2018年4月29日日曜日

【ニュース】筑波大学の発達障害を重複する吃音の子どもの実態‐発達的変化の追跡調査‐をご存知ですか?

【ニュース】発達障害医学の進歩30で吃音が取り上げられる 吃音至上主義者はショック?吃音が発達障害になってしまうと抗議するの?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2018/04/30.html

↑に関連したニュースです。
以下の研究があること。吃音至上主義者や障害種別差別を行う人々はどう受け止めて、解釈するのでしょうか?やはり抗議を筑波大学、金沢大学、国立障害者リハビリテーションセンター研究所にするのでしょうか? 公開要望書を送付するのでしょうか?


――― どういう調査研究なの?

吃音業界の人はすでにご存知のことと思います。
発達障害業界からの声では「吃音と発達障害を両方持つ人いるよね。
というか。発達障害のある子どもに吃音ある子いるよね。」というのはもともと知られていることでした。

・宮本 昌子  筑波大学, 人間系, 准教授 (70412327)
・小林 宏明  金沢大学, 学校教育系, 教授 (50334024)
・酒井 奈緒美  国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 感覚機能系障害研究部, 研究員 (60415362)

以上の3名が行っている研究です。
「吃音のある子ども」に「吃音以外の発達障害を持っている場合」もあるんじゃないの?という調査です。結局の所

『1年目には,第42回コミュニケーション学会分科会(吃音・流暢性障害),日本特殊教育学会第54回大会自主シンポジウムで発達障害を重複する吃音に関する論文のレビュー,教育現場・医療現場での実践例を報告した。これらの報告,議論により,吃音を主訴とする子どもを対象とする臨床現場では,一定数の発達障害を重複する者が存在し,その評価・支援方法は,重複のない吃音の例とは異なるのではないか,という結論を得た。』

と経緯報告が出ています。


現在、このような科研費がついて、研究が進行中なのですが。
研究が遅延しているようです。
なかなか難しいだろうと思います。
吃音業界には吃音至上主義、障害種別差別容認・推進という差別があるため。それらに小学校のことばときこえの教室で子ども・保護者も出会ってしまうとそれに染まってしまうこともあるでしょう。吃音のある子どもに、発達障害もあるかもしれないという調査に
子ども、その保護者も協力しない場合もあるでしょう。こういう部分では3名の方もキツイだろうなと察します。この3名の研究に協力してはいけませんよ!吃音が発達障害にされてしまいますよ!と内部通達している団体もあるでしょう。


吃音業界ももっと障害受容がしやすい環境であったり、吃音至上主義や障害種別差別がなければもう少しはやく2005年から2015年の間にこのような研究はできたのではないかと思います。
宮本氏が筑波大学のホームページで『欧米の調査では、吃音の4~26%がADHD等の発達障害と重複し、障害特性に合った介入が求められると報告されるが、日本では実態が明らかにされず、具体的な支援方法は模索の段階である。』と明記してしまっている所からも日本国内では調査をしようという一歩を踏み出すことすら困難だったのだろうと推察します。


今後は厚生労働省の主導できる予算で、発達障害業界の医師や研究者に「発達障害のある子どもに吃音があるか実態調査」が打診されるかもしれません。吃音業界からのアプローチと。発達障害業界からのアプローチでは結果は異なると思います。

これから考えられる新しい調査としては。
・吃音のある子どもの保護者に発達障害がある場合は認められるのか。
・発達障害の診断を受けている当事者の中に吃音を持つ人はいるのか。
などが行われていくことでしょう。


吃音業界は吃音は発達障害じゃない。
吃音のある人が発達障害もある場合は存在しない。
というテイを多くの人がとっています。
しかし、吃音業界でも名前の知られている研究者や医療従事者などが、吃音と発達障害について実態調査をしているという、この現実もあります。今後の結果報告はどうなるのでしょうか?





