吃音当事者でありながら医療福祉従事者になるため、学校で学んでいる人の投稿ですね。
(または現在医療福祉従事者のツイートも含まれるかも?)
なかなか吃音や発達障害をもつ人が医療福祉従事者になるのは苦労があるようです。
発達障害当事者で漫画家の沖田☓華さんも看護師でしたよね。看護学校まではなんとかなって試験も通ったけど発達障害特性により実際の業務は大変だったと振り返っています。看護師の世界はコミュニケーション能力がとても重要視されるとか、女性が多いので女性特有の価値観や世界観が発達障害にはキツイとか、マルチタスク業務が多く発達障害特性でミスが多かったともいいます。
さて本題にはいります。
◆吃音当事者学生にこのように発言する教員がいるという現実
以前にもこのような投稿が…学部長と話した— スピカ@吃音 (@pptfs_) 2017年7月28日
看護師という立場から言ってくれたことだとは分かってる
「なんで、そんなんで看護師になりたいと思ったの?患者さんに迷惑かけるよ。」
吃音があるから自分の夢、諦めないといけないんですか?じゃあ、吃音のやつは何めざせばいんですか?って言ってやりたかった。
看護師になりたいと思っても、吃音があると自分の夢を諦めないといけないのか?高1の時、担任に言われた— スピカ@吃音 (@pptfs_) 2017年4月1日
「看護師は諦めなさい、吃音もちで就職は無理だと思うから」あの言葉が忘れられない
悔しくて見返してやりたくて…
夢だけでなくて現実もたくさん知った高校生活。もう高校生じゃないんだね
これから看護学生になる
負けたくない。諦めたくない。たった1つの私の夢。
このスピカさんのツイートを見て2015年、吃音を扱うライターの近藤雄生氏のツイートを思い出した。(https://www.yukikondo.jp/)
北海道のこと昨日は、吃音があって看護学校の実習をどうしても乗り越えられず、新たな道を歩き始めた若い女性に会いました。長年志した道を断念しなければならなかったことは残念だし、こういう社会のままではだめだと痛感するけれど、やめるという決断ができてよかったと思う日がきっとくるはず。応援してます。— 近藤雄生 (@ykoncanberra) 2015年12月29日
『新潮45』連載「吃音と生きる」の第3回、第4回(2015年8月、9月号)をpdfでアップしました。特に第4回「新人看護師はなぜ死んだか」は多くの反響をいただきました。ここで終わりにならないよう、今後も自分にできることを探ります。https://t.co/m8m7Rwp7W3— 近藤雄生 (@ykoncanberra) 2015年10月30日
※Fusae氏は聴覚障害者とのこと Twitterプロフ→人生再構築に専心中。目指すは経済的基盤作りと安定就労。諸般の事情より2016年〜再起動中。Key word:聴覚障害者、保健師・看護師( 聴覚障害をもつ医療従事者の会URL http://web.jndhhmp.org )、猫。投稿は主に私感と情報発信目的。所属組織等の公式見解ではありません。新潮45 9月号 新人看護師はなぜ死んだか 原文拝読。吃音を難聴に変えるだけで近似した経験に。今もなおの現実に悔しさを覚える。だが根元は頭数でしかカウントされない看護師への診療報酬と推測。個を責めても、根元が同様なら再発不可避か。https://t.co/F95fEn9nxU— Fusae (@fusaek) 2015年9月21日
◆吃音をもつ人が医療福祉従事者、教員など、国家資格に実習にいろいろ乗り越えるものがある場合どうすればいいのか?
