2018年4月28日土曜日

【ニュース】発達障害医学の進歩30で吃音が取り上げられる 吃音至上主義者はショック?吃音が発達障害になってしまうと抗議するの?

――― 吃音業界の専門職が発達障害業界の出版物に出てくる時代になった

顕在化しにくい発達障害の早期発見と支援に向けて 
という書籍が公益社団法人日本発達障害連盟から発売です。(リンクは記事の最下段)

関連記事
【ニュース】筑波大学の発達障害を重複する吃音の子どもの実態‐発達的変化の追跡調査‐をご存知ですか? http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2018/04/blog-post_29.html



現在、吃音業界は吃音至上主義という名の障害種別差別が蔓延しています。
そのようななか、菊池良和氏、原由紀氏の2名の記事が発達障害を扱う団体、その出版物で扱われることになります。筆者はこのように、吃音も発達障害業界で扱われるようになり時代の変化を感じています。障害種別に関係なく、こうやってお互いのことが知ることができるようになっていくこと。これは大切だと思います。

ちなみに菊池良和氏、原由紀氏は日本発達障害連盟の別のセミナーにも登壇していました。こちらのセミナーのことが今回発売の書籍につながっています。



――― 吃音至上主義者、障害種別差別推進派の吃音のある人やその家族や支援者はこの事態をどうみる?

吃音業界にある吃音至上主義、障害種別差別主義者の考え方
「吃音を知ってください。吃音を理解してください。でも発達障害や精神障害のことは知りません。理解したくありません。吃音が精神障害や発達障害だと思われたら困ります。一緒にしないでください!吃音の人は精神障害や発達障害のように頭オカシクありませんから! 発達障害の人が持っている内的心理的問題を吃音の人が持っていると思われたら困ります!!吃音はあんな発達障害の人とは違いますから!!吃音を発達障害業界の出版物やセミナーで扱わないでください!!」

発達障害業界にあるまぜこぜの考え方
「発達障害には色々な特性があります。それらの特性を複数持っている人もいます。発達障害特性ごとに困りごとや悩み事は異なるかもしれませんが。みなさんお互いのことを知りましょう。助け合いましょう。一緒に協力しましょう。分断をするのではなく。分けるのではなく、一緒に歩みましょう」


吃音至上主義、障害種別差別は自閉症協会の掲示板でも話題になり、悲しみや怒りがあふれている

http://www.autism.or.jp/cgi-bin/wforum/wforum.cgi?mode=allread&no=3039&page=0



――― 吃音至上主義や障害種別差別をする人々からすれば
『公益社団法人日本発達障害連盟の書籍で吃音を扱ったら、吃音が発達障害になってしまう。吃音が発達障害だと思われてしまう。吃音が精神障害者保健福祉手帳の扱いになってしまう。吃音児者が発達障害児者とおなじ枠になってしまう』などなどの(一般の人からすると理解に苦しむ意味不明な)感情が蠢いていることでしょう。

それでも菊池氏、原氏がこうやって発達障害業界から情報発信をする時代になった。2018年現在、吃音も発達障害として扱うことがこれから増えていくことでしょう。(さらにこれからの未来の話です。危惧されるのは、発達障害業界、発達障害業界の医療従事者の間などでも話題になっていることです。『吃音至上主義者、障害種別差別をした人が、何事もなかったかのように、シレっと、発達障害業界に入ってきて講演やセミナー、研究成果発表しちゃうんじゃないの?学会誌とかに出てくるのでは?反省して医療従事者として活動しないなんて道は選ばないだろう』という話題です。これは現実になると思います。吃音至上主義・障害種別差別をした人が普通に発達障害業界にするりと入り込み何事もなかったかのように活動すると思います。)

公益社団法人日本発達障害連盟や菊池良和氏、原由紀氏に「吃音を発達障害にするな!発達障害をあつかうところで記事を出すな!」という意味不明な抗議や公開要望書が行かないようにと。とても懸念しています。菊池良和氏や原由紀氏は吃音を発達障害にしようとしている輩だ!という流言飛語もこれから出てくるのではないかと危惧しています。


