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2017年12月17日日曜日

文科省・厚労省合同プロジェクト「家庭と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト」が今後重要になる件

教育新聞からの記事です。


文科副大臣、厚労副大臣による「家庭と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト」の初会合が12月14日、文科省で開かれた。両省が連携を密にし、各地域の障害児と保護者への、切れ目ない支援体制の在り方を探るのが目的。会合には丹羽秀樹文科副大臣と高木美智代厚労副大臣が出席した。
同プロジェクトは、発達障害者支援法などを踏まえ、教委や福祉部局の連携体制などを検討する。今後2回の会合を経て、今年度末に両副大臣による提言をまとめる予定で、地域の実情に応じた、より良い連携の在り方と例を示す。
丹羽文科副大臣は「障害のある子供たちに向けて、教育と福祉の両分野から、さらなる対応を考えていきたい。関係者が互いに連携し、子供たちへのサービス充実を実現したい」と抱負を述べた。
高木厚労副大臣は「現場の先進的な取り組みを聞きながら、両省が手を取り合って提言をまとめたい」と語った。
文科・厚労省のPJ初会合 教育と福祉の連携を検討
2017年12月15日 https://www.kyobun.co.jp/news/20171215_05/
現在、発達障害児者支援で大きな課題となっているのは、ライフステージに対応した、困りごとに対応した支援ができているのか? 家庭、学校、病院、行政、労働、福祉の連携が本当にできているのか? これが大きな課題です。

―――その当事者の成長の記録が、合理的配慮を考えるときに役立つ さらに成長につながる

筆者が思う所。母子手帳のように「自分史バトン手帳」のようなものが作成されて、そこでどのような支援を受けたのか、どのように成長しているのか、苦手なもの、得意なものは何か。などなど克明に記していくことが必要になると思います。家族や当事者が記入することもあれば、学校の先生が記入することも想定されます。

自分史バトン手帳については私生活を克明に記録することになるので、自宅に保存する完全版と外部に渡す場合の仕組みも別途考えねばならないでしょう。もちろん、合理的配慮を必要としないという決断をした場合は、全く外部に伝える必要はなくなります。しかし自宅の完全版は引き続き記録が必要になるでしょう。またいつか使う日があるかもしれないということです。

現在、発達障害児者の支援は、幼稚園、保育園のときの支援や合理的配慮の情報。子どものありのままの姿が、そのまま小学校に情報としてバトンされるかが問題になります。それも中学校、高校、大学とバトンする場合もあるかもしれません。

情報がバトンされれば、過去にこういった場面ではこう対応した、こういう合理的配慮をできるようにすればいいのね!ということが学校側も教員もその時点の最新情報が理解できることになり、スタートから大失敗ということ、当事者側も嫌な思い出になることも避けやすくなるはずです。

よくある事例で、親・保護者が学校と話し合ったのに、担任に伝えたのに、他の先生には伝わっていないということもあります。とくに吃音業界では、本来使えるはずの文部科学省の制度が使われないという場合があります。吃音のある子どもの保護者のよくある辛い経験は「話が伝わっていない、ちゃんと対応してくれない、吃音の説明を「保護者がしなくてはいけなかった」のでとてもつらかった。菊池良和医師の本まで自腹で手渡した」まで事例報告されています。しかも相談したときにしっかりと記録されなかった。記録したとしても『XXX号 XX様式』といった法廷根拠のある書面ではなかった。最悪の場合、口頭のみだったという事例もあります。

本来は文部科学省の『「個別の指導計画」と「個別の教育支援計画」について』に書いてあるようにしっかり計画を策定し、書面化し、情報共有するものです。吃音業界ではこの制度を保護者が気づかないようにしているのではないか?と思えるほど悲しい事例が多くあります。(吃音の以外の発達障害のある子どもや大人、保護者の団体であれば、こういう場合はこうするという方法が代々先輩の親から後輩の親に情報共有・引き継ぎされているので、『計画を立ててほしいと申請しよう』という使える武器・カードがあることを早期に知ることができ、子どもや保護者が大ダメージを受けることや嫌な思いをするまえに実行できるのですが…。吃音業界の親の会がまだまだ発展途上ということもあるでしょうか。今後、吃音業界でも法的根拠に基づいた、文部科学省が認めた方法が広まっていくことを祈ります。菊池良和医師が吃音の子どもの合理的配慮説明をする資料を公開しているので、それと同時に、法的根拠のある制度を申請していくことが、安心安全な学校環境に子どもが通えることのルートになるからです)今後の課題になるでしょう。

こうやって計画をつくり、合理的配慮内容、無理やり子どもに話させないで、みんなの前で話す時はこうして、そもそも無理して話すことを強要するよりほかのことをのばしてほしい、話すことは大人になってから必要だから頑張って話せと先生が子どもに強要しないでほしい、ことばの教室の先生・担任の先生がその他の先生に吃音のことを必ず説明すること、などなどを家庭側と学校側で話し合って決めて、明文化していきましょう。言った言わない問題も避けていけると思います…。



―――発達相談のワンストップサービスも今後増えるか?

現在、多職種連携として、当事者である子どもや大人、その家族、学校や職場、生活する自治体の障害福祉サービス担当部門、通院先の病院、言語聴覚士や作業療法士、理学療法士、社会福祉士、精神保健福祉士、放課後デイの職員などなど多くの支援者と『1回で話ができる場』がほしい。ワンストップサービスがあればいいなという声が聞かれます。

事例としてよく取り上げられるのは。
発達障害のある子どもの子育てです。その情報共有や不安なことやしてほしいことの共有です。
お父さん、お母さんが共働きで、いつも平日にどちらかが休んで、病院にいく、療育センターにいく、学校にいく、自治体役所にいく、とあっちこっちに行くためにに1日有給休暇を取得する、半日取得するという大変さが語られます。

しかも、行く場所ごとに、話をする相手ごとに、毎回、毎回、毎回、毎回「同じ話、同じ説明をしないといけない」親としては本当に疲れるといいます。心労だといいます。
「あそこではこのように言われたから、今度からこちらではこのように対応してほしい」なんて説明は本当に疲れるといいます。

じゃあ、一箇所の窓口で1回相談すればワンストップサービスで「関係者全員に話が伝わればいいじゃないか?」という解決策がでてくるわけです。リアルで同じ建物、同じ空間にいることは困難でしょう。ここはビデオ通話ができるスマホのアプリやPC向けソフトが必要になるでしょう。無料のサービスがたくさんありますからこの壁は低いように思います。

そして情報の記録を「自分史バトン手帳」に保存されれば、言った言わない問題などトラブルも避けることができるでしょう。
文科省と厚労省の合同プロジェクトでも、家庭と教育と福祉の横のつながり。情報共有の円滑化、保護者の当事者の負担軽減をどうしたらいいかを考えが今後、具体案を出してくるはずです。



―――発達障害者の就職活動、採用する雇用する側も実は気になっている

非公式な情報で現在、厚生労働省では発達障害者の就職・就労の課題として、雇用する企業側、団体側からこういった質問があるという。(おそらく、今回の文科省厚労省合同プロジェクトで落とし込まれると推測)

『今まで、どういった合理的配慮を利用してきたのか? どういう環境だと落ち着いていたのか? 在学していた学校では何をどう提供していたのか? という詳細な情報を教えてほしい。こういう仕組みを行政が構築することはできないのか?』という問い合わせが多くなっているという。

なぜこうなるのか?という理由は。現在、「発達障害(自閉症スペクトラム、ADHD、学習障害、チック・トゥレット症候群、吃音、発達性協調運動障害、感覚過敏、感覚鈍麻など)は一般に浸透してきており、さらに関連書籍も多く出版されており、一通りの表面上の教科書的な発達障害の情報を獲得することはできる。

しかし、発達障害は「個々の発達障害特性が異なるので、最終的には個別の面談で何度も話し合いの場を設けて、当事者側と採用・雇用側が落とし所を見つけないといけない」ということがセオリーになっている。

かといって、発達障害者の就職活動、障害特性や配慮してほしいことなどを説明し相手に伝える「自分の取扱説明書」というものを履歴書、エントリーシート以外に添えるということはデファクトスタンダードになってきているが。それだけでは情報が足りないというのだ。毎回、毎回、毎回、当事者ごとに話し合いの場で『その情報を共有し、合理的配慮の落とし所をさぐる』というのが大変だという本音だ。要はその情報はここに辿り着く前に学校などですでにやっていることだから、そのときの情報を知りたいということになる。

そこで採用・雇用側が知りたいのは
学校時代はどういう合理的配慮があったのか?
発達障害特性により、大変なことはなんなのか?
どうすれば安心安全な環境で仕事ができるのか?(学校にいたときはどういう環境が1番当事者がやりやすかったのか?)
どういったコミュニケーション方法が1番伝わりやすいのか。苦痛にならない方法はなにか?
わかりやすい表現の仕方はなんなのか?
当事者がこういう行動やこういう話をしているときは、実はSOSのメッセージや困っているときなんですと過去の情報があれば助かるとか。


といった具合で、「過去にはこう対応していた。こういう場面は苦手なんだな」をより詳細に理解したい意図があるという。


―――ライフステージごとの支援、どのようなメニューがあるのかの見える化は文部科学省、厚生労働省が合同だからこそ可能になる

全国言友会連絡協議会がホームページ上に公開している資料に厚生労働省の日詰正文氏の講演録が掲載されている。実はこの中でも「情報の引き継ぎ・バトン」が指摘されている。厚生労働省職員がこのような事例報告をするということは切れ目のない支援が最重要視されていることになる。今後は、文部科学省と厚生労働省の連携「家庭と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト」によりさらに強いものになっていくことを願っています。

PDFファイル 2016年10月に開催された講演の内容である

次お願いします。(p13図12改正発達障害者支援法)こんな障害福祉サービスでの位置づけが少しずつ進んで、今年、発達障害者支援の大応援団の発達障害者の支援を考える議員連盟によって、国会で改正された訳です。ここでどういうことが言われたかというと、1番の「ライフステージを通じた切れ目のない支援」ってあるんですがどういうことかというと、あの引継の話なのです。さっきからくどくどと話しをしていますが、例えば今大学のセンター試験という入試の試験では、例えば中学高校でスピーカーから音を聞くと音がうまく聞き取れないので、別室でヘッドホンとかイヤホンを使ってヒャリングを受けたいんです、高校や中学でもそういうふうにサポートを受けてきましたという人は、大学のセンター試験でもそういうふうな配慮を受けられるんです。それからマークシートで塗りつぶすのが不器用で塗りつぶせない場吅はレ点チェックでいいです、これも中学高校できちんとそういう支援を受けてきたという証明があればいいんです。それから問題用紙の字が小さくて重なってしまって読み間違えたりするんです、だから大きな問題用紙を用意してくださいと、これも中学高校でそういう支援を受けて来ましたという人は大学センター試験でそういう配慮が受けられるんです。先ほどのヒヤリングの話しもあるし感覚
過敏がある場吅とか別室受験とか時間延長とか、時間延長は公平性からいったらちょっとと周りの人は思うかもしれませんが、中学高校できちんとそういうサービスを受けてきた人は公平性を要求される大学センター試験でもそういう配慮をきちんとしますよ、という時代に今なってきま
した。でなにを言ってるかというと、ちゃんとその人の為になるとやってきた支援は必ず次の人に引き継いでいこう、引き継いだらそれを受け止めてちゃんとやっていこうっていうのをうんと大事にして行きましょうというのが、このライフステージを通じた支援で、逆に言うと中学高校とか小学校でやってないことを急に求められてもそれは世の中的に対応するのは、なかなか難しいです。でもちゃんとやったことはちゃんと次の人に伝えようということをうんと大事にしていこう、いろんな学校とか保育所とか施設とか病院に徹底していこうというのが一番目の話しです。

それから二番目ですね。「家族などを含めたきめ細かな支援」というので、家族の方ももちろん本人を支援することになって頂きたい。逆に家族が壁になっている場吅もある訳ですね、それから家族だけが押しつけられて困っているとかいうのもあります。見ていくとそういう方達に独りでがんばれというのは、そうしていくことが多かったので、もうちょっと地域で動こう、ちゃんと話しをしていこうという話しです。




2017年12月13日水曜日

【紹介】押見修造「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」実写映画に

押見修造氏の志乃ちゃんは自分の名前が言えないの実写映画が公開されるという。
これについては昨年?あたりからクランクインしたのではないかという情報がネット上で流れていました。ナタリーの記事には「吃音」を指摘する文言はないですね。うまく言葉が話せないという説明です。他メディアでは吃音を記事に入れているところもあります。
こういったところは「吃音」の難しさなのかもしれません。