まず最初に考えられるのは、その居場所、学校が障害、社会的障壁を持つ人に理解ある場所。障害者手帳や医師の診断書がなくても合理的配慮してくれるようなところです。これはレアケースです。
しかし、現実として、学校側が合理的配慮をすること、「その人の障害や社会的障壁にあわせて配慮してくれる」実習先を探すこと。これらをするために医師の診断書や障害者手帳を要求してくる場合もあります。大体の学校は最低限、診断書が必要といいます。障害者手帳があるとさらに心強いです。
今のところ、吃音に限らず、発達障害のある学生も同様ですが。学校が国公立。学校に障害学生支援室がある。学校に障害学生支援室も障害学生支援サークルがある。学校の講義に障害児支援、特別支援教育、福祉などがある。学校の教員に発達障害や特別支援教育界隈で有名な人がいて合理的配慮について理解があって熱心。合理的配慮に理解があって熱心な教員・先生がいるとその先生のネットワークを使って、実習先まで探してきてくれるという実例もあります。とても良い学校ですね。
以上に書いたようにこのような場合はかなり選択肢があると思います。
しかし、学校が国公立以外。学校の校風、教員やともに学ぶ学生の価値観が障害者差別の心、内なる植松(2017年7月25日からNHKが使ったパワーワード)がある場合は吃音のある学生。発達障害のある学生にはとても厳しいでしょう。学校側がその道に進むのを諦めるように、挫折するように仕向けてくることもあるかもしれません。
――どうしても学ぶ環境でアカハラ・危険・リスク・差別があり自主退学に追い込んでくる場合
こういう場合は素直に法律を使って対抗すべきでしょう。
障害者権利条約、障害者基本法、障害者差別解消法、発達障害者支援法があります。
一度、吃音者の団体や発達障害の団体に相談して、どのような方向性で行くか話あって慎重に行動する必要があるでしょう。
――吃音や発達障害があったけど、学校を卒業して、職務遂行をしている先輩は、何らかの形でその学校名や実習先を後輩に共有してほしい
吃音や発達障害があったけど今は現役で、その職業で働いているという先輩。
可能な限りで良いので、自分が卒業した学校名やお世話になった実習先、または今の立場を使って、後輩学生の実習先施設を探してあげるなど、力添えをしてほしい。
――学校を卒業してから職場で吃音や発達障害を理由に不利益を受ける場合
おそらく障害者手帳を持っていない、クローズ就労かと思います。
この場合、発達障害者支援法の第十条が有効です。(ただし、同時並行でコレ以外の手段も医師や支援者や支援者団体と相談しましょう。手帳取得や支援者に介入してもらう。弁護士とも相談など)
発達障害者支援法が改正されたあとの第十条はとても強いです。
簡単に説明すると、障害者手帳があろうがなかろうが(障害が職場に入ったあとにわかったなどでも)、『事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。』のです。
法律だと難しいですが。発達障害を理由(吃音を含む)にその人を排除するように、パワハラしたり、うつに追い込むとか、個々の発達障害特性によりできない仕事・失敗しやすい仕事に故意に配置転換して自主退職に無理やり追い込むとか、そういうことはできなくなったのです。(2017年現在、発達障害の書籍がとても多く、こういうことで困っていますというのは逆に悪用もできるため 困っている状況に追い込んで自主退職させるなど)
個々の発達障害者の特性に応じて、適正な雇用管理→発達障害があっても働きやすいように職場側が工夫する、理解する、話し合うなどです。これをしないで解雇の方向や自主退職するように仕向けると第十条を武器に裁判所で争うこともできます。
吃音の場合は、故意に話すことが多い業務につかせる。ゆっくり話すのを認めない、発話発語以外のコミュニケーション手段を認めない、発話発語を間違えても怒らない、いいやすい言葉をつかうため敬語が疎かになるのを怒らない、「吃音をもつ従業員がいます。発話発語でご迷惑をおかけしますが。何卒ご理解ください」などの説明書きや文章をお客様や患者様のいる場所に掲示しない。などなど適正な雇用管理をしない場合が想定できます。
発達障害児者の団体でも、発達障害者支援法改正後第十条を使った裁判事例が出てきたと報告があがっています。今までは泣き寝入りだったが、裁判事例では雇用側、事業主側が最大限の「適正な雇用管理」をしたのかどうかが重要視されるといいます。(それ以前、今でもそうですが、発達障害や吃音の書籍が多く流通しているために、『こういうことが苦手なんだな。逆にそれを利用して、苦手な業務に配置転換して能力不足による通常解雇にしてやる。または自主退職に追い込むぞ』という指南をする不逞の輩も残念ながら存在します)
(就労の支援)
第十条 国及び都道府県は、発達障害者が就労することができるようにするため、発達障害者の就労を支援するため必要な体制の整備に努めるとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター(障害者の雇用の促進等に関する法律 (昭和三十五年法律第百二十三号)第十九条第一項第三号 の地域障害者職業センターをいう。)、障害者就業・生活支援センター(同法第二十七条第一項 の規定による指定を受けた者をいう。)、社会福祉協議会、教育委員会その他の関係機関及び民間団体相互の連携を確保しつつ、個々の発達障害者の特性に応じた適切な就労の機会の確保、就労の定着のための支援その他の必要な支援に努めなければならない。