科学研究費助成事業データベースから
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16K04812/研究課題/領域番号 16K04812
研究種目 基盤研究(C)
配分区分 基金
応募区分 一般
研究分野 特別支援教育
研究機関 筑波大学
研究代表者
宮本 昌子  筑波大学, 人間系, 准教授 (70412327)
研究分担者 小林 宏明  金沢大学, 学校教育系, 教授 (50334024)
酒井 奈緒美  国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 感覚機能系障害研究部, 研究員 (60415362)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
研究課題ステータス 交付(2016年度)
配分額 *注記 4,550千円 (直接経費 : 3,500千円、間接経費 : 1,050千円)
2018年度 : 1,430千円 (直接経費 : 1,100千円、間接経費 : 330千円)
2017年度 : 1,560千円 (直接経費 : 1,200千円、間接経費 : 360千円)
2016年度 : 1,560千円 (直接経費 : 1,200千円、間接経費 : 360千円)
キーワード 吃音 / 発達障害 / 発達的変化 / 重複障害 / 言語発達 / 言語障害 / 発話流暢性障害 / 追跡調査
研究実績の概要 本研究では,発達障害を重複する吃音の子どもの実態を明らかにし,発達的変化の追跡を調査を行う。1年目には,第42回コミュニケーション学会分科会(吃音・流暢性障害),日本特殊教育学会第54回大会自主シンポジウムで発達障害を重複する吃音に関する論文のレビュー,教育現場・医療現場での実践例を報告した。これらの報告,議論により,吃音を主訴とする子どもを対象とする臨床現場では,一定数の発達障害を重複する者が存在し,その評価・支援方法は,重複のない吃音の例とは異なるのではないか,という結論を得た。また,発達障害を重複する場合,学校教育現場では発話の問題よりも行動や情緒の問題が重視され,発話の問題に焦点があてられにくい現状についても議論された。 また,本研究グループに,有識者を加えた症例検討会で,発達障害を重複する吃音の3例が報告され,知能・言語・発話・運動等幅広い範囲のアセスメントが必要であること,言語発達に伴い,吃音が改善するサブグループがあること,クラタリングとの鑑別が困難である場合があること等,今後さらに検討するべき課題があることが確認された。また,症例検討の結果,発達障害の重複のない児童とある児童では,吃音の発話症状も異なることが確認された。海外の先行研究では既に報告されていることではあるが,日本語話者での症状についても,今後確認が必要であることが分かった。今回発表された各症例(小学校低学年,高学年,成人)については,今後も追跡し,発達的変化を追跡する予定である。
現在までの達成度 (区分) 現在までの達成度 (区分)
3 :  やや遅れている
理由
当初は,地域の保健センターにて調査を行う予定であったが,健診の場でのリクルートが困難であり,研究代表者,分担者の3名が指導の担当をしている幼児,学齢児,成人での検討から開始することにした。その結果,症例数も予定通りに確保できたことから,これらのケースに対して追跡調査を行うことにした。
今後の研究の推進方策 本年度に行った,発達障害を重複する吃音の症例に関する追跡的観察を今後も行うことにする。吃音,発達障害の特徴は発達と共に変化する可能性がある。特に,言語発達が高まると共に,吃音の問題が解決するタイプ,あるいは学年を追うごとに吃音の問題が解決しても,学習の問題が残るタイプ等,様々な分類が想定される。吃音の問題と重複しやすい問題とその予後について観察したい。
また,平成29年には,小学校内言語障害通級指導教室に通う吃音が主訴の児童が,発達障害を併せ持つ割合を明らかにすることを目的とし,研究を行う。発達障害の診断を受けていないが,兆候がある児童も多いことが予想される。よって,文科省による「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査(2004)」の調査項目を使用し,吃音の他に問題を有するかどうかについて,検討をする予定である。
平成30年には,通常学級の中に吃音の児童が存在する割合,発達障害のある吃音の児童が存在する割合を明らかにすることを目的とし,研究を行う。その際,通常学級の教員を対象に,上記の調査を行う予定である。さらに,発達障害を重複する吃音の中にはクラタリングが疑われる者が存在することも推測される。調査で,発達障害を重複する吃音であると同定された者の中に,クラタリングの疑われる者がどれくらい存在するかについても,明らかにしたい。
次年度使用額の使用計画 保健センターで行う予定であった調査の代わりに小学校言語障害通級指導教室,通常学級での追加調査を実施するために使用する。
研究計画を再検討し,保健センターで実施する予定だった幼児期での吃音と発達障害の諸特徴の変化の追跡は,研究代表者,分担者が教育相談等で担当しているケースを対象に行うため,ビデオカメラ,動画保存用HDD等の機器の購入を行う(平成28~30年)。さらに,学齢期以降においては,上記の追加調査を行うことで,吃音と発達障害が重複する児童の実態把握を行い(平成29年度に小学校内言語障害通級指導教室,平成30年度に小学校通常学級で実施する予定),そのための調査用紙印刷代,郵送代を計上し,使用する予定である。両調査で,発達障害と吃音の重複が認められた児童にクラタリングチェックリストを実施する予定である。そのための印刷代と郵送代も計上し,使用する計画である。
筑波大学 人間系障害科学域 宮本昌子 研究室から
http://www.human.tsukuba.ac.jp/~smymt/research.html
現在行っている研究
1.宮本昌子、小林宏明、酒井奈緒美
研究種目名 基盤研究(C)(一般)
期間(年度) 平成28年〜30年度
研究課題名 発達障害を重複する吃音の子どもの実態‐発達的変化の追跡調査‐
研究経費
(直接経費) 3,500千円
研究概要 欧米の調査では、吃音の4~26%がADHD等の発達障害と重複し、障害特性に合った介入が求められると報告されるが、日本では実態が明らかにされず、具体的な支援方法は模索の段階である。本研究では、①発達障害を重複する吃音の出現率を明らかにする、②吃音症状と発達障害の特徴の変化に基づいた群分けを行うことを目的とし、①発達障害が重複する吃音のある子どもの実態調査、②3歳時健診で吃音の疑われる子どもの2年間の追跡調査を行う(5年後まで追跡予定)。 追跡調査の結果、対象を吃音の自然治癒と慢性化に分類することで、発達障害の特徴や診断が吃音の悪化・進展に関わるかどうかを調べる。今後はさらに、発達障害を重複する吃音に対し、障害特性を考慮した指導介入法の開発へとつなげたいと考える