フジテレビの福山雅治氏、藤原さくら氏の出演「ラヴソング」はとても吃音の苦しさ、リアル感が伝わってくる内容でした。今回の「志乃ちゃん―」は吃音についてどのような描写がなされるのか。映画公開が待ち遠しいですね。




映画 志乃ちゃんは自分の名前が言えない 公式サイト

ナタリーから(全文はリンク先で)

押見修造「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の実写映画化が決定。2018年7月より東京・新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開される。
2012年に太田出版より発売された本作は、押見の実体験をもとにした青春劇。うまく言葉が話せない高校1年生の大島志乃は、自らに引け目を感じて周囲と馴染めずにいる。しかし音楽好きでありながら音痴な同級生・加代とは、ひょんなことから交流を深めていき……。思春期を迎えた少年少女たちが葛藤や苦悩しながら、“ヒリヒリ”とした青春時代を過ごすさまが描かれる。
志乃役を担当するのは、ファッション雑誌・nicola(新潮社)の専属モデルとして活躍する南沙良。加代役はテレビドラマ「ゴーイング マイ ホーム」や、映画「三度目の殺人」などに出演する蒔田彩珠が演じる。2人は15歳同士で、互いに映画初主演作としてダブル主演で出演。劇中で披露されるという南の歌声、猛特訓して挑んだという蒔田のギター演奏にも注目だ。なお監督は本作が長編商業映画デビューとなる湯浅弘章、脚本は「百円の恋」の足立紳が手がける。
実写映画化にあたり、南、蒔田、湯浅からコメントが到着。さらに押見より「泥臭い青春映画でありながら、恥ずかしくなるほどキラキラしていて。そして、むせかえるような思春期のオーラに満ち溢れている。漫画を超えて、広く心に届く作品を作っていただいたことに感謝します」と感激の声も届いた。https://natalie.mu/comic/news/260762

2017年11月27日月曜日

ブラック企業大賞ノミネート発表 ゼリア新薬工業がノミネート 

吃音のあったとされる若者が自殺した事件のことでゼリア新薬工業がノミネートされたようです。ゼリア新薬工業の新人研修ニュースですが、その後続報がないように思えます。
吃音があったか、なかったかの視点の違いもあり、吃音業界団体もとくに公式声明を出していません。

当時のニュースの内容はこのようになっていました。
https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170808?utm_term=.btkRy6q7w#.wdgkZv7pO


さて、2017年11月27日弁護士ドットコムニュースによると今年のブラック企業大賞のノミネートが発表されたといいます。今回のノミネート発表により、人格否定や自己否定の企業研修がなくなっていけばと思います。そういった研修がビジネスとして成立してしまう社会も変化していってほしいと考えます。

2017年11月27日現在、バズフィードジャパンからもブラック企業大賞ノミネートについて記事が出ています。
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/black-kigyo-2017?utm_term=.fdgo4AMpx#.bp6pQdv60




ブラック企業大賞実行委員会の公式ページ
http://blackcorpaward.blogspot.jp/



https://www.bengo4.com/internet/n_7024/
NHK、ヤマト、新国立関連の大成・三信建設…ブラック企業大賞ノミネート発表
弁護士や学者、ジャーナリストでつくる「ブラック企業大賞」実行委員会は11月27日、NHKやヤマト運輸などノミネート企業を発表した。ノミネートされたのは、ゼリア新薬工業、いなげや、パナソニック、新潟市民病院、日本放送協会(NHK)、引越社・引越社関東・引越社関西(アリさんマークの引越社)、大成建設・三信建設工業、大和ハウス工業、ヤマト運輸。
ブラック企業大賞は、長時間労働やパワーハラスメント(パワハラ)などを従業員に強いる悪質な企業や法人を選出している。今年で6回目となる。昨年は、新入社員が長時間労働の末、過労自殺した電通が大賞に選ばれた。大賞など各賞を発表する授賞式は12月23日に開かれる予定だ。ノミネート企業は毎年授賞式に招待されているが、これまで1社も出席したことはないという。
この日都内で会見を開いた同実行委の佐々木亮弁護士は今年のノミネート傾向について、労災・長時間労働の企業が多いと述べた。「政府の『働き方改革』という打ち出しもあり、過労死・過労自殺事件の遺族代理人の会見も多かった」とその背景について説明した。
実行委が挙げたノミネート理由の要約は、以下の通り。
ゼリア新薬工業・・・大手製薬会社。男性社員(当時22)が2013年5月、新人研修受講中に自殺した。2015年に労災と認定された。遺族は今年8月、会社と研修会社に1億500万円の損害賠償を求めて提訴したことを明らかにした。
いなげや・・・スーパーマーケットチェーン。男性社員(当時42)が2014年、脳血栓で亡くなり、労災認定された。違法な長時間労働のほか、タイムカード打刻前後のサービス残業があったことが確認されている。
パナソニック・・・総合電機メーカー。男性社員(40代)が2016年6月が亡くなった。過労による自殺と認定された。16年5月の残業時間は100時間を超えていたという。また、法人としてのパナソニックと幹部社員2人が、社員3人に対して違法な長時間労働をさせたとして書類送検されている。
新潟市民病院・・・公立総合病院。女性研修医(当時37)が2016年1月、長時間勤務がつづいたことで睡眠薬を服用して自殺した。月平均残業時間は187時間、最も長い月で251時間だった。今年5月、女性の自殺は長時間労働による過労が原因として労災認定された。
日本放送協会(NHK)・・・放送法に基づき設立される特殊法人。女性記者(当時31)が2013年7月、うっ血性心不全で亡くなった。亡くなる直前の1カ月の時間外労働は159時間37分に及んだ。労基署は「深夜に及ぶ業務や十分な休日の確保もできない状況にあった」と認定した。NHKは今年10月、女性の過労死事件があったことを発表した。
引越社・引越社関東・引越社関西・・・引越による荷物の運搬等を業とする企業。引越社関東の男性社員を不当にシュレッダー係に配転したり、懲戒解雇するなどした。さらに懲戒解雇の理由を「罪状」などと記載して、男性の顔写真を入れた書類をグループ店舗に掲示した。東京都労働委員会は今年8月、「不当労働行為」として認定した。
大成建設・三信建設工業・・・大手建設会社。東京オリンピック・パラリンピックで使用する「新国立競技場」にからみ、三信建設工業の新人男性社員(当時23)が今年3月自殺した。長時間労働による過労が原因の労災であると認定された。元請けの大成建設にも行政指導がおこなわれている。
大和ハウス工業・・・総合住宅メーカー。男性(20代)に違法な時間外労働をさせていたとして、今年6月に是正勧告を受けた。これまでにも是正勧告を受けており、一定の時間になると消灯して社員を帰宅させるなどしていたが、実際は多量の業務を課していた。男性は長時間労働の末、うつ病になり退職を余儀なくされている。
ヤマト運輸・・・宅配便事業者。昨年12月にセールスドライバーに対する残業代の未払い、今年5月にパート従業員の勤務時間改ざんで是正勧告を受けた。さらに今年9月、セールスドライバーに労使協定で定めた残業上限を超える残業を違法にさせていたとして、法人としての同社と幹部社員2人が書類送検された。
(弁護士ドットコムニュース)

2017年10月29日日曜日

【記事紹介】性同一性障害の人の中に吃音者がいること報道される

朝日新聞からの報道です。
性別上の戸籍を女性に変更したという話です。
しかしよくよく読んでみると、内容が複雑です。
筆者はセクシャルマイノリティで発達障害のある人と交友はありますが。このようなケースがあることはわかりませんでした。

想像ですが。吃音の悩みがあった。2006年当時は発達障害者支援法はまだ生まれたばかり。吃音業界は派閥抗争を繰り広げており、日本発達障害ネットワーク(JDDネット)に旧言葉を育くむ親の会が所属していたが、積極的に吃音が発達障害者支援法に含まれていると周知をしていなかった時代です。もしも2006年当時に吃音が発達障害者支援法に含まれている。障害者手帳も性同一性障害ではなく、吃音を主たる障害、従たる障害をうつ?適応障害で申請すれば精神障害者保健福祉手帳を取得できたのかな?と考えてしまいます。

いずれにせよこのニュースの人も吃音業界の派閥抗争の被害者なのかもしれません…。2005年から発達障害者支援法に「吃音」が含まれている。
これが吃音業界がしっかり認識して、権利擁護をしていれば自死する人も、ひきこもりになる人も、未来が変化していたかもしれません。吃音のことを新入社員研修で指摘されて生贄になる必要がなかったかもしれません。

――性転換をしたあとに後悔したという、事例が紹介される動画です
トランスジェンダー映画『悔やむ人たち』監督×中村美亜さんトーク





 朝日新聞から一部引用。全文はリンク先から。
 自分は性同一性障害だと考えて戸籍上の性別を変えたが、やはり適合できず元に戻したくなった――。性別変更をする人が増えるにつれ、こんな悩みを抱える人が出てきた。再変更は現在の法律では想定されておらず、ハードルは高い。専門家からは「何らかの救済策が必要」との声も出ている。
 神奈川県茅ケ崎市の40代元男性は2006年、戸籍上の性別を女性に変えた。それをいま、強く後悔している。家裁に再変更の申し立てを繰り返すが、「訴えを認める理由がない」と退けられ続けている。
 幼い頃から吃音(きつおん)に悩んでいた。疎外感を抱いていた00年ごろ、性同一性障害の人たちと交流する機会があった。「自分たちの存在を認めないのはおかしい」と訴える姿がとてもポジティブに映った。「自分も同じ(性同一性障害)だ」と考えるようになり、03年にタイで男性器切除の手術を受けた。
 04年に一定の条件を満たせば性別変更が認められる特例法が施行されたため、心療内科を受診。十数回の診察を経て、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた。横浜家裁に性別変更を申し立て、06年7月に変更が認められた。
 だが、すぐに後悔に襲われた。男性だった時には簡単に見つかった仕事が、女性になってからは断られ続け、性別を変えたためだと感じるようになった。弁護士に再度の性別変更を相談したが、「今の制度では難しい」と言われたという。
 ログイン前の続き現在は両親と離れて一人で暮らす。7月にようやくパン工場での仕事を見つけた。女性として就職したが、会社の理解を得て現在は男性として働く。「精神的に不安定な状態で申し立ててしまった。このまま生きるのは非常に苦痛で何とか元の性に戻りたい」と話す。
 11年に戸籍上の性別を変更した別の一人も、関西地方の家裁に今年6月、変更の取り消しを求める手続きを申し立てた。自身の判断でホルモン投与や性別適合手術を受け、戸籍の性別まで変えたが、現在は「生活の混乱の中で思い込み、突き進んでしまった」と悔やんでいるという。
 代理人を務める南和行弁護士(大阪弁護士会)は「戸籍の性別によって生活が決まる場面は多い。本人が限界だと感じているのであれば、自己責任と切って捨てるのは酷だ。取り消しを予定していなかった法の不備を、司法が救済すべきだ」と話す。
http://digital.asahi.com/articles/ASKBY5GNNKBYUTIL013.html?_requesturl=articles%2FASKBY5GNNKBYUTIL013.html&rm=589

【記事紹介】「運転手は難聴」伝え 車内に掲示 

毎日新聞からこのような記事がありました。
難聴のあるタクシー運転手さんのお話です。
当初は、難聴であることをカミングアウトせずに勤務していた。
しかし色々とトラブルがあった。
その後、車内に「運転手は難聴です。大きい声でお願いします」という説明書きを
設置した。というニュースです。

過去のことになりますが。長崎屋(今はドン・キホーテグループ)
には1Fに聴覚障害のある人の洋菓子店があったことを記憶しています。
このお店も「聴覚障害者が働いています。紙で注文してください」というお客様に向けた、メッセージ、注意書きがありました。今も長崎屋には同じ形態のお店は入っているのでしょうか?

