サービスは今のところないと思います。吃音という発達障害は合理的配慮事例や企業団体で働いている場合の事例が極端に少ないのです。吃音がありながらもどもりまくって働いていますという美談はよくありますが。真実かどうかはわかりません。もしも真実なら吃音者が入社しやすい働きやすい企業ランキングなどが作成されるはずです。

しいて言えば、就労移行支援事業所の職員、ハローワーク、ジョブコーチなどが企業団体、公的機関の一緒に働く人の間に入って、困りごとや合理的配慮の相談。トラブルになった場合の解決などには入ってこれるでしょう。

公的支援の一つ、障害者の社会参加のために障害者の法定雇用率があります。
吃音の場合は発達障害者支援法により精神障害者保健福祉手帳を取得できる可能性があります。これにより吃音者を障害者枠で採用し法定雇用率に計算することもできます。しかし、吃音を診療できる医師、耳鼻咽喉科医師、精神科医師が少ないため手帳申請が困難という事例があります。吃音者を採用する官民にかかわらず企業団体の人事部採用担当者は『吃音に対して合理的配慮を提供するから、法定雇用率に計算したいな』という本音を持っていることもあるでしょう。しかし吃音当事者には吃音は障害ではないと思っている人もいるため、正々堂々とどもりながら私は吃音がありますと一般枠採用に応募してくる場合もあります。人事側の本音としては法定雇用率に計算したいという部分が吃音者や吃音業界ではそれを受け入れないという人も数多く存在します。
吃音で吃ることは聞き手、相手、お客さん、職場の仲間の時間を奪ってしまうという新しい視点は今後どうなるか?
吃音者が吃ることは相手、聞き手の時間を奪ってしまうこと。
こんな視点がでてくるのは吃音とは関係のない人と話し合うことの良いところです。
公的機関や企業団体の人事部、人事採用担当者、就労移行支援事業などでもこれからは重要な合理的配慮合意形成の手順になると思います。

私は吃音者だ!!吃って何が悪い!!という吃音者もいれば
私は吃音があるけど、たしかに聞き手の人の時間も大切だよね。このへんを落とし所にしたい。言葉の先取りや私の言いたいことを推測してくれていいですよ。筆談やチャットも利用しましょう。という吃音者も出てくるだろう。

就労移行支援事業の職員や学校の進路指導、キャリアセンター、就職支援課などなども採用する側の本音と建前の情報収集が大変になるだろう。場合によっては吃音者が障害受容や歩み寄りをするように一緒に考えるということも必要になるかもしれない。

就職する就労する吃音者もこの問題を真剣に考えないとならない。
私は吃るので、私が吃っているときは邪魔せず黙って聞いてください。最後まで待ってくださいという合理的配慮を要求したほうがいいのか?
それとも相手側採用側、人事担当者とよく話し合い。どこまでの合理的配慮が可能なのか、歩み寄り、落とし所を決めるのか?
どのような姿勢ならば一般枠や障害者枠で採用されやすいのか?ということもよく調べて研究しなければならない。

吃音者を採用する場合。吃音は軽度でも精神障害者保健福祉手帳3級が取得できることの情報共有、見える化も今後よりいっそう必要になることでしょう。

2017年6月9日金曜日

秋田県由利本荘市 地域おこし協力隊の合格者が後に精神障害者保健福祉手帳所持者とわかった後に合格取り消し

精神障害者、発達障害者、吃音者、精神障害者保健福祉手帳を持っている人にはとっても影響がありそうなニュースが秋田魁新報社から報道されました。

就職活動では障害者手帳を持っている場合ははじめの段階で打ち明けないといけないという意味なんですね。その人のありのまま姿ではなくて、精神障害者保健福祉手帳を持っているかいないかが重要ということなのかもしれません。そもそも障害者手帳を事前に見せなくても、面接で、その状態の男性を判断して合格にしたのだから、本当の意味の、事前情報無しのありのままの男性をみて合格にしたのに。不思議だなと思います。

発達障害児者にもこのニュースは影響ありそうです。そもそも身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を持っている人は「それを隠してはいけない」ということかと。

また、恐ろしいのは由利本荘市が弁護士と相談した結果として、病気や障害があることを隠して面接に望む、就職活動をするのは虚偽申告にあたるとしている点です。障害者であることろクローズにして働いている障害者には困りますよね。


例えばこれが「話して吃ればバレる吃音者」なら、雇用先の業務命令という形で指定の医療機関で障害や病気がないか診断してもらいなさいということにもつながりますよね。業務命令だから逆らうとペナルティになるし、かと言って病院に行って障害や病気がありますねと言われて、それを報告すれば、配置転換や障害特性に不利な業務を押し付けられて、能力不足による通常解雇という伝家の宝刀を使われそうです。

ただ、改正した発達障害者支援法では、「能力不足による通常解雇をする前に、その人の障害を合理的配慮したのか?」ということで争えるようになったため、裁判では有利です。発達障害支援法改正の10条の雇用管理がそれにあたります。これにより発達障害特性を利用した苦手な業務に配置転換して当事者を蹂躙して血祭りにあげる行為に対抗できることになってはいます。

