2018年7月1日日曜日

吃音による精神障害者保健福祉手帳申請書類の記入例

【注意 この記事は発達障害当事者が書いています】

――― 吃音で精神障害者保健福祉手帳を申請する方法とは

東京都であれば区役所または外部の●●センターなど、市町村で所定の書類をもらいます。
申請者が記入する書面と、医師が記入する書面があります。
これらを入手して、医師に診断書を書いてもらい。
なおかつ、申請者が記入する書面を記入し、診断書と一緒に
最初の窓口に持っていきます。
(なお、この際、医師が書いた診断書は中身を開いて、コピーして保管おきます。
提出の際に病院の封筒から出ていても特に注意されません。障害年金申請の際もそうです。ただ、障害年金の場合は社会保険労務士に委託するほうがセオリーです。
診断書を改ざんした場合は罰せられます。)


これで申請は完了です。
あとは審査を待つだけです。


東京都であれば、医師が記入するための書類はインターネット上に雛形があります。他の道府県も同様かと思います。
東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/chusou/download.html



吃音は耳鼻咽喉科医師が精神障害者保健福祉手帳の申請書類を記入できることになっていますが(医師免許があればOK)。本当は精神障害者保健福祉手帳2級になる人が、3級になってしまうという事案もあるため。精神障害や発達障害の精神障害者保健福祉手帳申請診断書、精神障害や発達障害で障害年金申請をしたことがある精神科医師のほうがよいです。

後述する「ひとりで食事ができるとはどういう事?」を理解している医師でないとなりません。吃音で2級が取得できたはずなのに3級ということはあってはならないことです。

また、自立支援医療(精神通院)の「重度かつ継続」に関する意見書は精神保健指定医の番号を記入する欄があります。この視点からも発達障害や精神障害を診療する医師が吃音のことをもっと知っていってほしいと思います。耳鼻咽喉科医師では対応できない現実もあるのです。



――― 吃音で精神障害者保健福祉手帳を申請する場合診断書に何が書かれているのか?
こちらが診断書の書式です。
今の時代、医師はPCで記入して印刷して、記名捺印するのがセオリーです。






―― 重要な部分 病名をかく部分 ICDコードを記入
(さらに重要なことですが、吃音のある当事者さんは、自分自身にある発達障害が吃音だけなのか? 本当はそれ以外の発達障害があるのではないかと調べることを強くオススメします。このあと記事中に理由が書いてありますのでもしかしたら!と思う人は是非)

(1) 主たる精神障害 吃音症 F98.5
(2) 従たる精神障害 
(3) 身体合併症
身体障害者手帳の有無 種別等級


ここが最重要です。
主たる精神障害は吃音単独になるか。それとも――。
さらに従たる障害として「気分(感情)障害)」、「発達障害」が記入されるでしょう。

精神障害者保健福祉手帳は発達障害単独でも問題ないです。
うつ病や社交不安障害が無いと精神障害者保健福祉手帳を取得できませんというデマ、ウソが流れています。そもそも発達障害があって困っている状況が悪化して、さらに二次障害が発生しないと手帳を取れないというのはおかしいですよね。発達障害で困っている人が深刻なダメージを受けないといけない? 違います。深刻なダメージを受けないように、守備するためのイージスが精神障害者保健福祉手帳です。学校や職場で合理的配慮を受けるために必要な場合はその事を精神科医師に伝えましょう。それも踏まえて診断書を書いてくれます。精神障害者保健福祉手帳は更新制度なので、その人が望む限り、医師は診断書を書いてくれます。


たとえば発達障害当事者でも発達障害があることを隠して一般枠で就労しているのに、精神障害者保健福祉手帳2級という人もいます。ありとあらゆる手段、方法、スマートフォンアプリ、服薬、ソーシャルスキルトレーニング、認知行動療法、ストレスコーピング、当事者会での相談、病院医師や支援職と相談などなどで「健常者・定型発達者」に適応する、ついていく場合があるからです。さらに仕事は辛うじてできても、自宅がゴミ屋敷、片付けできない、金銭管理ができない。同居の家族やパートナーが全部家事をやってくれるという場合もあります。仕事はできるが、仕事にいくまでの準備や日常生活の必要な作業や買い物は誰かがやってくれるという場合もあります。