吃音にも共通しますよね。
・この店舗では吃音のある人が働いています。配慮をお願いします。
・私は吃音があるため、話し方がオカシイと感じるかもしれませんが。ふざけていませんし、からかっているわけでもありません。ご理解のほどよろしくお願いします。仕事はしっかりやります。
・吃音があり、どもることがあります。また吃らないようにいいやすい言葉を発話・発語するため、日本文化の一般常識やビジネスマナーとして話さなければいけないことを実行できない場合があります。失礼なこともあるかもしれませんがご理解のほどよろしくお願いします。
・私は吃音があります説明一覧を名刺と一緒に配布して、相手、お客様に理解してもらう。
・吃音者がコールセンターで働く時は、「この通話内容は録音しています という説明の部分に吃音のある人が応対します。」というメッセージを流すなど。

吃音の人にもこういった、吃音当事者側から、吃音者が勤務している企業団体側から対応してくれるようになれば良いですよね。吃音の無い人も「あっ。吃音のある人が働いているんだね。なるほどね。よし。わかった」となるわけですから。


「運転手は難聴」伝え 車内に掲示
毎日新聞2017年10月29日 12時30分(最終更新 10月29日 12時30分)
 「運転手は難聴です。大きい声でお願いします」。車に乗り込むと、そう書かれたプレートが真っ先に目に飛び込んできた。広島近鉄タクシー(広島市南区)では難聴の運転手が6人在籍し、うち2人が身体障害者手帳を持つ。利用客と円滑にコミュニケーションがとれるように運転手が難聴であることを6人が乗務する車の中に掲示して、行き先の聞き間違いなどのトラブルを防止しているという。【小山美砂】
トラブルが絶えず
 掲示を始めたのは昨年。7年以上同社で働く宗森登美男さん(62)が6年前、勤務中に事故が起きた際に突発性難聴を発症したのがきっかけだった。利用客を乗せて目的地に着き、後部座席のドアを開けたところ、後方から来た自転車と衝突。自転車の30代の女性がぶつかって倒れ、軽い打撲をした。事故の精神的なショックで難聴になったという。「ぼーっとして、警察官の取り調べの声も聞こえなくなった」と当時を振り返る。音がくぐもって聞こえづらくなり、補聴器を使って乗務するようになった。
 当初、客とのトラブルは絶えなかったという。行き先を聞き間違え、全く違うところへ向かった。何度も聞き直して客に怒鳴られたこともあった。その度に「すみません、耳が聞こえづらいんです」と頭を下げた。
 トラブルに悩んでいたころ、長男から「最初から難聴と分かるように掲示したら」と助言された。何度も聞き直して怒られた客に難聴であることを説明したら分かってくれたことも思い出し、客の目につきやすい助手席の後ろに掲示した。
 最初は広告の上に名札サイズで小さく掲示したが、客が気づかないことも多く、昨年から広告を全て外し、大きなプレートに変えた。客が乗り込むと、プレートを指さして難聴であることを説明する。宗森さんは、「難聴のことを事前に知らせることでお客様にもご協力いただける。仕事がしやすい」と効果を実感している。
2種免の門戸拡大
 タクシーやバスなど客を乗せて運転できる第2種免許について、宗森さんの聴力は道路交通法施行規則の基準を満たしている。より耳が不自由な聴覚障害者も、2016年の同規則改正で試験の聴力検査での補聴器の使用が認められ、同免許取得の門戸が広がった。これを受け、同社では障害の有無を問わない採用に積極的に取り組んでいる。仁山功臣(いさみ)社長は「障害の有無を問わない雇用を行う上で、運転手をフォローするために大切な取り組み。お客様のご理解が必要で、全国にもっと広がってほしい」と話す。
より慎重に丁寧に
 宗森さんは「プレートのおかげで助かっている」と笑顔で話す。人より聞こえづらい分、誰よりも慎重に丁寧に運転するよう心がけている。客の目を見て行き先を確認し、今日も広島の街を走り回っている。https://mainichi.jp/articles/20171029/k00/00e/040/209000c

2017年10月18日水曜日

発達障害医療について大きな動きが 中央社会保険医療協議会 総会(第364回)議事次第が公開されました

2017年10月18日 厚生労働省講堂で中央社会保険医療協議会 総会が開かれました。
議事次第が直後に厚生労働省ホームページで公開されました。
発達障害児者向けの医療について大きな変化があるかもしれません。

PDF資料厚生労働省のホームページより
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000180088.html



P107によると、発達障害の診断を受ける人が増加しているそうです。
発達障害に関係する情報、医療従事者の書籍、当事者書籍が増えています。NHKも2017年に発達障害プロジェクトという1年を通して発達障害を扱う番組を放送しています。
一方、発達障害や精神障害のある就職希望者をあぶり出す採用時に使える試験もビジネスとして成立している日本です。
発達障害が排除に利用されていると東京大学の熊谷晋一郎氏も参議院の委員会で述べています。http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/021700092/

発達障害を診ることができる医師も増えてきたかもしれませんが。それ以外のことも関係していそうです。


P108は初診の待ち時間、待ち日数です。総務省行政評価局が調査した内容です。
三ヶ月待ちは当たり前という状況になっているようです。
発達障害を診てもらうと思っても病院に行くのにとても時間がかかるという状況です。


P109からP111まではそのような待ち時間、日数、病院の不足をどう解消していくかが
施策が書いてあります。

発達障害のある人の早期発見、早期療育につなげるため、かかりつけ医に発達障害について研修すると書いてあります。地域のかかりつけ医がなんらかの心配があれば、すぐに専門病院につなげるというイメージです。

P111は新規予算で行う事業です。
都道府県・指定都市が指定する「地域の拠点となる医療機関(高度な専門性)」
「その次に拠点となる医療機関の次に専門性を有する病院」
「チキの専門病院、診療所(かかりつけ医を含む)」
の3つがお互いに協力する体制で臨むようです。

全ての発達障害を診療できるような体制になると良いなと思います。
吃音の場合、高い交通費や宿泊費、学校や仕事を休んでまで遠くの病院に行かないといけない。こんなのはオカシイですからね。発達障害者支援法19条の病院の充実をしっかり実現していかないとなりません。

特筆すべきは都道府県・指定都市が指定する高度な専門性を持った拠点病院に「発達障害支援コーディネーター」が配置されることです。
1.医療機関の研修実施のコーディネート
2.医療機関同士の研修会実施
3.当事者・家族に対して適切な医療機関の紹介

発達障害児者とその家族が、正しい情報につながることも期待できるでしょう。
吃音業界の派閥抗争のように、それらに振り回される当事者家族も減るかもしれません。

また、吃音だけだと思っていたら、ASDもある、ADHDもある、LDもあるということも早期発見しやすくなるかもしれません。耳鼻咽喉科では見落としてしまうかもしれないことです。現在、吃音は耳鼻咽喉科が診療するというイメージですが、今後は耳鼻咽喉科も精神科医も協力する体制になるでしょう。耳鼻咽喉科では吃音があるかないか?発達障害による吃音かどうかの診療に特化し、障害特性については別の病院ということもありえるかもしれません。

しかし2017年現在で吃音業界は厚生労働省や専門家医師とのパイプがとても弱く、困り事が伝わっていないのが実情ですので、吃音以外の発達障害のほうが支援メニュー増加スピードが早いのではないかと心配です。現段階でも吃音は診れない診たくないという精神科医もいます。精神科医も吃音という簡単に演技することができるものは怖いというのがあるようです。


P117からは大切なことが書いてありますね。
ASDは原因不明。治療はできませんが。個々の発達ペースに沿った療育や教育の対応が必要とされています。ライフステージを通じたサポートが必要ということです。吃音の他にも発達障害がある場合は早期発見し個別ごとにあったサポートが必要ということにもなります。

成人になるまで発達障害があることに気づかず、就労や結婚により特性により不利益がある場合も存在するようです。




治療:現代の医学では自閉症の根本的な原因を治療する事はまだ不可能ですが、彼らは独特の仕方で物事を学んでいくので、個々の発達ペースに沿った療育・教育的な対応が必要となります。かんしゃくや多動・こだわりなど、個別の症状は薬によって軽減する場合があります。信頼できる専門家のアドバイスをもとに状態を正しく理解し、個々のニーズに合った適切な支援につなげていく必要があります。乳幼児期から始まる家庭療育・学校教育そして就労支援へと、ライフステージを通じたサポートが、生活を安定したものにすると考
えられています。

自閉症スペクトラム(ASD)がある人の成人後の社会参加の予後に関連する要因としては、早期介入、家族間の育児協力、支援の継続などが重要とされている。
(出典:H19~21年厚生労働科学研究「ライフステージに応じた広汎性発達障害者に体する支援の在り方に関する研究」)
近年は、コミュニケーションや社会性の障害を中核的な特徴とするASDの特性が元々あるが、成人になるまで周囲に気づかれることなく過ごし、進学や就学、結婚などの大きな変化を迎えて初めて自分自身の特徴が 「問題」となり、医療機関を受診することが増えている。(出典:H26障害者総合福祉推進事業「発達障害専門プログラムパッケージ実施報告書」)






















2017年10月4日水曜日

吃音者と働く 職場で吃音者の合理的配慮がうまくいかないのはなぜか?

吃音者雇用ガイドラインです。随時バージョンアップします。
2017年10月4日NHKのハートネットTVで私たちの就活 —吃音とともに生きる— が放送されます。こちらは吃音者が吃音を持ちながら一般枠就労を目指すという内容です。このような吃音者の選択も良いでしょう。しかし合理的配慮がほしいという吃音者もいます。合理的配慮をするから精神障害者保健福祉手帳を持っていてほしい。法定雇用率に計算したいという企業団体や行政機関の採用担当者もいるでしょう。今回の記事は吃音者と職場側の『吃音の認識の違い、情報が共有されていない』がゆえに起こる課題について取り上げます。




―――吃音者の就職活動、吃音者への合理的配慮はニュースになるなど意識が高まっています 検索ワードでも増加してきました しかし大きな課題があった!

吃音者と働く、吃音者と働きたいと考える、企業団体や行政機関が増えてきています。
ここで大きな課題がわかりました。

発達障害者の就労移行支援をする人、障害者枠の採用担当、特に発達障害者の採用担当や職場内での合理的配慮を考える立場の人から、こんな声がありました。

『吃音者がどれくらい吃るのかわからない。面接のときに、私どもります。配慮してほしいと言われて、面接官・採用担当部署もそれを「わかった」というのですが…。そのあとがうまくいきません。』

『採用したあとに吃音当事者が、思ったよりどもる。吃音が中度・重度だったことがわかったのです。これでは仕事になりません。どうしたらいいですか?』


これについて筆者は色々考えました。
なぜ、うまくいかないのか?

1.吃音当事者が言う「私どもるんです。吃音があるんです」
2.面接官、採用担当が考えるまたは知っている吃音のイメージによる「この人どもるんだ。吃音者なんだ。まぁでも面接でも普通に話してるし大丈夫だろう」
この1と2が100%一致していないからです。


吃音者の認識している吃音というそのもの。



吃音 ← ここに認識の違いが生まれることによりトラブルになる。



採用側、雇用側が認識している吃音というそのもの



―――吃音当事者が言う「私どもりますから合理的配慮してください」と面接官や採用担当部署が理解している「吃音、吃るというそのもの」がどういう状態か完全に一致していない


吃音者は「私どもります。吃音があるんです。」
面接官、採用担当「大丈夫ですよ。」
この段階で吃音者は全てが受け入れられたと思い込んでしまう。
面接官、採用担当は、今は上手く話せているからいいか。

そうなのです。
たとえば、発達障害者が就職活動をする場合、エントリシートや履歴書の中に、『私の取扱説明書』、『私はこんなことが苦手ですリスト』、『してほしい合理的配慮・助けてほしいことリスト』などを別途準備してそれを提出します。文書化して見える化します。2018年現在、就労移行支援事業所によっては、就労移行支援事業所、採用側、当事者の間で合理的配慮事項を決定した書類を印刷して保存するという場合もあります。後々の言った言わない問題の回避や採用側(官民企業団体)に採用されたあと上司や同僚に説明する場合に必要、上司が変わった場合、異動した場合などの情報引き継ぎに使うためにも書面化するということです。

発達障害者向けの就労移行支援事業所であれば、就労移行支援事業所の環境がすでに会社という状態になっている場所もあります。上司役の人が数名いて、そのもとで利用者さんが訓練をするという形です。ここでリアルな現実に適応した就労訓練を行います。そこで利用者さんが「自分は何が苦手?何が大変?今日は何を注意された?今度はミスしないようにどういう工夫やアイテムを使う?困ったときは誰に相談する?職場の同僚(他の利用者さん)とはどう接する?上司へはどのタイミングで話しかける?メールで?電話で?言葉遣いは?」という実体験をしながら成長していきます。