2018年4月28日土曜日

【ニュース】発達障害医学の進歩30で吃音が取り上げられる 吃音至上主義者はショック?吃音が発達障害になってしまうと抗議するの?

――― 吃音業界の専門職が発達障害業界の出版物に出てくる時代になった

顕在化しにくい発達障害の早期発見と支援に向けて 
という書籍が公益社団法人日本発達障害連盟から発売です。(リンクは記事の最下段)

関連記事
【ニュース】筑波大学の発達障害を重複する吃音の子どもの実態‐発達的変化の追跡調査‐をご存知ですか? http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2018/04/blog-post_29.html



現在、吃音業界は吃音至上主義という名の障害種別差別が蔓延しています。
そのようななか、菊池良和氏、原由紀氏の2名の記事が発達障害を扱う団体、その出版物で扱われることになります。筆者はこのように、吃音も発達障害業界で扱われるようになり時代の変化を感じています。障害種別に関係なく、こうやってお互いのことが知ることができるようになっていくこと。これは大切だと思います。

ちなみに菊池良和氏、原由紀氏は日本発達障害連盟の別のセミナーにも登壇していました。こちらのセミナーのことが今回発売の書籍につながっています。



――― 吃音至上主義者、障害種別差別推進派の吃音のある人やその家族や支援者はこの事態をどうみる?