2 都道府県及び市町村は、必要に応じ、発達障害者が就労のための準備を適切に行えるようにするための支援が学校において行われるよう必要な措置を講じるものとする。
3 事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。
◆将来的には吃音児者団体がもっと情報発信をすること 吃音児者の人権を守ること
吃音のある人もでも色々な職業につけるように、学校に進学できるように吃音者団体が情報発信であったり、場合によっては当事者と一緒に戦うことが考えられます。発達障害児者の団体だと抗議声明を出したり、一緒に戦ってくれたりしてくれます。吃音児者団体がもっと政治や行政、社会に情報発信することも大切でしょう。吃音も発達障害も理解がある職場や先輩の働く事例、合理的配慮事例などの共有や発信も必要になります。
近藤氏がツイートした看護師を諦めたという女性も本来は在学中に医療福祉従事者や支援者や団体がバックアップに入る道もあったでしょう。発達障害児者団体なら経験豊富なので当事者からの申し出があれば動いたでしょう…。
◆Twitter界隈では吃音をもつ医療福祉従事者や教員を目指す学生が多いよう または現役 (関連ニュースも紹介)
こちらこそ宜しくお願いします!— みら (@nataco0616) 2017年7月28日
はい、看護師目指してます😚
同じ吃音持ちで医療職の方がいてとても嬉しいです😊
それから、私を応援してくださっているある教授が言ってました。「これからは、いろんな障害がある先生たちが必要だ。子どもたちに特別支援教育や多様性を説いているのになぜ、教育界や教師はしない?」— 黒色眼鏡@吃音 (@aaiaioiAW) 2017年7月28日
看護師の世界でも同じことが言えるのではないかと思います。
応援してます。
(もしこの方が患者にとって迷惑になるのであれば)そういう気持ちで看護師を育成する学部長の方が、患者にとって迷惑なのでは? https://t.co/XErw6e2q2T— kissy:吃音 (@kissy1612) 2017年7月28日
私も病院実習にも行きましたが吃音だとコミュニケーションや報告から苦労するので大変ですよね。でも、患者さんには私の気持ちは伝わっていくと信じています。理解のある看護師さんもきっといると思うので一緒に頑張りましょう…!— みら (@nataco0616) 2017年7月28日
ありがとうございます。とりあえず今は大丈夫てす。吃音の私しかなれない看護師になれるように頑張ります!— さらだ (@rliTIIlqD1b6gQ7) 2017年7月24日
相手の気持ちを汲み取れる感性があれば、きっと大丈夫。だって、吃音の私が病気の人と接するコミュニケーションが何より大事な看護師を目指してるんだから、言葉だけじゃないよ。人と人とのコミュニケーションはね。— アイコ ◡̈⃝︎⋆︎* (@aiko_vs) 2017年4月9日
わたしも吃音持ちですが、看護学校終えて気づけば看護師8年目です。看護学校でも実習時の発表やケーススタディの発表、看護師になってからも研修での発表などたびたび人前に立つことが多いですが、なんとかやってこれています!吃音だから看護師になれないなんてそんなことないです!( ´◡` )— erico (@erico2x) 2017年4月2日
続き スピカさんは看護師を目指してるんですよね。だったら、同じ学科の人たちは病気や障害に理解がある人たちが多いんじゃないかと思います。だから、吃音があることとしてもらったら助かることを伝えれば、理解してもらえ、スピカさんも過ごしやすくなると思います。— 黒色眼鏡@吃音 (@aaiaioiAW) 2017年4月2日
— sadakiti (@sadakiti_REDS) 2017年3月1日
4年前、新人吃音看護師も自殺しました。新社会人のセーフティーネットの構築が必要ですね。— 菊池 良和 (@kiku618) 2017年2月3日
なぜ札幌の新人看護師は“自殺“したのか?(北海道文化放送) https://t.co/QLgJOlqvlO
今年はいよいよ復学だ。吃音だし精神病持ちだし色々不安だらけ。でも看護師になりたい。頑張らねば。— ななこ@入院中 (@k_kyoki) 2017年1月2日
私も吃音持ちの発達障害者やけど、看護師してるよー。成長は人よりゆっくりだけど、年々少しずつ良くなってるから長い目で見ようや(´-`)— おばけたきこみ (@takikomi__gohan) 2016年10月23日
わたしも今まで吃音の方とお話できる機会なんてなく、しかも看護学生の方が意外と多くて私も嬉しく思います😭お互いステキな看護師になれるよう頑張りましょう✨— かおるさん (@kwr000xmk) 2016年8月27日
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