利用者さんは実際の会社や職場が再現された環境で、自分の得意不得意を知り、失敗や困難な状況になるまえに避ける方法、アイテムの利用、スマートフォンアプリなどの利用、詳細な順番を書き起こした仕事手順書の作成、困ったときはわからないときは自分で判断しない上司に質問する。報告連絡相談をするということができるようになります。

それでも難しい、失敗してしまう場合は、私の取扱説明書で、「こういう場合、私はミスしやすいです。疲れやすいです。私がこんな行動をしていたらパニックになっているかもしれません。声をかけてください」といったことや「集中したいのでこういう場合は声をできればかけないでください」、「私は一人が好きなので、食事は一人でしたいときもあります。付き合い悪いなと思わないでください」、「感覚過敏があるのでイヤーマフを使っています。ノイズキャンセリングヘッドホンをしています。怒らないでください」などなど色々文章化して、面接官や採用担当者、採用後に働く職場に情報共有します。


上に書いたこと。これが吃音当事者には存在していないのです!!
これが存在していないが故に、面接官・採用担当者、採用担当部署もその後配属される職場も【吃音者がどもった場合にびっくりする】、【思ったより吃音が酷くて仕事にはならない(辞めるように仕向けるということも)】ということになっているようなのです。


この課題を解決するには【吃音状態がどの程度なのか?】を文章に書き起こす必要があります。尺度も必要になります。医療では吃音検査法という尺度があります。しかし働く現場環境を基準にした再現したリアルの尺度は筆者の知る限りありません。医学上の診断では、職場という常にいろいろなことが起こるかもしれない環境は想定されていないからです。
また吃音状態で吃る時に吃る事・発話発語の困難さ以外にどんな外見上の変化があるのか?相手におよぼす影響についても文章にしなければいけません。


―――吃音のこと、吃音状態がでると発話発語がどうなるのか?何秒間吃るのか?合理的配慮とは当事者も相手も「個々の人間ごとに個別の事例ごとに話し合い、お互いに一致した状態」をつくらないといけない 『私どもるんです』→『わかりました』が1番あぶない

・どのくらいの秒数吃るのか?どんな場面が吃りやすいのか?
まずは1番重要なところです。
吃音当事者ごとのどのような仕事・職務で吃るのか?『吃る時間』の見える化が必要になります。
発達障害者の就労移行支援事業所でも吃音者の就労移行支援の中でストップウォッチをつかって、吃る時間の計測が必要になるかもしれません。

●どもることによりどうなるのか?こういったことを見える化文書化すると良いかも
・●●な場面で■■秒吃ります。▲▲秒無音になります。(いろいろな場面を想定して過去を振り返り、文書化すると良い)
これが雇用する側、採用する側が1番知りたいことです。
吃る場面ごと、どれくらいの秒数吃るのか?
そこまで吃るなら発話発語にこだわる必要ないよね。テキストやメールでのコミュニケーションも使ったほうがいいかもしれないと選択肢を考えることができます。

・吃りながら唾液を飛ばしてしまう
だから、職場内でマスクを着用したいと申し出る。

・吃るとき、敬語よりもタメ口、友達言葉を使ってしまうかもしれない
こうなってしまった場合は、怒らないでほしい。触れないでほしい。自分でも悪いという感情はありますと申し出る。

・会社名、人名、お客様の名前、薬品名、モノの名前など言い換えができないときは吃ることがありますと申し出る。

・吃るとき、手足や頭、首が不自然に動いてしまうかもしれない。
このほうが発話発語しやすいのです。それを怒ったり指摘しないでほしい。こうなってしまう時もあるのでよろしくお願いします。

・吃らないようにするため歩きながら話すことがあります。
職場内を歩きながら話したり、壇上でスピーチや説明するときにスティーブ・ジョブズ氏のようにあっちこっちに歩き回りながら話すことがあります。



―――しかし、吃音者が合理的配慮を求める、自分の取扱説明書などなどの書類を就活で提出するとなると、一般枠での勤務は難しい(または一般枠で働くにしても法定雇用率に計算したいから障害者手帳はもっていてほしいと言われる)、障害枠での採用になるのではないか?という場面も想定される

発達障害向けの就労移行支援事業所では当たり前の説明なのですが。吃音業界では全く共有されていない情報です。

就職活動には、障害をオープンにして働く「オープン就労」、障害を持っていることを完全に隠して働く「クローズ就労」の二種類があります。クローズ就労の人でも精神障害者保健福祉手帳を持っている人はいます。クローズ就労の場合でも通院、服薬、ソーシャルスキルトレーニング、発達障害特性により仕事をミスしないようにいろいろなアイテムやアプリを使い頑張るという人もいます。頼りになるのは自分自身ということになります。

※クローズ就労の人でも精神障害者保健福祉手帳を取得できることを考えると、吃音者も吃音が軽度でも精神障害者保健福祉手帳を取得できることがわかります。医師がどうやって申請書類を書くのか?吃音の困りごとを理解しているかが重要になりますね。


オープン就労の場合は基本的に障害者枠採用になります。ただし、職場では合理的配慮をしっかりしてくれます。

クローズ就労の場合は一般枠で働きますが、苦手なこと失敗しそうなことがあっても、全部自分自身で解決しないとなりません。弱みを見せることはできません。

発達障害向けの就労移行支援事業所ではオープン就労の場合の履歴書の書き方、自分の取扱説明書などの書き方について丁寧に教えてくれます。しかしクローズ就労の場合、障害や病気、苦手なこと合理的配慮してほしいことは書いてはいけませんと指導します。もちろん書いていいのですが、一般枠でこのような応募者があった場合不採用になるということを就労移行支援事業所はよく理解しているからです。(このへんは今後変化してほしいとは思いますが、現実はそう甘くないようです。精神障害や発達障害を発見する採用試験がビジネスモデルになっている現状もあります)


さて、ということは。
吃音者も『吃る時間・吃る場面』を克明に文書化した私の取扱説明書を提出するということになれば一般枠採用が大変困難になるのではないかということになります。しかし吃音者は障害受容ができない人もいますので、障害者枠を受け入れないという場面もあります。今後、障害者雇用をする企業団体、行政機関、障害者就労を支援する団体、就労移行支援事業所、障害者向け就活サイトなどが吃音者の実態を知り、どうしたらいいか考えることも必要になるかもしれません。


以上 この記事はバージョンアップします。


関連記事
全文テキスト化 私たちの就活 吃音とともに生きる ハートネットTV
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2018/03/tv.html

2017年9月27日水曜日

10月4日のハートネット 吃音当事者さんは顔出しなの?プライバシーは大丈夫なの?

10月4日放送のハートネットTVです。
吃音者の就活だそうです。
現在、ホームページを見てとても驚いているのと同時に心配なことがあります。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/program/index.html?id=201710042000

「顔出し」でやるのでしょうか?

「名前」は出すのでしょうか?

「仮名」なんでしょうか?

「音声加工」はするのでしょうか?

就活生を顔出しや名前出しで放送するのはリスクがとても高いです。
ハートネットTVは医療従事者や福祉従事者、支援者も見ますが。障害関連だと、官民企業団体の障害者雇用担当者、就労移行支援事業などに携わる人も視聴します。また、悪意を持って見ている人もいます。精神や発達障害者発見試験などを販売する人たちです。

もしも今回、吃音者の就活という番組に出る人が「クローズで就活」しているなら、絶対に顔出しや名前出しはダメです。リスクが高すぎます。

「オープンで精神障害者保健福祉手帳を取得している状態で就職活動するなら」それはまだマシかもしれません。

ただ、吃音以外の発達障害児者団体なら就職活動をする新卒学生がテレビ番組に出演するという場合に顔出し、名前出しについてはリスクの説明を当事者に何度も何度もします。まずはモザイクと仮名での出演をするようにと話し合います。テレビ局やテレビ局から委託され番組撮影をするスタッフもそういうことは理解していると思うのですが…。支援者も当事者を守るためできるかぎり個人がわからないようにしてほしいと働きかけるはずです。
今回「私たちの就活 —吃音とともに生きる—」という吃音当事者の就活番組が放送されますが。もし顔出しだとしたら、今からでも遅くないので、顔も服装もモザイク入れたほうがいいと思います。(可能なら音声も変更します)

吃音業界の支援者や支援団体は出演者に何も言わなかったのか?と心配になります。
発達障害関係の番組はできるかぎり当事者が誰であるかわからないように番組制作するのがセオリーです。

NHKハートネットであれば、ASD当事者など発達障害児者の番組を何度も報道しているのでそれはわかると思います。発達障害の当事者団体、保護者団体も当事者がわからないようにしてほしいとNHKハートネットの番組スタッフに伝えるでしょう。普段から発達障害関連の番組に携わっているNHKハートネットのコアスタッフもそこは理解しているはずです。それなのに現在ハートネットTVのホームページを見る限り、就活する吃音者は顔出しのように見受けられます。心配です。

NHKハートネットでも発達障害者向けの就労移行支援事業所を取材したときもできるかぎり当事者がわからないように撮影しています。普通はそういうものなのです。

吃音業界は発達障害業界と比較して、本当に情報が周回遅れです。
就職活動には「オープン」、「クローズ」の2種類しかない。ということが理解されていません。極稀にイレギュラーがありますが。原則としてオープンかクローズしかありません。発達障害者向けの就労移行支援事業所でも「オープンとクローズ」についてはとても丁寧に何度も説明します。オープンの場合、クローズの場合で履歴書、エントリーシートの書き方が異なること。オープンの場合は自分の取扱説明書などそれに準ずるものの書き方も指導します。

しかし吃音業界はまだまだそうなっていません。
今回のハートネットTVに顔出しででてしまい、あとで不利益があってもなんともいえません…。何事もないことを祈るばかりです。

2017年9月21日木曜日

【保護者必見】NHKで発達障害関連番組再放送!!2017年9月22日0時ころから

吃音のあるお子さんの保護者。
吃音のあるお子さんが吃音だけじゃないかもしれないと考えている方。
吃音当事者の方。
吃音当事者で自分は吃音以外にも生きづらさがあると考えている方。


発達障害関連番組が一挙再放送されます。
NHKとNHK教育で2017年9月22日0時ころから再放送の情報です。
見逃してしまった人はぜひご覧ください。
おそらくNHK総合で一挙放送されると思います。
詳細はテレビの番組表をご確認ください。
深夜放送なので録画しておくことをオススメします。



■番組放送予定はこちら
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/

9月2日(土) ・9日(土) ・16日(土) ・23日(土) ・30日(土) 総合 夜11:25
「ハンク ~ちょっと特別なボクの日常~」
★学習障害の少年が主人公 イギリスの人気ドラマ
 5回シリーズ(一話完結)で放送!

9月22日(金) ※21日(木)深夜 これまでの番組を一挙アンコール放送!
① 9月22日 総合 午前0:10
 NHKスペシャル「発達障害~解明される未知の世界~」
② 同 午前1:10
 ETV特集「“いるんだよ”って伝えたい ~横浜・特別支援学級の子どもたち~」
③ 同 午前2:10
 ウワサの保護者会 「子どもの発達障害part4 どうする?進学・就職」
④ 同 午前2:40
 ハートネットTV「シリーズ 罪を犯した発達障害者の”再出発” 第1回 少年院の現場から」
⑤ 同 午前3:10
 ハートネットTV「シリーズ 罪を犯した発達障害者の”再出発” 第2回 出所、そして社会へ」

9月24日(日) 総合 夜11時
深夜の保護者会「発達障害 子育ての悩みスペシャル」
★「あさイチ」と「ウワサの保護者会」のコラボ特番
 保護者の悩みに徹底的に向き合います!

9月26日(火) Eテレ 夜8時
ハートネットTV
「自閉症アバターの世界① 仮想空間の住人達」

9月27日(水) Eテレ 夜8時
ハートネットTV
「自閉症アバターの世界② 仮想と現実を生きる」

9月27日(水) 総合 朝8:15
あさイチ「どう乗り越える? コミュニケーションの困りごと」

2017年9月20日水曜日

【番組紹介】10月4日 NHKハートネットにて吃音者の就活について放送 発達障害の部分は説明されるか?