ということで、吃音のある人も、一般枠就労で精神障害者保健福祉手帳を取得することも事実上、可能な訳です。ただ、発話発語の発達障害である吃音の場合は『どもれば・話せばバレる』のでそこは事例研究が必要になるでしょう。



たとえば吃音もその他の発達障害を持っている場合は
(1) 主たる精神障害 自閉症スペクトラム障害 F84
(2) 従たる精神障害 吃音症 F98.5
(3) 身体合併症
身体障害者手帳の有無 種別等級


のようになります。
主たる精神障害と従たる精神障害の順番の違いは医師の判断になります。
主たる従たる精神障害がダブルで発達障害ということになるので、精神障害者保健福祉手帳の更新は、自発的に取りやめる場合を除き、死亡するまで更新できるでしょう。法律が変化した場合は別です。

このようなこともあるので、吃音のある当事者さんは、発達障害があるかどうかを調べる、心理検査、知能検査を受けることをオススメします。吃音だけが生き辛さかと思っていたところ本当は別の発達障害が併存しており生き辛さにつながっているという場合もあります。読み書き計算などは通知表や評定表でなんとなくわかりやすいです。字が汚い。罫線がないと書きにくい。または罫線があってもずれていく。書き順がわからないが文字を映像、画像として記憶していて、なんとか社会生活を乗り切っている。計算が本当はできないけど文明の利器で乗り切っているなどもあるかもしれない。発達障害の中でも五感視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の過敏や鈍麻は当事者だけでは気付くことは大変困難です。発達障害を診療する精神科医師でもなかなか難しいことです。発達障害当事者が発達障害先輩当事者が書いた書籍やニュースを見て『これ私だ!』となることがあるくらいです。そのときにはもう大人になっていて、安心安全な学校で合理的配慮を受けて、もっと勉強できたかもしれません。大人になってから学校が嫌いだった、真剣に集中できないことが多くて勉強があまりできなかったと後悔する人もいます。

発達障害当事者によくある、あるあるネタで、そもそも発達障害のある当事者はその見ている、感じている世界の感覚が通常であると勘違い・思い込みしているためです。たとえば音やニオイの感覚過敏がある発達障害の症状がある人は「自分以外の人もこのうるさい世界を我慢しているんだ。この騒音や人混みが大丈夫なんだ」と思い込んでいるため。病院に行こうという状況にすらならないのです。定型発達、健常と言われる人々は軽く受け流すとか不快感を感じていないのです。事例 → エアコンや冷蔵庫や扇風機の音は気になりませんし、ビルの玄関・入り口に設置されている、一定の周波数の音がでる装置(害虫、害獣対策の超音波?)は苦になりません。洗濯洗剤や柔軟剤や香水のニオイは気になりません。リコーダーや笛の音は気になりません。光の眩しさも気になりません。人がたくさんいる居酒屋やファミレス、パーティでも目の前の人と会話ができます。他の音や他の人の会話や店員の会話が耳に入ってくるなんてことはありません。身体が極度に疲れる前に空腹がわかります。何かを食べようとします。 定型発達、健常者と言われる人は「強い極度の不快感を感じません」、「発達障害のある人は強い極度の不快感があったとしても、それを当たり前に生まれた時から経験しているので世界はそういうもので、自分以外の全員がそれを経験して我慢しているんだから自分もそうならないといけない」と思い込んでしまうのです。吃音のある当事者も、自分自身の生き辛さは本当に吃音だけなのか? を調べることをオススメする理由です。吃音のある子どもの場合はまだ適切に困りごとを表現できないかもしれません。保護者がわかるのは、子どもがある場面を避ける。子どもがある場面になるとスペックが低下する、疲れやすい、やる気を失っているなどがある場合。「どうしたの? 何か辛い? うるさい? 臭い? 眩しい? 呼吸がしにくい? 音が聞こえにくい? 変な音がする? 他の人の声が気になる? 空腹なのにそれを忘れている? 水分がほしいのにそれを忘れている? 肌の感覚がへん? 服を脱ぎ捨てたい?」などを子どもと会話してみましょう。保護者も発達障害の人が生きる世界。感覚過敏の世界、感覚鈍麻の世界を事前に知ることが必要になります