吃音業界にある吃音至上主義、障害種別差別主義者の考え方
「吃音を知ってください。吃音を理解してください。でも発達障害や精神障害のことは知りません。理解したくありません。吃音が精神障害や発達障害だと思われたら困ります。一緒にしないでください!吃音の人は精神障害や発達障害のように頭オカシクありませんから! 発達障害の人が持っている内的心理的問題を吃音の人が持っていると思われたら困ります!!吃音はあんな発達障害の人とは違いますから!!吃音を発達障害業界の出版物やセミナーで扱わないでください!!」

発達障害業界にあるまぜこぜの考え方
「発達障害には色々な特性があります。それらの特性を複数持っている人もいます。発達障害特性ごとに困りごとや悩み事は異なるかもしれませんが。みなさんお互いのことを知りましょう。助け合いましょう。一緒に協力しましょう。分断をするのではなく。分けるのではなく、一緒に歩みましょう」


吃音至上主義、障害種別差別は自閉症協会の掲示板でも話題になり、悲しみや怒りがあふれている

http://www.autism.or.jp/cgi-bin/wforum/wforum.cgi?mode=allread&no=3039&page=0



――― 吃音至上主義や障害種別差別をする人々からすれば
『公益社団法人日本発達障害連盟の書籍で吃音を扱ったら、吃音が発達障害になってしまう。吃音が発達障害だと思われてしまう。吃音が精神障害者保健福祉手帳の扱いになってしまう。吃音児者が発達障害児者とおなじ枠になってしまう』などなどの(一般の人からすると理解に苦しむ意味不明な)感情が蠢いていることでしょう。

それでも菊池氏、原氏がこうやって発達障害業界から情報発信をする時代になった。2018年現在、吃音も発達障害として扱うことがこれから増えていくことでしょう。(さらにこれからの未来の話です。危惧されるのは、発達障害業界、発達障害業界の医療従事者の間などでも話題になっていることです。『吃音至上主義者、障害種別差別をした人が、何事もなかったかのように、シレっと、発達障害業界に入ってきて講演やセミナー、研究成果発表しちゃうんじゃないの?学会誌とかに出てくるのでは?反省して医療従事者として活動しないなんて道は選ばないだろう』という話題です。これは現実になると思います。吃音至上主義・障害種別差別をした人が普通に発達障害業界にするりと入り込み何事もなかったかのように活動すると思います。)

公益社団法人日本発達障害連盟や菊池良和氏、原由紀氏に「吃音を発達障害にするな!発達障害をあつかうところで記事を出すな!」という意味不明な抗議や公開要望書が行かないようにと。とても懸念しています。菊池良和氏や原由紀氏は吃音を発達障害にしようとしている輩だ!という流言飛語もこれから出てくるのではないかと危惧しています。


――― ちなみに、石崎 朝世氏(発達協会王子クリニック院長)などでおなじみの公益社団法人発達協会に、吃音業界の医療従事者や研究者が登壇しています

こちらは公益社団法人発達協会です。自閉症協会とも接点がある団体で50周年シンポジウムに石崎氏が登壇していました。


この発達協会ですが。
ここにも吃音業界の人が、登場しています。

発達協会には、坂田善政氏、原由紀氏、小林宏明氏がセミナーに登壇しています。こちらの方々にも、発達協会にも吃音至上主義者・障害種別差別推進派の抗議や公開要望書が行っているのではないかと心配です。
吃音を発達障害や精神障害と同じにするな!精神障害者保健福祉手帳を使わせるな!という吃音至上主義者、障害種別差別推進主義者からすれば大変ショックなことでしょう。まさか坂田氏、小林氏まで発達障害業界に接点があるなんて…と認識するからです。






登場している事実1 (ちなみに場面緘黙業界の高木氏もいることに注目です)
発達障害・知的障害のある子どもへの理解、指導・支援法、また保護者への理解・支援等について、実践豊富な講師から学ぶセミナーです。
吃音や場面緘黙のある子どもの育ちを支える-「話したいのに上手く話せない」子への対応
講師:三木江理奈(個別学習エイル)、小林宏明(金沢大学)、高木潤野(長野大学) あそびを通した発達支援-感覚と社会性の視点から
講師:伊藤祐子(首都大学東京)、大畑豊(子どもの心と発達の相談ルームここケット)
※2月4日(日)、17日(土)、18日(日)、25日(日)にも
セミナーを開催しております。
※セミナーの詳細、お申し込みは下記ホームページへ
http://www.hattatsu.or.jp
■主催
公益社団法人 発達協会  http://www.kawasaki-m.ac.jp/mw/commhw/okayamast/cms/?p=2646