NHK Eテレ、ハートネットTVの紹介です。

私たちの就活 —吃音とともに生きる—
2017年10月4日(水曜) 再放送2017年10月11日(水曜)
今年もスタートした就職戦線。社会に出る期待と不安に揺れる大学4年生。近年、売り手市場が続くなか、取り残されそうな若者たちがいます。吃音症のある就活生たちです。
吃音症とは、発声の際、第一音が出ない、繰り返す、引き延ばすなど言葉を円滑に話せなくなる症状。全世界の人口の100人に1人が吃音者であり、日本では120万人以上の吃音者がいると言われています。吃音は、その場の状況によって不規則に変化していき、家族や周りの人も理解しづらい上、本人すらもいつどこで吃るのか、わからないといいます。医学的にも、その原因や本態は分からず、完治も困難というのが通説です。
多くの吃音者が、自分の障害と正面から向き合わざるを得ないのが就職活動の時。言葉によるコミュニケーション能力が要求される面接は大きな壁となっています。言葉が円滑に話せないことで、コミュニケーション能力が不足していると判断されることも少なくありません。夢を抱くことよりも、吃音による障害が頭をよぎり、話すことの少ない職業を選ぶ吃音者も多くいます。
吃音への理解が乏しい状況で、生きづらさを抱えながら、社会に旅立とうとする姿を追いかけました。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/program/index.html?id=201710042000





吃音者の就職活動についてEテレが取り上げるようです。
多くの吃音者が、自分の障害と正面から向き合わざるを得ないのが就職活動の時。言葉によるコミュニケーション能力が要求される面接は大きな壁となっています。
と明記されているようにNHKが、NHKのEテレが『吃音を障害である』と表現するのはとても良いことです。今までの吃音業界では吃音が障害ではない障害ではないとしていた空気もありました。しかし吃音があって困っている人がいる。就職活動で悩む人がいるということになります。

ただ、放送まで気になるところがあります。
「吃音は発達障害者支援法に含まれており、精神障害者保健福祉手帳を取得することができると説明するのか?」
「放送では純粋吃音者だけを取り上げるのか?」
「ASDやADHDやLD、チックを持った吃音者も取り上げるのか?」
「吃音と発達障害は異なるんだ!彼らと彼女らと一緒にしないでという空気感で番組が放送されるようなことはないのか?発達障害児者の当事者や保護者が見て悲しくなるような内容ではないか?」

2017年、NHKは発達障害プロジェクトという名目で、ASD、ADHD、LDについては頻繁に多くの番組を放送しています。しかしチック・トゥレット症候群、吃音についてはほとんど取り上げていないように感じます。

吃音業界では「吃音と発達障害は違う」という差別主義者もおり、発達障害を持った人と一緒にしないで、あんな人たちと一緒だと思われたら困るという価値観が蔓延しています。このようなことが当日放送する番組で出てこないだろうか?という心配があります。

2017年9月18日月曜日

8月7日 日本経済新聞の吃音記事について思うこと どこの組織?団体?がやっているの?

(読了目安 15分)
少し古い記事を紹介。
2017年8月7日に日本経済新聞が15面医療健康にて吃音の記事を掲載した。
日経スタイルがそれをネット上に記事公開。引用記事は最下段に。

さて、この記事が出た時に思ったのはどこの誰が研究しているのか?ここです。
吃音当事者団体が吃音の治療や診療ガイドラインを厚生労働省に要請要望したという話が
過去にあるが、それに厚生労働省が応えた結果なのか?ということだ。

また、吃音の記事が日本経済新聞社から、また関連の日経と冠するメディアから発信されるのは影響力が大きいと考える。日本経済新聞と言えば読者層もビジネスに関心がある層、人事部門、採用部門、障害者採用担当部門、発達障害者と一緒に働く人、経営者層が読んでいるともいえる。

吃音(きつおん・どもる人)は障害でもある。
発達障害者支援法に含まれていること。
精神障害者保健福祉手帳を取得できること。
吃音者は法定雇用率に含むことができること。
これらを読者層が知ったというのは大きな一歩だ。
困っている吃音者、障害受容のできている吃音者、障害者枠で働きたいという吃音者と経営者側の情報がリンクしたことになるからだ。

また、発達障害者の就労移行支援事業を行う事業主、経営者も『吃音者も就労移行支援事業所で受け入れるようにしよう』という考えをひらめいた人もいるであろう。

■1 記事本文について

―――記事冒頭は吃音の説明

記事は吃音の説明。幼少期の20人に1人。そのうち7割は自然になくなるという説明だ。
吃音は専門家の間でも病気や障害としてのとらえ方や、治療や対策の考え方に違いが出る難しい分野だ。世界保健機関の定義をもとに、厚生労働省は吃音症という病気の分類を設けている。これに沿って診断を受けると発達障害者支援法に基づき精神障害者保健福祉手帳をもらう場合もある。
というように、厚生労働省は吃音の分類を世界保健機関の定義をもとにして発達障害者支援法を利用し精神障害者保健福祉手帳をもらう場合と明記している点も見逃せない。

吃音を診療する医療従事者や支援者の間では、『吃音は身体障害者手帳を取得することも可能』との見解を述べる人間もいる。この場合は『吃音と明記しないで言語障害を表現すればよい』とのことであるが。身体障害者手帳申請書類を書く15条指定医師は 音声・言語・そしゃく機能障害の診断基準に明記されていない状態を書くことを躊躇う人もいる。15条指定医師としての資格を取り消されるリスクもあるためだ。

日本経済新聞では身体障害者手帳については触れていない。発達障害者支援法に基づき精神障害者保健福祉手帳をもらう場合、としている。15条指定医師も吃音については曖昧な基準になっている身体障害者での申請よりも発達障害者支援法で明確になっている精神障害者保健福祉手帳での申請を促すだろう。

実は筆者もこの点が気になっており。東京都に確認したところ、『吃音は発達障害者支援法に基づき精神障害者保健福祉手帳を申請できる』と説明を受けている。身体障害者手帳も取得できるのでは?と聞くと『発達障害者支援法に吃音が含まれている』と説明を受けた。

この点、日本経済新聞の藤井寛子氏はしっかり取材しているなと受け止めた。
日本経済新聞が『世界保健機関の定義をもとに、厚生労働省は吃音症という病気の分類を設けている。これに沿って診断を受けると発達障害者支援法に基づき精神障害者保健福祉手帳をもらう場合もある。』と明記したことは大きな影響がでるだろう。



―――国立障害者リハビリテーションセンターが2016年夏からアンケートを実施
記事中盤では国リハが中心となり、3歳児健診などの際に吃音を調べる調査を昨夏から始めたこと。自治体と連携して親にアンケート調査をし、必要ならば面談もするという。言葉の繰り返しの状況などを確認し、4カ月ごとに質問用紙を送り、計2000人を調べるという。
 
 調査期間は2年で、2017年3月の集計では約5%が吃音と推定されたという。同センターの森浩一部長は「幼児全体では5%よりもっと多いと考えている」と話す。調査を続けると増える可能性があるとみているとのこと。

―――気になるのは「費用対効果」という発言
記事中盤では
 一般に、8歳になるころから、症状はなくなりにくくなるといわれる。早期に日常生活の対策となる訓練を受ける必要性が指摘されている。森部長は「半数以上は自然になくなるため、支援のかけすぎという声もある。費用対効果を考えて、最適な介入のタイミングを調べたい」と話す。
と書かれているが。費用対効果を治療、療育、訓練に持ち出すのはいかがなものか?というのが率直な感想だ。X歳までに、●●をすれば吃音が完治する。寛解するというならばよいが、そうでない場合もよくよく想像してほしいものだ。

そもそも2005年から吃音が発達障害者支援法に含まれていること、それが公に広く周知されるのは2014年7月3日の国立障害者リハビリテーションセンター内部の発達障害情報支援センターが「発達障害の一覧」に「吃音」を加えた日である。

本来であれば2005年から、自閉症スペクトラムやADHD、学習障害、トゥレット症候群の当事者や家族と同じ権利が吃音児者にあったはずである。医療機関の充実や、社会保障制度、合理的配慮、障害者雇用枠の利用、自立支援医療費(精神通院)などなどありとあらゆる面で全く同じ権利、同じ内容を利用できたはずである。

とくに国立障害者リハビリテーションセンター病院は2014年7月3日以前から吃音者に精神障害者保健福祉手帳を取得できることをホームページ上で公開していたのか?医療従事者に吃音は発達障害者支援法に含まれていて、法によりありとあらゆるサービスを利用できますとアナウンスしていたのか?という疑問がでてくる。まさかと思うが費用対効果という価値観で、吃音者に気軽に精神障害者保健福祉手帳を取得されたら日本の財政が傾くというような価値観があったから?吃音が発達障害者支援法に含まれていることを故意に伏せていたのかしら?と想像すると恐怖しかない。

このように発達障害者支援法に吃音が含まれていたことが事実上、見えなくされていた過去があったうえで「費用対効果」という言葉がでてくるのは驚きを隠せない。
困っている当事者が、ライフステージに合わせて、いつでもありとあらゆる制度が利用でいて良いはずである。

そもそも、発達障害者の中でも精神障害者保健福祉手帳3級を取得しているが、服薬、スマートフォンのアプリ、スケジュール管理、リマインダー、イヤーマフ、静かな環境、人が少ない時間に移動、ソーシャルスキルトレーニング、当事者会で悩みを話す、病院で医師や支援者に相談などなど、余暇活動でストレス発散、仕事や職場ではなんとかなるが帰宅した後は何もできないから家族や他人に助けてもらう、仕事や職場で働く時間の体力・ヒットポイントはあるが使い切ってしまう(仕事や職場以外で定型発達を装うのが精一杯でそれ以外の場所で発達障害特性がでてしまう、飲み会や遊びの誘いを断ることも)いろいろな選択肢を利用して健常者・定型発達者を装い、振る舞い、

(上に書いた数々の努力により)精神障害者保健福祉手帳を持っていることを勤務先に隠して、一般枠で働く当事者も存在するからである。吃音だって上手く吃らずに話す方法を編み出して頑張っている人が精神障害者保健福祉手帳を取得することはできるはずなのです。

ここに「費用対効果」という価値観が入ってきてしまうのは悲しいことだと考える。この考えが拡大していくと軽度吃音者は精神障害者保健福祉手帳を取得できません。手帳申請書類を医師が書きません!! などという日本社会に発展する可能性もある。また発達障害者も一般枠で働ける人には精神障害者保健福祉手帳を交付しません!という日本社会に発展する可能性も考えられる。

吃音も含む発達障害は学校や職場だけ「障害特性」が表出しなければいいというものではない。日常生活も、毎日の終わりの飲み会や遊びのお誘いも、買物、銀行、役所の窓口、友人との電話、家族や親戚とのつきあい、御近所付つきあい、パートナーとの時間、余暇活動などどこの場面でも困ったことがあれば精神障害者保健福祉手帳を取得できる。こういった価値観が吃音業界にも、吃音を診療する医師にもひろがってほしいものですが…。吃音業界はあくまでも学校や職場という想定ばかりなのが気になるところだ。

吃音を含む発達障害を一般の人が体験できるシステムができればと思う。発達障害については最近、その世界を体験できる方法が開発されたが、吃音の場合はまだまだ難しい。口が動かない、喉を締められている、頭のなかで何かが衝突している、話したいことを話せない。こういったことが365日、いつどんなタイミングで襲われるのかということである。医療従事者にはこういった「●●障害体験」などは積極的にしてほしいと思う。

2014年7月3日に発達障害情報支援センターの説明に吃音を加えるように指示した、英断した、「英雄の職員」には心から感謝している。あなたのおかげで吃音児者の失われた1X数年に終止符がうたれた。

こういうところを日本経済新聞に取材してほしかったとも思う。



―――診断方法の紹介
費用対効果の語りのあとは。診断方法や治療について書かれている。
診断は患者の年齢もふまえ、音の繰り返し、子音と母音の長さ、単語の途切れなどの症状をみるという。
 子どもの対策では、海外で開発された手法「リッカムプログラム」を使う医療機関が増えているという。環境調整法という子どもが話しやすい環境を整える例についても言及されている。


―――吃音治療ガイドライン作成へ
この記事の本題だと思われる、吃音治療ガイドラインの作成について言及。
 現場では様々な取り組みが進むが、国内の学会などによる治療ガイドラインはまだない。そこで国立障害者リハビリテーションセンターなどは、これらの対策の効果を探る多施設での試験を昨秋始めた。約2年で結果を出し、ガイドラインの作成につなげる狙いだ。
 この分野は専門家不足が指摘されている。実際に訓練などをする言語聴覚士は高齢者施設に就職することが多く、吃音に対応できる人は少ないという。森部長は「十分な対策をとりたくてもできない」と話す。
 悩みのある人は耳鼻科医や言語聴覚士に相談することになるが、診断や訓練などを十分に受けられないことも多い。受け皿の整備が求められている。
吃音の治療ガイドライン作成。これは一定の評価はできる。
吃音が治療できるなら、筆者も治したいものである。
ただ、問題なのは吃音はそもそも全員が全員治るものなのか?
ある一定の年齢でなになにをすれば治るものなのか?
それとも何をどうやっても治らない吃音もあるのか?
こういったことも判明していけば嬉しいが。

―――吃音治療ガイドラインだけでよいのか?