このニュース秋田魁新報社以外にも大手新聞社が報道してほしいと思います。



◆発達障害者支援法改正後の10条

(就労の支援)
第十条  国及び都道府県は、発達障害者が就労することができるようにするため、発達障害者の就労を支援するため必要な体制の整備に努めるとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター(障害者の雇用の促進等に関する法律 (昭和三十五年法律第百二十三号)第十九条第一項第三号 の地域障害者職業センターをいう。)、障害者就業・生活支援センター(同法第二十七条第一項 の規定による指定を受けた者をいう。)、社会福祉協議会、教育委員会その他の関係機関及び民間団体相互の連携を確保しつつ、個々の発達障害者の特性に応じた適切な就労の機会の確保、就労の定着のための支援その他の必要な支援に努めなければならない。
2  都道府県及び市町村は、必要に応じ、発達障害者が就労のための準備を適切に行えるようにするための支援が学校において行われるよう必要な措置を講じるものとする。
3  事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。




http://www.sakigake.jp/news/article.jsp?kc=20170609AK0005&pak=1&pnw=1&ptxt=%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85&psel=&py1=&pm1=&pd1=&py2=&pm2=&pd2=

 秋田県由利本荘市が、4月に市地域おこし協力隊に合格した長野市の男性(42)の採用を、雇用期間が始まる前に取り消していたことが8日、分かった。男性が精神障害者手帳の交付を受けていることを事前に伝えなかったことなどが理由。市は「弁護士とも相談しており、適切な対応だった」としている。

 市や男性によると、男性は3月、地域おこし協力隊に応募。書類選考と面接試験を経て、4月13日付で合格通知が送付された。雇用期間は6月1日から2018年3月末までだった。男性は5月9日に事前の打ち合わせで市を訪れた際、うつ病で精神障害者手帳を持っていることを初めて担当者に告げた。この報告を受け、市は同日、採用取り消しを決め電話で伝えた。

 その後、市は合格取り消しに関する通知を送付。理由は
・募集要項にある「心身が健康」という点に大きな懸念がある。
・履歴書や面接の際、身体不調などの情報提供がなく、虚偽の書類提出があったとみなされる。
・事実を隠そうとした行為であり、相互の信頼関係維持に負の影響がある―
の3点を挙げた。

 男性は「医師と相談し、服薬しながら日常生活を送っており、健康面で特筆すべき事項はない」と強調。「障害の情報をあらかじめ示させて合否の材料にするのは障害者雇用促進法に違反する。障害者手帳は自ら見せており、虚偽の意思もなかった」などと反論している。

 市はきょう9日から地域おこし協力隊を再募集する 
(喜田良直)

2017年6月7日水曜日

新卒前に学生の身分で公費負担利用できる就労支援は今後必要になるか?

日本の社会保障制度だと、18歳未満までが児童と定義されていること。18歳と20歳という「空白の問題、狭間の問題」が取り上げられます。

今回はこのことではありません。
2017年現在、精神障害、発達障害(吃音も含まれる)の雇用、人事業界でいわれている。
「精神や発達障害の人を雇用する場合は、必ず障害受容ができていて、病院に通院している、就労移行支援事業所に通所している、のちのちトラブルがあっても就労移行支援事業所が間に入ってくれる」などの条件を満たした人を最低限の採用ラインにしなさいという説明です。

吃音業界の人々には信じられないことだと思いますが、このようなことは人事業界向けの勉強会や講演会、障害者雇用の採用側に向けた勉強会などでは必ず言われることです。その他にも1%でも合理的配慮を求めるならば、障害をカミングアウトしてくるなら障害者手帳を所持していてくださいね。という暗黙の了解もあります。結局、お客様ではない、お給料を貰う立場になると障害者差別解消法よりも優先されるモノがあるということになります………。(この価値観がもっと変化してほしいところですが)


さて、今回この人事業界の空気の中に、新しく「発達障害の学生は新卒採用する価値がないのではないですか?大学が就労移行支援事業所と同様の訓練をしているなら別ですけど、新卒で採用した発達障害学生を弊社のお金と時間と人を使って訓練するのは正直勘弁してほしい」という人事業界の新しい考えがでてきたことです。


しかし、じゃあ、大学生向けの障害福祉サービス受給者証を利用した就労移行支援事業のメニューと近いものはあるのかな?とインターネット上を検索してもそのようなものは出てきません。受給者証を利用しない、自費の形のサービスならば大学生対象がありました。自費なので保護者などの銭闘力が大切かもしれません。機会の平等から言うと受給者証は使いたいところです。何か理由があるのかもしれません。

株式会社kaien ガクプロ
http://www.kaien-lab.com/gakupro/univ/



企業団体、公的機関の人事部、採用担当が求める発達障害学生になるには?