――― ちなみに、石崎 朝世氏(発達協会王子クリニック院長)などでおなじみの公益社団法人発達協会に、吃音業界の医療従事者や研究者が登壇しています

こちらは公益社団法人発達協会です。自閉症協会とも接点がある団体で50周年シンポジウムに石崎氏が登壇していました。


この発達協会ですが。
ここにも吃音業界の人が、登場しています。

発達協会には、坂田善政氏、原由紀氏、小林宏明氏がセミナーに登壇しています。こちらの方々にも、発達協会にも吃音至上主義者・障害種別差別推進派の抗議や公開要望書が行っているのではないかと心配です。
吃音を発達障害や精神障害と同じにするな!精神障害者保健福祉手帳を使わせるな!という吃音至上主義者、障害種別差別推進主義者からすれば大変ショックなことでしょう。まさか坂田氏、小林氏まで発達障害業界に接点があるなんて…と認識するからです。






登場している事実1 (ちなみに場面緘黙業界の高木氏もいることに注目です)
発達障害・知的障害のある子どもへの理解、指導・支援法、また保護者への理解・支援等について、実践豊富な講師から学ぶセミナーです。
吃音や場面緘黙のある子どもの育ちを支える-「話したいのに上手く話せない」子への対応
講師:三木江理奈(個別学習エイル)、小林宏明(金沢大学)、高木潤野(長野大学) あそびを通した発達支援-感覚と社会性の視点から
講師:伊藤祐子(首都大学東京)、大畑豊(子どもの心と発達の相談ルームここケット)
※2月4日(日)、17日(土)、18日(日)、25日(日)にも
セミナーを開催しております。
※セミナーの詳細、お申し込みは下記ホームページへ
http://www.hattatsu.or.jp
■主催
公益社団法人 発達協会  http://www.kawasaki-m.ac.jp/mw/commhw/okayamast/cms/?p=2646


登場している事実2
ことばの育ちを支援する 
評価法と多様な側面への理解と支援
経験や勘だけに頼らない、評価に基づいた指導方法を学びます。
 子どもの発達の中で、関心の高い領域のひとつが「ことば」です。「ことば」には理解、表出、音の産生等多様な側面があり、それぞれの発達や連関をふまえた上で、子どもと関わる必要があります。このセミナーでは、「ことば」の発達と障害、評価法とともに、諸側面への指導・支援法を学びます。保護者へのアドバイスにも役立つ、暮らしの中で「ことば」の力をはぐくむ働きかけ方を含め、経験豊富な講師陣がお伝えする例年、好評のセミナーです。
話しことばの障害とは
構音障害と吃音を中心に
原 由紀(北里大学)
http://www.hattatsu.or.jp/jissen_seminar_naiyou.html


登場している事実3

公益社団法人発達協会【春のセミナーご案内】
(ご案内より)
発達協会が主催する春のセミナーのご案内です。発達障害・知的障害のある子の指導に役立つ具体的な内容を現場経験豊富な講師陣よりお話いたします。
春のセミナーH 2月27日(土)
吃音や場面緘黙のある子どもの育ちを支える-「話したいのに上手く話せない」子への対応
吃音や場面緘黙がある子は、周囲の理解が足りないと話す意欲、コミュニケーションへの意欲を失ってしまう恐れがあります。彼等のコミュニケーションへの意欲、育ちを支えるためには、まず周囲の大人が吃音や場面緘黙について知ることが必要です。理解を踏まえた関わりや支援について、臨床経験豊富な講師が事例を交えてお伝えします。発音が未熟な子-機能性構音障害のある子への対応も含め、「話したくない」という思いを子どもにさせないために学びます。
①坂田善政先生(国立障害者リハビリテーションセンター)
②三木江理奈先生(個別学習エイル)
③高木潤野先生(長野大学)
http://www.fukushima-st.org/2016022728/