吃音を治療するべきだ治すべきだという医学モデル、医療モデルではなく、吃音をもったまま生きていける日本社会の構築も同時にやっていかないとならないだろう。社会モデルである。
吃音でうまく話せないこと、発話発語できないことの不利益は発達障害者支援法や障害者基本法、精神障害者保健福祉手帳、障害者権利条約、障害者差別解消法でも対応できる。

吃音を治療しなければいけないという価値観のガイドラインを作成するよりも。
吃音を診断するガイドラインを作成し、その後の生き方は当事者の自己決定権に委ねるという視点も忘れてはならない。精神障害者保健福祉手帳を取得してオープン就労、精神障害者保健福祉手帳を取得してクローズド就労する際のガイドラインも考えてほしいところである。

もしも吃音は治すものであるという価値観が広がれば、そのうち出生前診断の中に「発達障害があるかどうか」を調べる時代になったときに吃音のある子どもを出産しないということにもつながりかねない。

例えば東京大学、大阪大学、京都大学、同志社大学、早稲田大学などが協力しているこの研究がある。
構成論的発達科学-胎児からの発達原理の解明に基づく発達障害のシステム的理解-
http://devsci.isi.imi.i.u-tokyo.ac.jp/about

http://devsci.isi.imi.i.u-tokyo.ac.jp/archives/42#A01

この研究では各分野の研究者が横断研究をし、発達障害を多角的に解明していくという。
しかし、この研究の目的は発達障害を持った人がこの世に誕生しないように生まれないよにするためではなく、発達障害があってもこういう配慮やこういう方法があって、こうやって生きてけるんだ。と勇気づけるものだという。当事者にも親にもどのような支援が必要?周囲の人はどう接する?という視点だ。発達障害を治すよりも発達障害があってもこうやって生きていけるという視点である。

吃音業界では吃音を治せ。吃音を治せ。吃音を治せ!!!という価値観がまだまだ消えないということである。吃音治療ガイドラインだけではなく、別の視点を入れてほしいのである。吃音業界の医療従事者も上に書いたこういった研究者とつながってほしいと考える。

吃音を持つ子どもの親は保護者は「なぜ。子どもが吃音だと困るんだろう。悲しくなるんだろう。子どもの吃音を治さないといけない」と考えるのか?
親、保護者向けのアンケート調査も必要だろう。
たとえば「お父さん、お母さんの職場では発達障害者や吃音者が働いていますか?」、「働いている人はどのような条件で働いていますか?」、「吃音を持った子どもは不幸だと思いますか?」こういったアンケートを行い、そもそも日本社会が吃音を含め発達障害児者に厳しい価値観なのではないか?という仮定をして問題解決するアプローチがあってもよいのではないか?とも考える。


記事終盤でも
 悩みのある人は耳鼻科医や言語聴覚士に相談することになるが、診断や訓練などを十分に受けられないことも多い。受け皿の整備が求められている。
という書き方がされているが。そもそも吃音のある人は耳鼻咽喉科医師や言語聴覚士に相談するだけで良いのだろうか?発達障害分野につよい精神科医師、社会福祉士、精神保健福祉士などともつながるべきではないか。


―――北里大学東病院について
記事終盤は北里大東病院の事例が書かれている。
こちらは大人の場合という内容である。
吃音について治療のマニュアルはないというのが印象的だ。
それでも少しでも吃らないように、吃りを減らせるようにというのは吃音当事者の切実な願いだろう。
北里大東病院を訪れる人が存在するということは、吃音を持ったままでは生きられない、日本社会が吃音を許容していないということがうかがえる。



■2 日本経済新聞の吃音記事 この研究はどの組織がやっているの?
日本経済新聞を読んだだけではわかりませんでした。
調べた結果
発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト
http://www.kitsuon-kenkyu.org/
というグループが行っていたということがわかりました。

―――構成メンバーは?
メンバーは以下の通りです 2017年9月18日閲覧時点
氏名所属担当
研究代表者森浩一国立障害者リハビリテーションセンター全体統括/青年~成人期の治療研究
研究分担者原由紀北里大学疫学調査/介入研究
宮本昌子筑波大学疫学調査/介入研究
小林宏明金沢大学疫学調査/介入研究
菊池良和九州大学病院疫学調査・介入研究
酒井奈緒美国立障害者リハビリテーションセンター疫学調査統括・青年~成人期の治療研究
見上昌睦福岡教育大学ガイドライン作成
前新直志国際医療福祉大学ガイドライン作成
川合紀宗広島大学ガイドライン作成
坂田善政国立障害者リハビリテーションセンターガイドライン作成/介入研究統括
北條具仁国立障害者リハビリテーションセンター青年~成人期の治療研究統括
金樹英国立障害者リハビリテーションセンター合併症への対応
研究協力者大野裕国立精神・神経医療研究センター認知行動療法に関する助言
堀口寿広国立精神・神経医療研究センター啓発活動に関する助言
須藤大輔薩摩川内市鹿島診療所疫学研究に関する助言
宇高二良宇高耳鼻咽喉科疫学調査

構成メンバーは主に、吃音業界で吃音研究をしているおなじみの人達だ。
ただ、発達障害を専門するに著名な医師や社会福祉士や精神保健福祉士養成学校の教員、
社会学者の参加はない。ソーシャルワークについて研究やガイドラインは作成しないのだろうかと心配になる。あくまで吃音を治療することが重視されているようだ。
また就労移行支援などの視点も不足しているように見受けられる。

―――研究予算はどこが出している?
この研究予算は国立研究開発法人日本医療研究開発機構  
http://www.amed.go.jp/

から出ている。

詳細は平成28年度「認知症研究開発事業」「長寿科学研究開発事業」「障害者対策総合研究開発事業」の採択課題について の中にある。
障害者対策総合研究開発事業→(イ)感覚器障害分野→発達性吃音の最新治療法の開発と実践に基づいたガイドライン作成 国立障害者リハビリテーションセンター 森 浩一

http://www.amed.go.jp/koubo/010420151125_kettei.html

と説明がある。


―――この研究の目的は何?
この研究の目的については
ホームページにこのように書かれている。
研究の詳細 http://www.kitsuon-kenkyu.org/%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%AE%E8%A9%B3%E7%B4%B0/

1) 幼児吃音への支援ガイドラインの作成
1a) 幼児の疫学調査
幼児吃音への早期介入システムの開発
1b) 幼児の介入研究
1c) 合併症のある幼児の対応
2) 中高生・成人の認知行動療法による治療
2a) グループ訓練
以上が行われるという。

メインは幼児期の吃音について子どもや保護者向けに支援するようだ。
吃音児への早期介入システムも開発するという。
ここがX歳までになにかをすれば吃音が消失または寛解するというところだろう。

合併症がある子どもへの対応であるが。こう書かれている
吃音のある幼児さんの中には、自閉スペクトラム症や注意欠如多動性障害(ADHD)、構音障害といった他の難しさを併せ持っているお子さんが少なくありません。幼児の介入研究を行う中で出会う、このような合併する問題があるお子さんの経過や、研究班のメンバーのこれまでの臨床経験、文献レビューをもとに、合併症のある幼児の対応に関するガイドラインを作成することも、本研究では目指しています。
まずは子どもへの対応であるが。しかもこれだと、吃音を主訴にした子どもに他の発達障害や症状があった場合に読める。例えば(耳鼻咽喉科ではなくて精神科病院などで)発達障害を先に発見された子どもに吃音があった場合の展開を想定していないように見受けられるので、国リハの精神科医師1人だけではなく、このような部分はなおさら、発達障害に強い精神科医師が入るべきだと思う。吃音を普段研究する環境から作るガイドラインでは不足である。発達障害児者を診療する精神科医師も入るべきだと考える。

もちろん幼児だけではなく、成人している吃音者の中にも「発達障害」を持った人いるのではないか?という研究もしてほしいところ。ここは吃音業界の派閥抗争、戦争、当事者会分裂、当事者団体分裂、ソーシャルワークの失敗を含めて研究してほしいものなのだが。今回の研究グループのこのような危機感を持った研究者がいないことが残念である。

そもそも厚生労働省もこのように調査をしている
平成28年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業指定課題15「発達障害当事者同士の活動支援のあり方に関する調査」を委託し、結果がでている。
http://jdda.or.jp/info/chousa2016_15.html

なかでは当事者会運営における、トラブル。運営スタッフ内の喧嘩や主義主張の違い、結果的に団体を分裂させる、発展的解消と称して会を潰す、発達障害者どうしのトラブルを第三者機関が仲裁するというサービスを希望する当事者の声も聞かれた。しかし、この話を聞いていて思うのは吃音業界が1960年ころから繰り返している歴史だということがよく理解できるためである。発達障害者の間で起きているトラブルはそもそも吃音業界が昔むかしからやっていることなのだ。

●「発達障害当事者同士の活動支援のあり方に関する調査」に関連する報道
発達障害 85%が「就労支援必要」
 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14HC0_U7A710C1000000/

「本人が自覚していないと周りが振り回される」「事務作業が苦手」大人の発達障害当事者会で見えた課題 池上正樹
https://news.yahoo.co.jp/byline/masakiikegami/20170731-00073946/

「大人の発達障害」当事者会の国内初の調査報告 参加者は30~40代男性が突出
池上正樹
https://news.yahoo.co.jp/byline/masakiikegami/20170705-00072937/

大人の発達障害、悩み話し合う 当事者の交流必要 初の全国調査 /東京 
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20170819/ddl/k13/040/011000c

全国の発達障害当事者会が一堂に会する日本初のフォーラム!〜発達障害当事者会フォーラム2017〜 りたりこ発達ナビ
https://h-navi.jp/column/article/35026532



―――2) 中高生・成人の認知行動療法による治療 2a) グループ訓練
について。
ここでも吃音を治すことについて重視されている。
これも仕方ないのかもしれないが…。

例えば、就労移行支援事業所やどのような合理的配慮があれば吃音者と一緒に働けるのか?という雇用する側、一緒に働く側のことについて触れられていないのだ。吃音のある人同士の訓練や吃音を治療する医療従事者との訓練だけだと実社会では使えない可能性もある。吃音者と医療従事者以外がいることにより、より実社会に近い状態になるわけである。