こういう視点からも耳鼻咽喉科医師が吃音を診療するだけでは、当事者の困りごとが他にあるかもしれない。という診察での見立てや質問をすることが困難な場合があります。発達障害を診療する精神科医師なら、発達障害のある人の五感の過敏や鈍麻、発達障害のある人特有の言い回し、発言、説明の仕方、外見、表情、服装、持ち物、こういう事経験ありますか? これは? こんなことは? と診察で質問する、またはそれを引き出す質問の仕方をする。初回面談で精神保健福祉士や心理士が話をする場合も多いです。また、可能な限り、母子手帳や小中高校生時代の通知表や評定表を調べることもします。精神科医師はこのように当事者の困りごとを調べて、そして幼少期から読み取れることはないかなどを調べます。となると、そもそも耳鼻咽喉科医師だけでは、吃音当事者は「吃音だけで困っている」と判断してしまうでしょう。ここで本来は精神障害者保健福祉手帳2級程度の人が3級になってしまう問題が出てくるのです。

菊池良和医師が執筆した、監修した書籍にも吃音とそれ以外の発達障害の合併が指摘されています。「吃音に併存する発達障害・精神神経疾患に関する検討 - J-Stage」という報告もあります。吃音のある人の中に、吃音しか持っていない人。自閉症スペクトラムやADHD、LD、チックを持っている人もいるかもしれません。また、不器用さという視点で発達性協調運動障害があることも。発達性協調運動障害の詳細はリタリコ発達ナビを→ https://h-navi.jp/column/article/35025585

また、自閉症スペクトラムのある当事者、ADHDのある当事者の中にも吃音をもっていて吃る人がいます。(診断がついていないことが多い。吃音者から見ればすぐわかる。2014年に発達障害情報支援センターや厚生労働省が吃音が発達障害であると再度周知を行ったおかげで逆に発達障害当事者が吃音があることもわかったという事例が出てきており、精神障害者保健福祉手帳申請時に主たる障害、自閉症スペクトラム、従たる障害、吃音症と診断できるようになったため、等級が重くなる、更新しやすくなったというメリットが報告されています)



吃音しかないけれど気分障害、社交不安障害など持っている場合は
(1) 主たる精神障害 吃音症 F98.5
(2) 従たる精神障害 障害名 FコードXXX
(3) 身体合併症
身体障害者手帳の有無 種別等級




――― 発病から現在までの病歴及び治療内容等
次にこの部分です。
ここはあらすじを書くところです。いつから、なにがあった、何で困っている、トラブっている、特別支援学校・学級・通級の利用有無、仕事のトラブル
などが短い文書にまとめられます。


――― 現在の病状、状態像など 
ここには診断書の(11)と(12)の部分が記入されるでしょう。
11に自閉症スペクトラム、12に吃音という例になります。



――― 4の病状、状態像等の具体的程度、病状、検査所見等 
※おおむね過去2年間の状態について記載してください
ここは障害や病状が具体的に何がどうなっているかを記入します。

対人関係のトラブル、衝動性がある、感覚過敏がある(音、光、におい)、吃音があるため、発話・発語によるコミュニケーションも円滑に進まない。

検査所見として心理検査、知能検査の数値も記入します。
WAIS3、WISC4など。ISS、NRTなど。 
FIQやVIQやPIQなど。
FSIQ VSI PRI WMI PSIなど。



――― 生活能力の状態 (2 ア イ ウ エ オ カ キ ク)
※おおむね過去2年間の状態について記載してください

ここは診断名に続き、重要な部分です。医師にしっかり記入してもらわないといけません。困っていること、できないことをしっかり医師に評価してもらうこと、その評価のために「私の困っていることリスト」、「私の黒歴史ノート」、「私の人生はこんなに大変でしたノート」を医師に印刷して手渡すことが大切になります。ここには日常生活、学校、職場、窓口などありとあらゆる場面のことを書きましょう。
1から100までではなく。1から10000まで、事細かく、ここまで書くかと自問自答するほど、詳細に書き起こしましょう。フラッシュバックすることもあるかもしれませんが、それくらい詳しく書く必要があります。精神障害者保健福祉手帳を申請するときは、「一番最悪な状態、一番困っているときのことを」思い出しながら書くというイメージです。それを医師に伝えるのです。
(これは初めて精神科医師、精神科病院に行ったときの初回面接や医師とのファーストコンタクトのときに手渡しましょう。更新の際は、日々の通院で、最近こんな失敗や嫌なこと、不利益があったと報告しましょう。定期通院での報告、これらは医師が重要視します)