発達障害医学の進歩30
http://www.jldd.jp/info02/mentalretardation30/
企画・発行
公益社団法人 日本発達障害連盟
日本発達障害学会
読み書き障害、吃音、チック、発達性協調運動障害(DCD)といった「顕在化しにくい発達障害」のある子どもたちに対して、早期に気づき、適切な支援策を幼児期・学童期にわたって円滑な連携のもとに提供する体制づくりが、いま求められている。
本書では、上記の4 つの発達障害への理解を深めるために、それぞれの障害の特徴とともに、早期アセスメント手法や支援法の実際を具体的にわかりやすく解説。さらに運動と密接に関わる感覚の問題についての概説も加えた。医療・教育・療育の現場で子どもに関わるすべての方にとって、明日からの支援策を考えるヒントが満載である。
【目次】
■ 顕在化しにくい発達障害の早期発見と支援に向けて ─総論
稲垣真澄
■ チックの基本を理解する
松田なつみ
■ チックの早期アセスメントと支援
藤尾未由希
■ 吃音症の基本を理解する
菊池良和
■ 吃音症の早期アセスメントと支援
原 由紀
■ 学習障害の基本を理解する
─読みの障害(発達性ディスレクシア)に焦点をあてて
原 惠子
■ 学習障害の早期アセスメントと支援
北 洋輔
■ 不器用な子ども ─ DCD という視点からの理解と支援
中井昭夫
■ 自閉スペクトラム症の子どもへの感覚・運動アプローチ
岩永竜一郎