登場している事実2
ことばの育ちを支援する 
評価法と多様な側面への理解と支援
経験や勘だけに頼らない、評価に基づいた指導方法を学びます。
 子どもの発達の中で、関心の高い領域のひとつが「ことば」です。「ことば」には理解、表出、音の産生等多様な側面があり、それぞれの発達や連関をふまえた上で、子どもと関わる必要があります。このセミナーでは、「ことば」の発達と障害、評価法とともに、諸側面への指導・支援法を学びます。保護者へのアドバイスにも役立つ、暮らしの中で「ことば」の力をはぐくむ働きかけ方を含め、経験豊富な講師陣がお伝えする例年、好評のセミナーです。
話しことばの障害とは
構音障害と吃音を中心に
原 由紀(北里大学)
http://www.hattatsu.or.jp/jissen_seminar_naiyou.html


登場している事実3

公益社団法人発達協会【春のセミナーご案内】
(ご案内より)
発達協会が主催する春のセミナーのご案内です。発達障害・知的障害のある子の指導に役立つ具体的な内容を現場経験豊富な講師陣よりお話いたします。
春のセミナーH 2月27日(土)
吃音や場面緘黙のある子どもの育ちを支える-「話したいのに上手く話せない」子への対応
吃音や場面緘黙がある子は、周囲の理解が足りないと話す意欲、コミュニケーションへの意欲を失ってしまう恐れがあります。彼等のコミュニケーションへの意欲、育ちを支えるためには、まず周囲の大人が吃音や場面緘黙について知ることが必要です。理解を踏まえた関わりや支援について、臨床経験豊富な講師が事例を交えてお伝えします。発音が未熟な子-機能性構音障害のある子への対応も含め、「話したくない」という思いを子どもにさせないために学びます。
①坂田善政先生(国立障害者リハビリテーションセンター)
②三木江理奈先生(個別学習エイル)
③高木潤野先生(長野大学)
http://www.fukushima-st.org/2016022728/



発達障害医学の進歩30
http://www.jldd.jp/info02/mentalretardation30/
企画・発行
公益社団法人 日本発達障害連盟
日本発達障害学会
読み書き障害、吃音、チック、発達性協調運動障害(DCD)といった「顕在化しにくい発達障害」のある子どもたちに対して、早期に気づき、適切な支援策を幼児期・学童期にわたって円滑な連携のもとに提供する体制づくりが、いま求められている。
本書では、上記の4 つの発達障害への理解を深めるために、それぞれの障害の特徴とともに、早期アセスメント手法や支援法の実際を具体的にわかりやすく解説。さらに運動と密接に関わる感覚の問題についての概説も加えた。医療・教育・療育の現場で子どもに関わるすべての方にとって、明日からの支援策を考えるヒントが満載である。
【目次】
■ 顕在化しにくい発達障害の早期発見と支援に向けて ─総論
稲垣真澄
■ チックの基本を理解する
松田なつみ
■ チックの早期アセスメントと支援
藤尾未由希
■ 吃音症の基本を理解する
菊池良和
■ 吃音症の早期アセスメントと支援
原 由紀
■ 学習障害の基本を理解する
─読みの障害(発達性ディスレクシア)に焦点をあてて
原 惠子
■ 学習障害の早期アセスメントと支援
北 洋輔
■ 不器用な子ども ─ DCD という視点からの理解と支援
中井昭夫
■ 自閉スペクトラム症の子どもへの感覚・運動アプローチ
岩永竜一郎