発達障害があっても大学生時代から就労移行支援事業所と同様のレベルの訓練などを安心安全な場所で実際の職場に近い環境で失敗できて、自己認知、自己覚知やら障害受容をすること。経験により危機回避判断や状況判断、報告連絡相談のタイミング、ダメージコントロールなどを学べたほうがいいのではないかと思います。社会人になってから職場でフルボッコにされて二次障害を発症して自主退職に追い込まれるという悲しい事例は発達障害業界では頻繁に出てくる話です。

しかし大学内部に就労移行支援事業所を作るのはお金の都合上難しいでしょう、上記したkaienのような既存の発達障害に強い就労移行支援事業所が、大学生という身分で障害福祉サービス受給者証を利用して格安で利用できればいいのですが。学生時代から就労移行支援事業所を利用してしまうと「2年間」しか使えない、日数が減ってしまうことにもなります。となると政治のほうで立法措置で専門学校、短期大学、大学、大学院に所属している新卒就活前の2年間は、社会人になってからの2年間には計算しないという運用を考える必要がありそうです。

吃音のある学生の支援困難事例が独立行政法人で公開されている
他にもこのような研究報告が独立行政法人労働政策研究・研修機構から発表されています。吃音で困っていても、適切なソーシャルワークや、支援機関につながることができず、困難な状況に陥っているようです。

・若者サポートステーションなどに訪れるクライエントの中に吃音がある人がいる。
このような人は就職困難者である
http://www.jil.go.jp/institute/siryo/2013/123.html

・大学4年生に未診断の発達障害??、および吃音の学生がいるがどうしたらいいのだろうか?
障害受容はどうなっているのか? 
http://www.jil.go.jp/institute/siryo/2015/156.html


都内の大学によっては、新1年生から発達障害学生を発見するためにプレッシャーをかける場合もある

都内のX大学だと、新1年生のときに、同時並行作業や複数とコミュニケーションしないといけないガイダンスやら共通科目やらを設定して、就職活動と卒業論文と場合によってはアルバイトをしているような状況を経験させて、早めに本人に「気付きをもってもらえれば」という取組をしているところもあります。就活と卒論時期に壁にぶち当たって潰れる前に、新1年生という安心安全な環境での失敗をして気づいてもらうという形ですね。そしてできれば支援や援助につながってほしいという考えだと思います。

総合力が試される、教育改革 発達障害児者はゲームオーバーでは?
文部科学省は2018年から2022年ころまでに学習指導要領の改訂をおこなっていきます。
とくにここで重視されるのはペーパーテストや学力のみではなく。総合力、考える力、モノゴトを色々な視点で見ること、アクティブラーニングなどが重要視されることになります。

と、ここで大変なのは発達障害児者です。
学力だけで突破していけた発達障害児者が、ここで躓く可能性が高まるのです。
高等学校までは発達障害があってもなんとかなるかもしれませんが…。大学入試だと「総合力」がないと合格できない可能性も高まります。大学入試一般枠と大学入試障害者枠なんてモノがでてきたらどうしよう。大学の卒業証書も一般枠卒業と障害者枠卒業なんて区分されたら怖いなと感じるところです。

いずれにせよ、親、保護者の声、支援者の声を届けていかないといけない。現時点ではまだ実際に運用されていないのでどうなるのか未知の世界

企業団体や公的機関が発達障害者に求めるレベルは年々高くなってきていると思います。とくに大学新卒の段階で就労移行支援事業所と同じレベルの訓練を受けている人がほしいという本音がでてきているところから邪推すると。現在公的機関や民間企業には、運良く筆記試験や面接試験を突破したが採用後にトラブルがあった発達障害者いたのではないか?社内ニートや窓際族になっているのではないか?それを防ぐために、もっと大学段階や高校、中学、小学校時代でなんとか発達障害の早期発見早期療育につながらないのか?という意思もあるのかもしれません。発達障害児者のお父さん、お母さんも「自分の働く組織にうちの子どもがきたら絶対に採用されない。なんとかせねば」という感情もあるかもしれません。

特に2018年の精神と発達障害の法定雇用率のことで、人事業界はよく言われる「即戦力の発達障害新卒学生」を求めだしたわけですから。新卒で就活する学生も低額な負担と公費負担で就労移行支援事業所に通所できるようにならないといけないと思います。
就労移行支援事業所以外にもハローワークやサポステや職業訓練校との連携も必要になるでしょう。

採用する側、雇用をする側がそのように武装や採用条件を暗に示してくるとなると、発達障害児者の親、保護者は支援者は団結してこれらと戦う方法を考えたり、採用する側の本音を聞き出して、じゃあそれを解決するために、歩み寄るために、こういった社会保障制度やら就労移行支援事業やらを法律で制定してよ!直接政治に訴える、動く可能性もあるかもしれません。発達障害があるままでも仕事や生活ができる社会に変化してほしいと情報発信することも必要になるでしょう。訓練やら何やらして健常者の言う、健常者の作ったルールに近づいている、歩み寄っている発達障害者が良い発達障害者だというのもなんだか奇妙だと感じます。

吃音業界もこれに乗り遅れないようにしないとなりません。吃音業界と発達障害業界との連携、または融合が必要になるでしょう。