2018年4月18日水曜日

吃音症の高校生ラッパー 自閉症のラッパーGOMESSさんも過去に出場した高校生RAP選手権に

ヤフーニュース個人からです。全文はリンクから
この記事を提供しているのは 太田信吾さん 映画監督・俳優

記事中に自閉症スペクトラム当事者のGOMESSさんも出てきていてビックリです。
今月の世界自閉症啓発デーにも、感覚過敏な環境なところ、ステージに来てくれました。

吃音も発達障害、自閉症スペクトラムも発達障害。
将来、障害種別に関係なく、2人が共演するようなことがあればいいなぁと思いながら読み進めました。

GOMESSさんの動画

14:52から

ニュースリンク
https://news.yahoo.co.jp/byline/otashingo/20180417-00084097/
吃音症から「日本一のラッパー」目指す達磨くん(17)の挑戦
 2018年3月17日、「第13回高校生RAP選手権」が豊洲PIT(東京都江東区)で開催された。この大会は高校生ラッパー日本一を決めると言われ、「若手ラッパーの登竜門」でもある。大会で注目を集め、その後、プロのアーティストとして活躍する者も多い。例えばGOMESSさんやT-Pablowさんはここから大きく羽ばたいた。
 選手権に出るには、厳しい予選を勝ち抜かなければならない。今回は北海道、東北、関東、関西、福岡の5ブロックで予選が行われ、16名の猛者が残った。その1人が愛知県のMC名・達磨(だるま、17歳)くんだ。じつは彼は小学校低学年の頃から、吃音症(きつおんしょう)に悩まされていた。そんなハンデを抱えながら、彼はなぜラップにのめり込んだのか?何を表現しようとしているのか?今大会の奮闘ぶりと合わせて密着したので、まずは動画をご覧いただきたい。
ラップとの出会い
 達磨くんは愛知県東部の豊川市に両親と住んでいる。この街は日本三大稲荷の一つ「豊川稲荷」があり、「お稲荷さん発祥の地」とも言われている。「国府まつり」という伝統的な祭りで幼い頃から神輿を担ぐなど、生まれ育った町への思い入れは深い。中学時代は部活動でバスケットボールに打ち込んだ。音楽とは無縁の生活を送っていたが、あるラッパーとの出会いが彼の人生を変えた。それはMC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻(以下、ニガリ)というアーティストだ。テレビで放送された番組「高校生RAP選手権」でニガリのパフォーマンスを見て衝撃を受けた。飾らないラップのスタイル、地方都市に暮らす等身大の心境を綴ったリリックに感動し、「いつか自分もラップをしてみたい」と考えるようになった。だが、中学時代は実際に始める勇気が持てず、勉強と部活に明け暮れる日々。そして地元の進学高校に進んだ。
誕生日が大きな転機に
 自分でもラップをやってみたいーーその想いは募りつつも、内向的な性格は高校に入っても変わらなかった。だが、転機が訪れた。入学から半年後の2016年10月、16歳の誕生日。祝福のために集ってくれたラップ好きの仲間たちと盛り上がった勢いで、「ラップをやってみよう」と公園に繰り出した。スマホで好きなビートを流し、見よう見まねで言葉を発してみたら、意外とうまく言葉を紡ぐことができた。それ以降、達磨くんは毎日のように放課後になると地元の公園に仲間と集い、サイファーと呼ばれる野外でのフリースタイルラップをするようになった。練習は週6、7日。風呂場や食事中もラップのことを考える。国語辞典やことわざ辞典を読みながら、ボキャブラリーも増やしている。
吃音症というハンディキャップ
 達磨くんがラップにのめり込んだのには、もう1つ理由があった。じつは小学校低学年の頃から「吃音症」に苦しんでいた。吃音症とは、言葉が円滑に話せない障害のこと。100人に1人が発症すると言われている。原因はストレスや遺伝、脳神経の問題など諸説ある。治療法はまだ完全には確立されていない。
 達磨くんは自分の本名「カベヤヒロタカ」と言おうとしても、「か行」の言葉が詰まりやすく、「自分」や「俺」と言い換えている。好きな言葉を自由に発することができずに、今も苦しんでいる。しかし不思議なことに、リズムに乗りながら即興的に自分の好きな言葉を紡ぐ「ラップ」をしているときは、“詰まり”が少ないことに気づいた。以降、自信を持って練習に取り組むようになった。
普段は内向的な性格の彼にとって、ラップは自分の想いを包み隠さずに発信することのできる表現手段なのだ。


2018年4月10日火曜日

【保護者向け】子どもの興味関心、趣味、勉強などスキルの限界突破についていけないお父さん、お母さんへ

発達障害のある子どもの中には興味関心、趣味、勉強にとても強い能力を発揮することがあります。すると、お父さん、お母さんの知識レベル、技術レベル、話術で対応できない状態になり、子どもの知的好奇心、探究心・探求心を支えることができなくなるかもしれません。吃音のある子どもの中にもいるかもしれません。

お父さん、お母さん、家族の知識レベルでは対応できない状態にぐんぐん成長する子ども。どうしよう。子どもがどんどん成長していくけどこれ以上は対応できない。とんでもない集中力、大人のような言葉遣いやふるまい。家庭や学校では対応できない。家庭や学校では潰れてしまうかもしれない。どうしたらいいのか? 



そうだ!
東京大学の学生サークル(色々な濃いサークルがある)のプロと子どもを会わせてみよう。
数学のプロに子どもを会わせてみよう。
美術の専門家に子どもを会わせてみよう。
音楽のプロに子どもを会わせてみよう。
●●の専門家に子どもを会わせてみよう。
(中には、プロジェクトのメンターになる・事業説明を受けたときに、「自分も子どものころそうだった。もしかしたら発達障害かも」という自己覚知をするメンターもいるそうです)


それ以外にも、発達障害を持つ子どもが『何に興味を持っているのか。何に対して秘めた力があるのか? どのようなアイテム、どのようなことをしていたか。何を使っていたか?』を後で保護者に教えてくれるサービスもあります。