2018年4月18日水曜日

吃音症の高校生ラッパー 自閉症のラッパーGOMESSさんも過去に出場した高校生RAP選手権に

ヤフーニュース個人からです。全文はリンクから
この記事を提供しているのは 太田信吾さん 映画監督・俳優

記事中に自閉症スペクトラム当事者のGOMESSさんも出てきていてビックリです。
今月の世界自閉症啓発デーにも、感覚過敏な環境なところ、ステージに来てくれました。

吃音も発達障害、自閉症スペクトラムも発達障害。
将来、障害種別に関係なく、2人が共演するようなことがあればいいなぁと思いながら読み進めました。

GOMESSさんの動画

14:52から

ニュースリンク
https://news.yahoo.co.jp/byline/otashingo/20180417-00084097/
吃音症から「日本一のラッパー」目指す達磨くん(17)の挑戦
 2018年3月17日、「第13回高校生RAP選手権」が豊洲PIT(東京都江東区)で開催された。この大会は高校生ラッパー日本一を決めると言われ、「若手ラッパーの登竜門」でもある。大会で注目を集め、その後、プロのアーティストとして活躍する者も多い。例えばGOMESSさんやT-Pablowさんはここから大きく羽ばたいた。
 選手権に出るには、厳しい予選を勝ち抜かなければならない。今回は北海道、東北、関東、関西、福岡の5ブロックで予選が行われ、16名の猛者が残った。その1人が愛知県のMC名・達磨(だるま、17歳)くんだ。じつは彼は小学校低学年の頃から、吃音症(きつおんしょう)に悩まされていた。そんなハンデを抱えながら、彼はなぜラップにのめり込んだのか?何を表現しようとしているのか?今大会の奮闘ぶりと合わせて密着したので、まずは動画をご覧いただきたい。
ラップとの出会い
 達磨くんは愛知県東部の豊川市に両親と住んでいる。この街は日本三大稲荷の一つ「豊川稲荷」があり、「お稲荷さん発祥の地」とも言われている。「国府まつり」という伝統的な祭りで幼い頃から神輿を担ぐなど、生まれ育った町への思い入れは深い。中学時代は部活動でバスケットボールに打ち込んだ。音楽とは無縁の生活を送っていたが、あるラッパーとの出会いが彼の人生を変えた。それはMC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻(以下、ニガリ)というアーティストだ。テレビで放送された番組「高校生RAP選手権」でニガリのパフォーマンスを見て衝撃を受けた。飾らないラップのスタイル、地方都市に暮らす等身大の心境を綴ったリリックに感動し、「いつか自分もラップをしてみたい」と考えるようになった。だが、中学時代は実際に始める勇気が持てず、勉強と部活に明け暮れる日々。そして地元の進学高校に進んだ。
誕生日が大きな転機に
 自分でもラップをやってみたいーーその想いは募りつつも、内向的な性格は高校に入っても変わらなかった。だが、転機が訪れた。入学から半年後の2016年10月、16歳の誕生日。祝福のために集ってくれたラップ好きの仲間たちと盛り上がった勢いで、「ラップをやってみよう」と公園に繰り出した。スマホで好きなビートを流し、見よう見まねで言葉を発してみたら、意外とうまく言葉を紡ぐことができた。それ以降、達磨くんは毎日のように放課後になると地元の公園に仲間と集い、サイファーと呼ばれる野外でのフリースタイルラップをするようになった。練習は週6、7日。風呂場や食事中もラップのことを考える。国語辞典やことわざ辞典を読みながら、ボキャブラリーも増やしている。
吃音症というハンディキャップ
 達磨くんがラップにのめり込んだのには、もう1つ理由があった。じつは小学校低学年の頃から「吃音症」に苦しんでいた。吃音症とは、言葉が円滑に話せない障害のこと。100人に1人が発症すると言われている。原因はストレスや遺伝、脳神経の問題など諸説ある。治療法はまだ完全には確立されていない。
 達磨くんは自分の本名「カベヤヒロタカ」と言おうとしても、「か行」の言葉が詰まりやすく、「自分」や「俺」と言い換えている。好きな言葉を自由に発することができずに、今も苦しんでいる。しかし不思議なことに、リズムに乗りながら即興的に自分の好きな言葉を紡ぐ「ラップ」をしているときは、“詰まり”が少ないことに気づいた。以降、自信を持って練習に取り組むようになった。
普段は内向的な性格の彼にとって、ラップは自分の想いを包み隠さずに発信することのできる表現手段なのだ。


2018年4月10日火曜日

【保護者向け】子どもの興味関心、趣味、勉強などスキルの限界突破についていけないお父さん、お母さんへ

発達障害のある子どもの中には興味関心、趣味、勉強にとても強い能力を発揮することがあります。すると、お父さん、お母さんの知識レベル、技術レベル、話術で対応できない状態になり、子どもの知的好奇心、探究心・探求心を支えることができなくなるかもしれません。吃音のある子どもの中にもいるかもしれません。

お父さん、お母さん、家族の知識レベルでは対応できない状態にぐんぐん成長する子ども。どうしよう。子どもがどんどん成長していくけどこれ以上は対応できない。とんでもない集中力、大人のような言葉遣いやふるまい。家庭や学校では対応できない。家庭や学校では潰れてしまうかもしれない。どうしたらいいのか? 