また、実社会でも、無理に発語発話するよりもテキストチャットやメール、筆談してほしいという要望もあるだろう。

この部分も今後、もっと別の視点がある研究者が加入して方法を編み出してくれると期待する。




以上
2017年8月7日 日本経済新聞の記事を読んで思うところである。




「吃音」幼少期20人に1人 治療ガイドライン作成へ
2017/8/7付 日本経済新聞 朝刊

 話すときに言葉がつまったり同じ音を繰り返したりする「吃(きつ)音」について、実態調査や有効な対策を探る動きが進んでいる。幼少期には約20人に1人にみられ、そのうち約7割は自然になくなるといわれるが実態はよく分かっていなかった。学校など日常生活を過ごしやすくするための明確な治療ガイドラインもない。担当できる専門家の医師や言語聴覚士が少なく対策が遅れていた。
 吃音は専門家の間でも病気や障害としてのとらえ方や、治療や対策の考え方に違いが出る難しい分野だ。世界保健機関の定義をもとに、厚生労働省は吃音症という病気の分類を設けている。これに沿って診断を受けると発達障害者支援法に基づき精神障害者保健福祉手帳をもらう場合もある。
 吃音の症状は「おおおおかあさん」などと音を繰り返す、言葉につまる、「ぼーく」などと言葉を伸ばすことが代表的だ。自身が吃音の九州大学の菊池良和助教は「頭の中では話しているつもりだが、タイミングがあわず、つまった感じになる」と説明する。
 いつも言いよどむわけではなく調子の波がある。周囲にも左右され、誰かと一緒に同じ文章を読んだり、メトロノームに合わせて文章を朗読したりすると症状が出ないことも多い。
 原因は遺伝的な要因や脳の機能障害なども指摘されているが、明確には分かっていない。緊張や不安、ストレスは原因ではないが、症状が悪化する要因になると考えられている。
 2~4歳から症状が出始め、幼少期は20人に1人にみられるが、約7割は3年ほどで自然になくなる。成人になると100人に1人になるともいわれている。だが国内の実際の対象者数はきちんと調査されていなかった。
 そこで国立障害者リハビリテーションセンターが中心となり、3歳児健診などの際に吃音を調べる調査を昨夏から始めた。自治体と連携して親にアンケート調査をし、必要ならば面談もする。言葉の繰り返しの状況などを確認する。4カ月ごとに質問用紙を送り、計2000人を調べる。
 調査期間は2年。今年3月の集計では約5%が吃音と推定された。同センターの森浩一部長は「幼児全体では5%よりもっと多いと考えている」と話す。調査を続けると増える可能性があるとみている。
 一般に、8歳になるころから、症状はなくなりにくくなるといわれる。早期に日常生活の対策となる訓練を受ける必要性が指摘されている。森部長は「半数以上は自然になくなるため、支援のかけすぎという声もある。費用対効果を考えて、最適な介入のタイミングを調べたい」と話す。
 診断は音の繰り返し、子音と母音の長さ、単語の途切れなどの症状をみる。幼児や小学生、中学生以上と年齢に合わせて検査する。
 子どもの対策では、海外で開発された手法「リッカムプログラム」を使う医療機関が増えている。家庭で吃音の子どもの発言に対して声をかけていく方法だ。
 流ちょうに話せたときはほめたり、「いまのどうだった」などと自身の評価を聞いたりする。明らかにつまったときなどには「ちょっと疲れてたね」などと指摘し「さっきのすらすらでどうぞ」と言い直しを促す。指摘よりも褒める頻度を増やすことが重要ともいわれる。言語聴覚士がかける言葉の内容やタイミングなどを家族に定期的に助言しながら進める。
 国内では以前から「環境調整法」と呼ばれる方法が使われている。子どもが楽に話しやすい環境を整えることで滑らかに話す力を伸ばす。症状に合わせて、吃音が出にくい話し方の練習も組み合わせる。
 九大の菊池助教は「話し方をアドバイスするのではなく、話を聞いて内容に注目して自信を育ててほしい」と指摘する。家庭で子どもが話せずいらいらしていたら、順番に話すなどの工夫で話す意欲を育てる。
 現場では様々な取り組みが進むが、国内の学会などによる治療ガイドラインはまだない。そこで国立障害者リハビリテーションセンターなどは、これらの対策の効果を探る多施設での試験を昨秋始めた。約2年で結果を出し、ガイドラインの作成につなげる狙いだ。
 この分野は専門家不足が指摘されている。実際に訓練などをする言語聴覚士は高齢者施設に就職することが多く、吃音に対応できる人は少ないという。森部長は「十分な対策をとりたくてもできない」と話す。
 悩みのある人は耳鼻科医や言語聴覚士に相談することになるが、診断や訓練などを十分に受けられないことも多い。受け皿の整備が求められている。

■大人の対処法 悩みにあわせ練習提案
北里大学東病院では、その人にあった練習法で支援
 「『いらっしゃいませ』や『ありがとうございます』がうまく言えない」。北里大学東病院を受診した吃音の人の悩みだ。アルバイトを始めたが、流ちょうにあいさつできないときがあり、このままでは仕事に支障があると考えて来院した。

 中高生や大人になると、吃音の対策は、実際に社会生活で言えなくて困っている言葉や苦手な場面でも話しやすくする訓練をするのが中心だ。電話や面接での名のり方などそれぞれ言いたいことがうまく言えなかったり苦手に思ったりして悩んでいる。それを聞き、症状や悩みにあわせた練習方法を提案する。

 練習の基本は力を抜く、話す速度を変える、息の吸い方を変えるなどがあり、試しながら、その人にあった方法を探ることになる。同病院の言語聴覚士、安田菜穂さんは「吃音の治療にマニュアルはない」と話す。

 国立障害者リハビリテーションセンターなどは、中学生以上を対象に認知行動療法を生かしたグループ訓練法を開発した。5~6人のグループで週に1回、約3時間かけて話す訓練などをする。例えば、言葉が滑らかに出てこなくても、やめずに続けて話すようにする。今年からこの訓練法の臨床研究を始めており、2020年度まで実施して効果を探る。

https://style.nikkei.com/article/DGXKZO19661070U7A800C1TCC001?channel=DF140920160921

2017年7月29日土曜日

【吃音Q&A】吃音者は医療福祉従事者を目指すために学んではいけないのか?

Twitterから投稿の紹介です。
吃音当事者でありながら医療福祉従事者になるため、学校で学んでいる人の投稿ですね。
(または現在医療福祉従事者のツイートも含まれるかも?)

なかなか吃音や発達障害をもつ人が医療福祉従事者になるのは苦労があるようです。
発達障害当事者で漫画家の沖田☓華さんも看護師でしたよね。看護学校まではなんとかなって試験も通ったけど発達障害特性により実際の業務は大変だったと振り返っています。看護師の世界はコミュニケーション能力がとても重要視されるとか、女性が多いので女性特有の価値観や世界観が発達障害にはキツイとか、マルチタスク業務が多く発達障害特性でミスが多かったともいいます。

さて本題にはいります。

◆吃音当事者学生にこのように発言する教員がいるという現実

以前にもこのような投稿が…
看護師になりたいと思っても、吃音があると自分の夢を諦めないといけないのか?

このスピカさんのツイートを見て2015年、吃音を扱うライターの近藤雄生氏のツイートを思い出した。(https://www.yukikondo.jp/

北海道のこと

※Fusae氏は聴覚障害者とのこと Twitterプロフ→人生再構築に専心中。目指すは経済的基盤作りと安定就労。諸般の事情より2016年〜再起動中。Key word:聴覚障害者、保健師・看護師( 聴覚障害をもつ医療従事者の会URL http://web.jndhhmp.org  )、猫。投稿は主に私感と情報発信目的。所属組織等の公式見解ではありません。


◆吃音をもつ人が医療福祉従事者、教員など、国家資格に実習にいろいろ乗り越えるものがある場合どうすればいいのか?
まず最初に考えられるのは、その居場所、学校が障害、社会的障壁を持つ人に理解ある場所。障害者手帳や医師の診断書がなくても合理的配慮してくれるようなところです。これはレアケースです。

しかし、現実として、学校側が合理的配慮をすること、「その人の障害や社会的障壁にあわせて配慮してくれる」実習先を探すこと。これらをするために医師の診断書や障害者手帳を要求してくる場合もあります。大体の学校は最低限、診断書が必要といいます。障害者手帳があるとさらに心強いです。

今のところ、吃音に限らず、発達障害のある学生も同様ですが。学校が国公立。学校に障害学生支援室がある。学校に障害学生支援室も障害学生支援サークルがある。学校の講義に障害児支援、特別支援教育、福祉などがある。学校の教員に発達障害や特別支援教育界隈で有名な人がいて合理的配慮について理解があって熱心。合理的配慮に理解があって熱心な教員・先生がいるとその先生のネットワークを使って、実習先まで探してきてくれるという実例もあります。とても良い学校ですね。
以上に書いたようにこのような場合はかなり選択肢があると思います。

しかし、学校が国公立以外。学校の校風、教員やともに学ぶ学生の価値観が障害者差別の心、内なる植松(2017年7月25日からNHKが使ったパワーワード)がある場合は吃音のある学生。発達障害のある学生にはとても厳しいでしょう。学校側がその道に進むのを諦めるように、挫折するように仕向けてくることもあるかもしれません。

――どうしても学ぶ環境でアカハラ・危険・リスク・差別があり自主退学に追い込んでくる場合

こういう場合は素直に法律を使って対抗すべきでしょう。
障害者権利条約、障害者基本法、障害者差別解消法、発達障害者支援法があります。
一度、吃音者の団体や発達障害の団体に相談して、どのような方向性で行くか話あって慎重に行動する必要があるでしょう。


――吃音や発達障害があったけど、学校を卒業して、職務遂行をしている先輩は、何らかの形でその学校名や実習先を後輩に共有してほしい

吃音や発達障害があったけど今は現役で、その職業で働いているという先輩。
可能な限りで良いので、自分が卒業した学校名やお世話になった実習先、または今の立場を使って、後輩学生の実習先施設を探してあげるなど、力添えをしてほしい。

――学校を卒業してから職場で吃音や発達障害を理由に不利益を受ける場合
おそらく障害者手帳を持っていない、クローズ就労かと思います。
この場合、発達障害者支援法の第十条が有効です。(ただし、同時並行でコレ以外の手段も医師や支援者や支援者団体と相談しましょう。手帳取得や支援者に介入してもらう。弁護士とも相談など)

発達障害者支援法が改正されたあとの第十条はとても強いです。
簡単に説明すると、障害者手帳があろうがなかろうが(障害が職場に入ったあとにわかったなどでも)、『事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。』のです。

法律だと難しいですが。発達障害を理由(吃音を含む)にその人を排除するように、パワハラしたり、うつに追い込むとか、個々の発達障害特性によりできない仕事・失敗しやすい仕事に故意に配置転換して自主退職に無理やり追い込むとか、そういうことはできなくなったのです。(2017年現在、発達障害の書籍がとても多く、こういうことで困っていますというのは逆に悪用もできるため 困っている状況に追い込んで自主退職させるなど)


個々の発達障害者の特性に応じて、適正な雇用管理→発達障害があっても働きやすいように職場側が工夫する、理解する、話し合うなどです。これをしないで解雇の方向や自主退職するように仕向けると第十条を武器に裁判所で争うこともできます。

吃音の場合は、故意に話すことが多い業務につかせる。ゆっくり話すのを認めない、発話発語以外のコミュニケーション手段を認めない、発話発語を間違えても怒らない、いいやすい言葉をつかうため敬語が疎かになるのを怒らない、「吃音をもつ従業員がいます。発話発語でご迷惑をおかけしますが。何卒ご理解ください」などの説明書きや文章をお客様や患者様のいる場所に掲示しない。などなど適正な雇用管理をしない場合が想定できます。


発達障害児者の団体でも、発達障害者支援法改正後第十条を使った裁判事例が出てきたと報告があがっています。今までは泣き寝入りだったが、裁判事例では雇用側、事業主側が最大限の「適正な雇用管理」をしたのかどうかが重要視されるといいます。(それ以前、今でもそうですが、発達障害や吃音の書籍が多く流通しているために、『こういうことが苦手なんだな。逆にそれを利用して、苦手な業務に配置転換して能力不足による通常解雇にしてやる。または自主退職に追い込むぞ』という指南をする不逞の輩も残念ながら存在します)

(就労の支援)
第十条  国及び都道府県は、発達障害者が就労することができるようにするため、発達障害者の就労を支援するため必要な体制の整備に努めるとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター(障害者の雇用の促進等に関する法律 (昭和三十五年法律第百二十三号)第十九条第一項第三号 の地域障害者職業センターをいう。)、障害者就業・生活支援センター(同法第二十七条第一項 の規定による指定を受けた者をいう。)、社会福祉協議会、教育委員会その他の関係機関及び民間団体相互の連携を確保しつつ、個々の発達障害者の特性に応じた適切な就労の機会の確保、就労の定着のための支援その他の必要な支援に努めなければならない。
2  都道府県及び市町村は、必要に応じ、発達障害者が就労のための準備を適切に行えるようにするための支援が学校において行われるよう必要な措置を講じるものとする。
3  事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。


◆将来的には吃音児者団体がもっと情報発信をすること 吃音児者の人権を守ること
吃音のある人もでも色々な職業につけるように、学校に進学できるように吃音者団体が情報発信であったり、場合によっては当事者と一緒に戦うことが考えられます。発達障害児者の団体だと抗議声明を出したり、一緒に戦ってくれたりしてくれます。吃音児者団体がもっと政治や行政、社会に情報発信することも大切でしょう。吃音も発達障害も理解がある職場や先輩の働く事例、合理的配慮事例などの共有や発信も必要になります。

近藤氏がツイートした看護師を諦めたという女性も本来は在学中に医療福祉従事者や支援者や団体がバックアップに入る道もあったでしょう。発達障害児者団体なら経験豊富なので当事者からの申し出があれば動いたでしょう…。

◆Twitter界隈では吃音をもつ医療福祉従事者や教員を目指す学生が多いよう または現役 (関連ニュースも紹介)