―――そこで、現在、誕生しているサービスがあります。
Branch(ブランチ)は、アスペルガー症やADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障がい児と、その子供達が興味を持っている分野の学生や専門家などをマッチングさせ、発達障がい児の可能性を伸ばすWEBサービスです。
http://branchkids.jp/
説明
https://www.makuake.com/project/branch/

その道のプロ、その道に詳しい、学生や若者、大人を発達障害のある子どもに会わせてくれるサービスです。

子どもの好きなことを伸ばしてくれる。
子どもは何に興味を示しているのか。好きになるかもしれないことをあとで教えてくれるサービス。東京都内以外ではビデオチャットで可能な限り対応してくれるそうです。
東京大学と日本財団の異才発掘プロジェクトのように、とても斬新な内容です。

発達障害のある子ども。吃音のある子ども。
お父さん、お母さん、家族のみなさん。こういう選択肢もあるのですね。

【保護者向け】理容室、美容室に行けない子どもがいる保護者の方へ

発達障害のある子どもの中に。感覚過敏のため理容室、美容室に行けない子どもがいます。吃音のある子どもの中にもいるかもしれません。吃音のある子ども、大人にも感覚過敏がある場合もわかっています。


頭を触られる。
髪の毛に触られる。
ハサミが顔や頭皮に触れたときに嫌な感覚になる。
バリカンの音、ドライヤーの音に過敏。
髪の毛を切るというその流れが、工程が見える化されていなくて不安になってしまう。
美容室、理容室で泣き叫ぶ、暴れる、逃げてしまう。
暴れた時にハサミで怪我をするかもしれない。

発達障害のある子どもの中には、安心して髪の毛を切ることができない場合があるのです。

そして、その状態に困ってしまう。深刻なダメージを受けるお母さん、お父さん、家族がいます。理容室、美容室で起きたトラブル。他のお客さんやお店の人に謝る謝る。もう、お店にいけない。子どもが就寝中にこっそり髪の毛を切る。変な髪形になってしまう。髪型を誰かに指摘されからかいにあう。保護者が「しっかり育児していないのでは?」という外部の評価を受ける…。保護者がまいってしまう。

そんな中、誕生したプロジェクトがあったといいます。



―――発達障害のある子どもが安心安全な場所で、髪の毛を切るために、そらいろプロジェクトの取組

http://www.sora-pro.jp/index.html


京都に本部がある「そらいろプロジェクト」は理美容師さんが、普段、お子さんが生活拠点にしている場所に出張して髪の毛を切ってくれます。理美容室ではなく、出張してくれる。支援学校・児童館・幼児園・自宅などに来てくれる。

しかも、髪の毛を切る工程の見える化を行い。お子さんの不安。何をされるかわからない不安などを解消します。

そして髪の毛を切ることはどういうこと? という部分から切り終わるまでをサポートしてくれるのです。そして、徐々に髪の毛を切る行為を受け入れていき。最終的に理美容室に来れるといいねという流れになります。

これからもどんどん全国各地に賛同する理美容室が理美容師が増えていくと嬉しいですね。


2018年3月7日水曜日

全文テキスト化 私たちの就活 吃音とともに生きる ハートネットTV

2017年10月4日に放送された番組が番組まるごとテキスト化になっていました。

ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/summary/program/?id=44452


テキストにされていると、学校や企業団体でも印刷して利用しやすいですね。
文字起こしに感謝します。就労移行支援事業所や企業団体の人事採用担当部署でも障害者雇用と障害受容ができない場合の重要な事例として検討しやすいでしょう。


また、この放送を見たとされる、人事採用担当者の声がネット上に公開されていることがわかりました。一般枠で「障害や病気があります。吃音があります」ということの大きな不利益について語られています。たしかに今の就職活動とはこうなっています。「ガンがありました。治療していました」というとなかなか就職できないという問題と共通しています。また、吃音以外の発達障害のある学生は障害受容ができているといいます。


ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる を視聴した人の感想
吃音のある就活生はなぜ障害者手帳を持っていない?人事採用戦略の話
http://anond.hatelabo.jp/20171012000353

筆者も、ハートネットTVを見た、発達障害のある人を支援する立場の専門職、発達障害当事者団体の人から感想やコメントをもらいました。

『なぜ。一般枠でカミングアウトするのか? 今は、オープン就労、クローズ就労という方法を医療機関、就労移行支援事業所、大学のキャリア支援センターなどで耳にタコができるほど、しつこく、強く教えるように変化してる。吃音のある人は危険をおかしてまでカミングアウトしてしまうのか。そういった情報すら共有されていないのか』といった心配の声がありました。

一方で『大手マスコミなら障害者枠で採用されたかもしれないのにもったいない。一般枠に「こだわる」あまり、使えたはずの選択肢を自ら使わないでいる。障害者枠、いや、障害者ということ、発達障害ということに偏見や差別があるのではないか? 発達障害のある学生でも一般枠と障害者枠を同時に就活する人もいるのに。吃音のある人はなぜ一般枠にこだわるのか。障害者枠として新卒で就職したあとに、仕事で実績を出して出世する人もいるのに。最初から選ばないというのはなぜだろうか?』という声もありました。


オープン就労やクローズ就労については、就労移行支援事業所として実績のある。kaien社、リタリコ社の就労移行支援事業所でも必ず教えることです。オープン就労の場合とクローズ就労の場合のエントリーシートや履歴書の書き方、書いてよいこと、書いてはいけないことの説明。オープン就労の場合は自分の取扱説明書など、障害特性の説明や苦手なこと、配慮してほしいことを別途文書にします。リタリコ社の場合、リタリコ社、当事者、勤務先と合理的配慮について話し合った結果を文書化して3者間で共有保存するという方法もあるといいます。文書化することにより言った言わない問題や、上司の異動などで合理的配慮事項が引き継ぎされないことを防ぐ目的もあるのかもしれません。

吃音者の就労。
これからどんどん課題が見えてきそうです。

2018年2月26日月曜日

発達障害のある人が安心する、落ち着くオモチャ・アイテム紹介

最近、発達障害のある人が使っているアイテム、オモチャがあります。
これがとてもおもしろい。暇つぶしや思考に、衝動性を抑えたいときにも使えます。


・Lilbit Infinity Cube インフィニティキューブ





・Fidget Cube 6in1 Yoozonストレス解消キューブ
・ハンドスピナーの派生版、小型版など
・Lilbit MOKURU


永久ループする物体、押す、回す、押し込んだ感触を楽しむ、といったアイテムです。
発達障害のある子どもでも大人でも誰もがハマるアイテムです。無限枝豆、無限プチプチと同じようなものです。

吃音のある人でも、吃音のある子どもでも、何か不安なときや暇つぶしにこれを利用するシーンがこれからでてくるかもしれません。




2018年2月9日金曜日

世界自閉症啓発デー2018のポスターなどが公開される 吃音やトゥレット症候群も説明に明記!

2018年4月の世界自閉症啓発デー、ホームページが更新されています。
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=13

世界自閉症啓発デーは国連が定めた世界共通の啓発の日です。

日本では厚生労働省、(埼玉の国リハセンター内部にある)発達障害情報・支援センター、一般社団法人日本自閉症協会が主催。文部科学省、国立特別支援教育総合研究所、全日本自閉症支援者協会、日本自閉症スペクトラム学会、日本発達障害ネットワーク、発達障害者支援センター全国連絡協議会、全国情緒障害教育研究会、全国児童発達支援協議会、自閉症児者を家族にもつ医師・歯科医師の会が共催する啓発の日となっています。

TwitterやFacebook、インスタグラムなどで「#world autismawareness day」、「#autism」、「#autismawareness」などハッシュタグが利用され世界中が1つになる日です。東京だと例年、東京タワー、渋谷、表参道などで啓発が行われます。2018年は平日ということもあり東京タワーのみで開催されるとのことです。
渋谷や東京タワーは海外からの旅行者も多く、青いものを身に着けていると、 autismawareness dayとすぐに反応してくれることがとても驚きます。