そうだ!
東京大学の学生サークル(色々な濃いサークルがある)のプロと子どもを会わせてみよう。
数学のプロに子どもを会わせてみよう。
美術の専門家に子どもを会わせてみよう。
音楽のプロに子どもを会わせてみよう。
●●の専門家に子どもを会わせてみよう。
(中には、プロジェクトのメンターになる・事業説明を受けたときに、「自分も子どものころそうだった。もしかしたら発達障害かも」という自己覚知をするメンターもいるそうです)


それ以外にも、発達障害を持つ子どもが『何に興味を持っているのか。何に対して秘めた力があるのか? どのようなアイテム、どのようなことをしていたか。何を使っていたか?』を後で保護者に教えてくれるサービスもあります。




―――そこで、現在、誕生しているサービスがあります。
Branch(ブランチ)は、アスペルガー症やADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障がい児と、その子供達が興味を持っている分野の学生や専門家などをマッチングさせ、発達障がい児の可能性を伸ばすWEBサービスです。
http://branchkids.jp/
説明
https://www.makuake.com/project/branch/

その道のプロ、その道に詳しい、学生や若者、大人を発達障害のある子どもに会わせてくれるサービスです。

子どもの好きなことを伸ばしてくれる。
子どもは何に興味を示しているのか。好きになるかもしれないことをあとで教えてくれるサービス。東京都内以外ではビデオチャットで可能な限り対応してくれるそうです。
東京大学と日本財団の異才発掘プロジェクトのように、とても斬新な内容です。

発達障害のある子ども。吃音のある子ども。
お父さん、お母さん、家族のみなさん。こういう選択肢もあるのですね。

【保護者向け】理容室、美容室に行けない子どもがいる保護者の方へ

発達障害のある子どもの中に。感覚過敏のため理容室、美容室に行けない子どもがいます。吃音のある子どもの中にもいるかもしれません。吃音のある子ども、大人にも感覚過敏がある場合もわかっています。


頭を触られる。
髪の毛に触られる。
ハサミが顔や頭皮に触れたときに嫌な感覚になる。
バリカンの音、ドライヤーの音に過敏。
髪の毛を切るというその流れが、工程が見える化されていなくて不安になってしまう。
美容室、理容室で泣き叫ぶ、暴れる、逃げてしまう。
暴れた時にハサミで怪我をするかもしれない。

発達障害のある子どもの中には、安心して髪の毛を切ることができない場合があるのです。

そして、その状態に困ってしまう。深刻なダメージを受けるお母さん、お父さん、家族がいます。理容室、美容室で起きたトラブル。他のお客さんやお店の人に謝る謝る。もう、お店にいけない。子どもが就寝中にこっそり髪の毛を切る。変な髪形になってしまう。髪型を誰かに指摘されからかいにあう。保護者が「しっかり育児していないのでは?」という外部の評価を受ける…。保護者がまいってしまう。

そんな中、誕生したプロジェクトがあったといいます。



―――発達障害のある子どもが安心安全な場所で、髪の毛を切るために、そらいろプロジェクトの取組

http://www.sora-pro.jp/index.html


京都に本部がある「そらいろプロジェクト」は理美容師さんが、普段、お子さんが生活拠点にしている場所に出張して髪の毛を切ってくれます。理美容室ではなく、出張してくれる。支援学校・児童館・幼児園・自宅などに来てくれる。