障害年金申請の考え方と同様です。
そもそも発達障害診療に強い、精神科医師ならそこは理解していると思うので当事者との問診や心理検査や知能検査、日常生活はどうなっているか? 詳しく聞いてくるはずです。

「ひとりで食事ができる」とは、コンビニ弁当を買う、カップ麺を食べることができるなど ではありません!!吃音によりできないことも事細かく、こういうことができない。こういう機会を失ったと医師に理解してもらうのです。


ひとりで1日3回の食事を、栄養計算して、冷蔵庫をみて、どんな料理にしようか考えて、予算と相談して、持っているお金のうちの何%は食費に使えるか考えて、何を買うか考えて、お店に一人でいって、商品を選んで、お金を支払い、お釣りを間違わず受け取り、お釣りが間違っていれば指摘し、帰宅後に調理をする、火を使い、包丁をつかい、お皿をあらう、ゴミ捨てをする。

などのように1から10000までのこと。これが含まれているのです。


ひとりで食事できますか?「あっ これできる」
は間違いです。

吃音のある人の場合は、話せることもあるのですが。
困っているとき、話せないときのことを、吃ってしまうことにより不利益があったこと。しっかり医師に表現してもらうことが大切になります。



吃音のある人の場合、下記の部分が重要になります。


吃音のある人の場合、言葉を話すことが難しいとき、家族や友人、パートナーに「援助をしてもらう」、「助けてもらう」本人に変わって意思疎通の過程を行ってもらう、発話発語以外の手段を「周囲に理解してもらい助けてもらう」という援助を受けている。普段は
これらを考えましょう。【援助があればできる】これが大切になります。

「エ 通院と服薬」
通院が一人でできるか。誰かと一緒に行くか。
次回の予約や病院窓口とのやりとりが上手くできるか。誰かにやってもらうか。
不安を解消するための服薬はあるか。
現在の制度上も可能ですが、実行されている病院があればです。
自立支援医療(精神)で「言語聴覚士による指導」は可能です。
発達障害を専門とする病院が言語聴覚士まで雇用していないだけなのです。
ということで、吃音のある人は、3割負担よりも安く、通院、処方箋、言語訓練が可能になります。
東京だと、発達障害を専門にする病院に言語聴覚士もいる事例もあります。
今後、吃音も診療します。言語聴覚士がいます。という病院が増えることを願っています。



「オ 他人との意思伝達及び対人関係」
家族や友人、学校の友人や教員、職場の同僚などに助けてもらう、吃音がある人だと理解してもらっている状態、事前に説明してもらうなど。テキストチャットやメール筆談での対応がある・対応を認めてもらっている。普段は吃音のことは触れられないが当事者が吃音の調子が悪いようだと周囲が察して動いてくれる。

電話を使える場所なのに、メールやファクスをさがす。いちいち実際にお店の窓口まで訪ねていってしまう。吃音のない人が発話発語で済ませることをできないという事実を医師に書いてもらうことが大切になります。

1から10000までのとても広い視点・細部まで考えて、「あっ、そういえばこの場合は助けてもらってるじゃん」ということをまずは認識していくことが大切になります。当事者さんがこれくらいは吃音だからって甘えちゃだめだよなと自己判断しないで、これは困っていることだと認識することが大切です。
吃音があることにより、こんなにたくさん意思伝達がうまくいかない。
対人関係について課題がある。
友好関係の維持もそうですし。本当は話しかけたい・参加したかったけど、吃ることにより、返事のタイミングを逃してしまうとか。本当はヒマなのに用事があるとウソを言ってしまうとか。