今年の啓発はセサミ・ストリートのジュリアが中心になっています
自閉症があるキャラクターです。

ポスター用、チラシ用、リーフレットが公開されました。
みなさんの手元にも届きやすい
チラシ用では『発達障害とは、自閉症およびアスペルガー症候群その他広汎性発達障害、学習障害(読字障害や書字障害を含む)、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するもの(トゥレット症候群や吃音を含む)です。知的障害を伴っている場合もあります』と明記されています。


しっかりと吃音が発達障害の中に含まれていることが説明されています。
吃音は発達障害ではない。
吃音を発達障害にするな!
吃音は精神障害ではない!
吃音が精神障害者保健福祉手帳の交付対象だなんて許さない!
あんな人達と一緒にしないで!
という吃音至上主義が2017年に広く知れ渡りました。
とても悲しい出来事でした。

吃音業界の吃音至上主義はこのように日本自閉症協会のホームページにある掲示板でも取り上げられています。掲示板の内容からは悲しみや怒り、辛さが読み取れます。一方で、それでも吃音のある人には差別をしない人もいるかもしれないというメッセージもあるのがせめてもの救いかと思います。
http://www.autism.or.jp/cgi-bin/wforum/wforum.cgi?mode=allread&no=3039&page=15


「吃音を知ってください。吃音を知ってほしい」
こんなメッセージが吃音業界から、とても頻繁に聞こえてきます。10月22日には吃音啓発の日があります。しかし吃音のある人、その家族、支援者、医療従事者、言語聴覚士、教員などは「吃音のある人以外の人のことを知ろう」としているのでしょうか?

それとも「あんな人達と一緒にしないで! あんな人達と同じ枠にしないで! あんな人達が使う精神障害者保健福祉手帳を吃音者が使うなんて絶対に受け入れないぞ!」なんて考えている、心に秘めている、内なる植松が潜んでいる人が多いのではないかと思います。


「吃音を知ってください。吃音を知ってほしい」
こういった吃音の啓発活動をすることは素晴らしいことです。
しかし、一方で、吃音以外のことを知っているのか?
吃音以外のことを差別していないか?
吃音はあんな人や彼ら、彼女らよりも偉い、優れている、優位である。一緒にされたくない。そんな気持ちが心にある状態で

「吃音を知ってください。吃音を知ってほしい。吃音をわかってほしい」
と社会に叫んでも全く意味がないと思います。

その影響なのか?世界自閉症啓発デー2018・シンポジウム 2018年4月7日(土) 開催のプログラムには「NHK厚生文化事業団」の障害福祉賞受賞者を表彰する部分がありません。2017年のシンポジウムではNHK厚生文化事業団障害福祉賞受賞者の紹介や家族の紹介やメッセージ代読がありました。2018年のシンポジウムには吃音至上主義の波紋が広がり大きな影を落としていることがわかります。もしも吃音至上主義が正しければ、4月7日のシンポジウムにも招待されるはずなのです。
不思議ですよね。招待されないなんて本当に不思議です。

※今年のシンポジウム案内
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=166

こういった、吃音者はマイノリティや他の社会的障壁がある人とは違う!一緒にするな!精神障害者保健福祉手帳を交付されることは許さない!吃音は精神や発達とは違うぞ!
この価値観のウラには。普段の日常から、学校や職場にて精神障害の人、発達障害の人に対して「負のイメージ、見下すイメージ、一緒にされたくない、一緒にいたくない、かわいそうな人達」などの気持ちや価値観があるのだろうと思います。


こういったことがこれから日本社会から無くなっていくこと。
それを心より祈っています。
いろいろな人が一緒に、まぜこぜになれる社会がいつの日か本当に来ることを願っています。