しかも、髪の毛を切る工程の見える化を行い。お子さんの不安。何をされるかわからない不安などを解消します。

そして髪の毛を切ることはどういうこと? という部分から切り終わるまでをサポートしてくれるのです。そして、徐々に髪の毛を切る行為を受け入れていき。最終的に理美容室に来れるといいねという流れになります。

これからもどんどん全国各地に賛同する理美容室が理美容師が増えていくと嬉しいですね。


2018年3月7日水曜日

全文テキスト化 私たちの就活 吃音とともに生きる ハートネットTV

2017年10月4日に放送された番組が番組まるごとテキスト化になっていました。

ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/summary/program/?id=44452


テキストにされていると、学校や企業団体でも印刷して利用しやすいですね。
文字起こしに感謝します。就労移行支援事業所や企業団体の人事採用担当部署でも障害者雇用と障害受容ができない場合の重要な事例として検討しやすいでしょう。


また、この放送を見たとされる、人事採用担当者の声がネット上に公開されていることがわかりました。一般枠で「障害や病気があります。吃音があります」ということの大きな不利益について語られています。たしかに今の就職活動とはこうなっています。「ガンがありました。治療していました」というとなかなか就職できないという問題と共通しています。また、吃音以外の発達障害のある学生は障害受容ができているといいます。


ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる を視聴した人の感想
吃音のある就活生はなぜ障害者手帳を持っていない?人事採用戦略の話
http://anond.hatelabo.jp/20171012000353

筆者も、ハートネットTVを見た、発達障害のある人を支援する立場の専門職、発達障害当事者団体の人から感想やコメントをもらいました。

『なぜ。一般枠でカミングアウトするのか? 今は、オープン就労、クローズ就労という方法を医療機関、就労移行支援事業所、大学のキャリア支援センターなどで耳にタコができるほど、しつこく、強く教えるように変化してる。吃音のある人は危険をおかしてまでカミングアウトしてしまうのか。そういった情報すら共有されていないのか』といった心配の声がありました。

一方で『大手マスコミなら障害者枠で採用されたかもしれないのにもったいない。一般枠に「こだわる」あまり、使えたはずの選択肢を自ら使わないでいる。障害者枠、いや、障害者ということ、発達障害ということに偏見や差別があるのではないか? 発達障害のある学生でも一般枠と障害者枠を同時に就活する人もいるのに。吃音のある人はなぜ一般枠にこだわるのか。障害者枠として新卒で就職したあとに、仕事で実績を出して出世する人もいるのに。最初から選ばないというのはなぜだろうか?』という声もありました。


オープン就労やクローズ就労については、就労移行支援事業所として実績のある。kaien社、リタリコ社の就労移行支援事業所でも必ず教えることです。オープン就労の場合とクローズ就労の場合のエントリーシートや履歴書の書き方、書いてよいこと、書いてはいけないことの説明。オープン就労の場合は自分の取扱説明書など、障害特性の説明や苦手なこと、配慮してほしいことを別途文書にします。リタリコ社の場合、リタリコ社、当事者、勤務先と合理的配慮について話し合った結果を文書化して3者間で共有保存するという方法もあるといいます。文書化することにより言った言わない問題や、上司の異動などで合理的配慮事項が引き継ぎされないことを防ぐ目的もあるのかもしれません。

吃音者の就労。
これからどんどん課題が見えてきそうです。

2018年2月26日月曜日

発達障害のある人が安心する、落ち着くオモチャ・アイテム紹介

最近、発達障害のある人が使っているアイテム、オモチャがあります。
これがとてもおもしろい。暇つぶしや思考に、衝動性を抑えたいときにも使えます。


・Lilbit Infinity Cube インフィニティキューブ





・Fidget Cube 6in1 Yoozonストレス解消キューブ
・ハンドスピナーの派生版、小型版など
・Lilbit MOKURU


永久ループする物体、押す、回す、押し込んだ感触を楽しむ、といったアイテムです。
発達障害のある子どもでも大人でも誰もがハマるアイテムです。無限枝豆、無限プチプチと同じようなものです。

吃音のある人でも、吃音のある子どもでも、何か不安なときや暇つぶしにこれを利用するシーンがこれからでてくるかもしれません。