吃音があることにより人生においてこんなにも機会喪失がある。ということをしっかり医師に伝えることが大切になります。


「カ 身辺の安全保持及び危機対応」
ここはどもってしまうために危機対応ができない場合を想定します。
危機を理解していても話せないため、どもってしまうその時間、秒のために危機対応できないこともあるでしょう。吃ってしまうことにより周囲にSOSを出せないという状況もあります。自分が怪我や事故に巻き込まれても、110や119に電話できない。目の前で犯罪行為があっても、通報できない。または目の前で誰かが「助けてくれー。そこの人!」と言われても吃ってしまうから見なかったことにするなど。

警察官に職務質問を受けても吃ってしまうために、違法薬物をやっているのではないかと、応援の警察官を呼ばれてしまったということもあるでしょう。こういうときに精神障害者保健福祉手帳は強い力を発揮します。

吃ってしまう時間=吃る時間
という数秒から数十病の時間があるために、スムーズに流暢に話せていれば巻き込まれなかったはずの無用なトラブルを招いてしまうこともあるのではないでしょうか?


「キ 社会的手続き及び公共施設の利用」
これは市役所など窓口、銀行、病院、ありとあらゆる公共施設や公的機関、公的機関に準ずるもの。年金事務所でも税務署でも裁判所でも法務局でも健康保健センターでも、公共交通機関でも。どのようなものでもです。
学校でもそうです。

人間社会で必要な手続きや施設の利用が吃ることにより、うまくいかないこともあるでしょう。

 「ク 趣味・娯楽などへの関心、文化的社会的活動への参加」
これは吃音のある人には厳しいですよね。
外に遊びに行く。イベントに行く、他の人と交流する。
新しい人間関係をつくる。
趣味の仲間をつくる。
世間話をして人間関係を維持する。
吃ることによりできないですよね。
難しいですよね。
機会があっても避けることもありますよね。
学校や職場に行くだけで精一杯ということもありますよね。それだけで精神をすりへらしてしまう、吃らないように頑張って疲れてしまうこともあるでしょう。




――― 生活能力の状態 (2 ア イ ウ エ オ カ キ ク)の具体的程度、状態像
この部分に
吃音があることにより、対人関係困難、社会参加できる範囲が限定されている。上手く話せないことによりトラブルが起きたり、巻き込まれたりする。多くの援助を必要としている。

などを書いてもらえるようになると良いです。




―――最後に
吃音が軽度でも精神障害者保健福祉手帳3級は取得できます。
それは「このくらいの吃音じゃダメだろう」という当事者の思い込み。吃音を診療する医師が「このくらいの吃音で障害者手帳を取るなんてダメだ」という独特の価値観を持っている場合の悲劇。

そして、精神科医師の視点から見る「困っている状態」の書き方を理解しているかどうか。耳鼻科医師が精神障害者保健福祉手帳は取れないね。というのは、精神障害者保健福祉手帳の申請診断書の「困りごとの表現」を熟知していないからです。また、言語訓練などにより吃音が改善したからこの状態なら大丈夫ですね手帳申請はできませんという意味不明な価値観も含まれます。例えば発達障害を診療する精神科医師でも精神障害者保健福祉手帳を持っている事例があります。世間から見れば「医師免許を持っているのに障害者手帳を持っているだと!なぜだ!メディアにも出演しているし、書籍も多数出版しているぞ!」となるかもしれませんが。「困りごと」があればいいのですから取得できるのです。


精神障害者保健福祉手帳は身体障害者手帳と違い、「明確な診断基準、数値による線引がありません」ここがとても重要なのです。例えば吃音が身体障害者手帳になってしまえば、明確な診断基準、数値により、ここからここまでが●級となってしまうため、軽度の吃音当事者がカバーできません。全員切り捨てられます。発達障害者支援法と精神障害者保健福祉手帳の概念は当事者が困っているかどうか。できないことがどれだけあるか。吃音状態が発生しないように言語訓練や当事者独自で編み出した方法頑張っていても(その他の発達障害も同様で発達障害特性により何かトラブルや失敗が起きないようにSSTやアプリケーション、服薬、ありとあらゆる事前の準備や特性に合わせた対処方法を使って頑張っていても)精神障害者保健福祉手帳は取得することができるのです。

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