2017年6月13日火曜日

2017年6月13日放送のNHKシブ5時で発達障害特集 仕事のできる人には正当な賃金を 栗原類さんが発言

2017年6月13日放送 NHKのシブ5時
17:35ころから発達障害特集が放送されました。

苦悩 小中学生の15人の1人?に発達障害の可能性 どのように向き合う
内容は5月21日のNHKスペシャルで放送されたものを短く編集したもの。
この放送に7000通の反響があったという。

発達障害当事者の笹森理絵さんが部屋を片付けられない。捨てる捨てないの判断ができないと語ります。片付けがしたくても集中できない。注意が他にむいてしまう。自分ではどうにもできない。「だらしなくてみっともない」と周囲から判断されてしまう。


次に感覚過敏のある少女のケース。
スーパーマーケットの業務用冷蔵庫の音。「キーン」「シャー」「ゴー」と聞こえてうるさいといいます。外では子どもの声がうるさく感じます。しかし定型発達者の有働由美子アナウンサーにはそんな音は聞こえないといいます。


スタジオには栗原類さんと信州大学医学部附属病院部長 NPOネストジャパン代表 本田秀夫さんが登場。栗原類さんは2年まえにNHKの番組で発達障害者であることをカミングアウトしました。
スタジオでは発達障害の説明があります。『発達障害は生まれつきの脳の特性である』と説明されました。とても正確な情報です。
残念ながら吃音やトゥレット症候群、協調性運動障害については説明がありませんでした。

ASD 自閉スペクトラム症は臨機応変さ人付き合いに困り事がある。
ADHD 注意欠如・多動性障害は忘れっぽい、片付け苦手、順序立てて考えることの困りごとがある。
LD 学習障害 計算 読み書きが苦手という。


栗原さんはADD ADHDと診断されたが。ASDの臨機応変や人付き合いの苦手はあるという。昔、はじめて診断されたときはLDもあったという。



5月21日に放送されたNHKスペシャルを見て7000通の反響があった。
当事者の母30代
息子は常に動き続け注意されてもすぐ忘れ自分で制御できないことが多々ある。
同居する祖父母は発達障害を知っている、伝えたのに「普通に育てればいいという」
その普通が息子にとっては苦痛なのに

というメッセージが寄せられた。


本田医師によると、一般の社会はある程度平均的な人が過ごしやすいようにできていますので、性格が極端な人にはすごしにくい。努力や訓練でどうしようもないもの発達障害だと難しいことが多くなってくる。病気を治す訓練や努力ではなく周囲が受け入れることが大切だという。



場面が変わって 感覚過敏の当事者の事例紹介
NHKスペシャルでも放送された定時制高校生の河髙素子さんの感覚過敏の困りごとになる。河髙さんは自閉スペクトラムの診断を受けている。子どもの声や冷蔵庫の音がとても聞こえすぎて苦手のようだ。有働アナウンサーは聞こえない。河髙さんは音の洪水にされされていると表現している。15分ほどしかスーパーマーケットにいることは耐えられないという。

河髙さんにはもう一つ苦手な場面がある。感覚過敏は人とのコミュニケーションにも困難をもたらす。場面は喫茶店に切り替わる。河髙さんは目の前にいる有働さんと会話をしたいのだけど有働さんの話す声よりも、周囲の音、他のお客さんの話している声、喫茶店の環境音そのものが気になって聞こえすぎてしまい聞こえないというのだ。

NHKは河髙さんの声の聞こえ方を視聴者に伝えるため聞こえ方のイメージを放送した。
(監修 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 柏野牧夫)
このように喫茶店、ファミリーレストラン、居酒屋などで会話しながら食事やお酒を楽しむシーン。吃音者にもあてはまる人がいるでしょう。目の前の人やお隣の人と会話ができないことあるでしょう。他のお客さんの声、店の出入り口のドアの音や入店時メロディ、注文時の読み出し音、調理場の音、子どもがはしゃぐ声、赤ちゃんの鳴き声、食器の音、このようなものが聞こえすぎてしまい。満足に会話ができない吃音者もいるはずです。自閉スペクトラム症かもしれませんね。



河髙さんはさまざまな音が混ざって聞こえるといいます。
ロンドン大学で自閉症研究をするフランチェスカ・ハッペ教授(認知神経科学)によると
脳が出す指令が関係しているという。教授の仮説によると健常者、定型発達者は脳の司令塔が不要な音を小さくしているといいます。

しかし発達障害のある人は、音を選択して、自身が重要だと思う音に注目して聞く事ができないというのです。不要だと思う音のレベルを脳の司令塔が下げることができないというのです。

吃音もこのように「話せ、発話しろ発語しろ」というときに脳の司令塔が複雑な動き、混乱していて吃っているのかもしれませんね。DSM5が吃音を神経発達障害としているところはこのような背景もあるのかもしれませんね。




スタジオに戻る
栗原類さんも音楽が好きでアーティストのライブにいっても耳栓をして参加しているといいます。居酒屋で上手く会話できないエピソードも明かします。音が大きすぎて距離が近い隣の人と会話できない。居酒屋にいる他の人の話し声が聞こえてきてしまうといいます。


本田医師によると、みんながみんな発達障害の人が感覚過敏があるわけではなく。逆に感覚鈍麻の人もいるというケースを紹介する。例えば健常者定型発達者が回避できる危機回避ができない。やけどをしてしまうことが紹介された。



番組に来たメッセージ
当事者女性 40代
38歳のとき発達障害と診断され職場に報告したところ
「そのような特性があるなら事務系の仕事は難しい。あなたが異動できる部署はここにはない」説明され、結局退職するしかなかった。悲しくて悔しくてしかたありません。




松尾 剛アナウンサー
「これはでも職場の側に受け入れる理解があればなんとかなったのではないか。先生どうでしょうか」

本田医師
「そうですね。あの。事務系が全部無理ではない。その人の特性に合わせた仕事を与えることができればこの人も勤務することができたかもしれない」

栗原類
「とくにあの。会社とかに毎日いかなければいけない。こういのは発達障害の人は皆ができるわけではない。例えば週5で会社に行くのではなく1日だけ自宅で作業できるように。とくに今はインターネットや技術が進歩しているから、自宅で定型発達者と同様の仕事ができる。もっと在宅勤務を増やしてほしい」


※筆者補足
実は発達障害者支援法第10条の3【3  事業主は、発達障害者の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るよう努めなければならない。】

これを使えば、発達障害者への不当な圧力と戦うことができます。
雇用主事業主は適切な雇用の機会確保、個々の発達障害者の特性に応じた適正な雇用管理をしないといけないのです。「キミにはうちの会社に仕事はないよ。どっかいけよ。辞めてくれると嬉しいな」なんていうことはもうできないのです。これは障害者手帳所持者でも社会人になってから発達障害が判明した人でも関係ありません。発達障害がわかった当事者が自主的に辞めるように環境を醸成することや。逆にその人が障害特性で苦手だろうと思われる職務に配置転換して能力不足による普通解雇をした場合裁判になります。発達障害者支援法改正後にこのような事例が徐々に報告されてきています。適正な雇用管理をせずに退職に追い込むとか普通解雇すると事業主は裁判で負けます。




場面が変わって発達障害当事者男性の勤務と上司のお話
発達障害の人を社員として採用している大阪のIT関連企業。
そこに障害者枠で勤める伊藤直さんのケースが紹介される。
自閉スペクトラム症の伊藤さんはコミュニケーションする際に定型発達者が具体的な数値を使い仕事の指示を出していることが紹介された。たとえば部屋の植物への水やりは適当にやっておいてではなく、コップに3杯の水をあげるという指示だった。曖昧な表現をやめて、具体的な数字で説明することが大切だとわかった上司のコメントがあった。

また、伊藤さんは集中力があり些細なミスや違和感に気づくので経理の仕事をしているという。仕事の緻密さは社内で高い評価を得ているという。


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栗原類
「いまいろいな企業団体で発達障害のある人の雇用が増えている。でもまだ足りない部分もある。発達障害の人でもできないことできることの差があるけれども、定型発達者と全く同じ仕事ができる人がいるのに、低い賃金である障害者枠給与のままというのはその当事者のモチベーションが下がる。当事者と会社側がもっと話し合って得意なことで活躍できるように。発達障害の人が活躍できるのは日本経済の未来に良い影響をあたえると思う。」

障害者雇用枠だからといって、障害者雇用枠でずっと簡単な仕事をしていればいいのか。スキルアップしない。キャリアアップが見れない職場で長く働けるのか。自立できるのか。モチベーションは保てるのか?

栗原さんの言葉はとても重いです。重要です。
発達障害者は精神障害者保健福祉手帳所持者です。発達障害のある人の仕事内容は簡単なものやスキルアップやキャリアアップが望めないものもあります。



ここでメッセージ
当事者の母 30代
今は発達障害の人が努力してなんとか社会にあわせて生きています。
でもどんなに努力を続けても十分ではありません。
障害のない人がある人に合わせる方が少しの努力で済むのではないですか?
多数派が少数派を受け入れる社会になってくれるとうれしく思います。


これは東京大学先端研で発達障害などを研究する熊谷晋一郎氏も頻繁に話すことです。
健常者、定型発達者がつくった「普通というルール」にマイノリティである発達障害児者が合わせるのではなくて、健常者、定型発達者が障害のある人、困っている人に歩みよってほしいということです。障害のある人に障害があるから血の滲むような努力をして障害を治す(手術、服薬、訓練)のではなくて、社会の側がもっと寛容な心で包摂するという意味です。これができれば栗原さんが述べたようにできる仕事、得意なことをやる時間が増えるかもしれないですよね。



本田医師
「とても重要な事です。人は必ずしもみなが同じではない。必ず色々な領域で多数派と少数派がうまれる。多数派の人は自分が簡単にできることをできない人がいるとついつい上から目線になって心無いことをしてしまう。少数派の人は多数派の人から見えないのでついつい無視されがち。少数派の人たちも一緒に何かをやれるためには多数派が視線をひろげて気づいて一緒に生活できるよう環境を考えるようになればと思いますね」


松尾アナ
「先程の指示の仕方についてですけども(具体的な数値として発達障害当事者に伝える)そこに視点を定めて、それをスタンダードに定めれば、もっと働きやすい仕事になりますよね」


栗原類
「先程も申し上げたように。テクノロジーの進歩で皆が働きやすい。たとえば伊藤さんのようにデスクワークができる人は、会社にいかずとも自宅でできるように配慮してくれるようになれば、そういう企業が増えれば変わると思う」

以上


栗原類さんがかなり発達障害のことを勉強していて驚きました。
自分のことも1つの例。他にも発達障害の人は1人1人異なることを説明したことはすごいと思いました。現代社会のテクノロジーの進歩により、会社や職場にいなくとも仕事ができるのではないかと踏み込むところや、仕事ができる当事者には正当な人事考課をして給与をあげてほしい、一般枠と同じことがこなせるなら評価してほしいなど。かなり踏み込んだ発言をしていたと思います。栗原類さんはこれからも活躍してほしいし、色々な発達障害のことをもっと伝えていってほしいと思います。

番組内では発達障害児者が、健常者、定型発達者の作った普通というルール、価値観に合わせるのではなく、健常者、定型発達者側が障害者を知って少し歩み寄ってほしいというのもとても印象に残りました。医学モデルではなくて社会モデルですね。こういった考えがもっと広がるといいですね。

2017年6月12日月曜日

【吃音Q&A】吃音は発話発語の障害 そして相手、聞き手の時間を奪う障害 吃音者への合理的配慮 障害者雇用か一般枠雇用か?

吃音は発語発話の障害だけではない
相手の、聞き手の時間も奪ってしまう、消費されてしまう障害だ。

関連記事 【随時更新 吃音Q&A】人事採用担当者の方へ 吃音者雇用ガイドライン 働く吃音者への合理的配慮とはなにか? 吃音者を採用する場合はどうしたらよいのか? 吃音者採用事例 雇用事例について

吃音業界とは関係のない人からの貴重な意見です。
発達障害児者当事者会や発達障害児者の診療をする医療従事者、支援者、就労移行支援事業、障害者就職転職エージェントなどからの新たな視点です。当事者研究方式や障害に関係なく、吃音業界と全く関係のところからは吃音業界がハッと思う意見が飛んできます。筆者もこれを指摘されたときは最初は理解できませんでしたが。たしかに自分が吃音者ではなければそう思っても仕方ないなと気付きをえました。


吃音とは吃る障害である。そう。それで正解です。私たち吃音者もそれはそうだと考えていました。

しかし、他の障害者や医療従事者、支援者、就労移行支援事業の職員、障害者枠就職転職エージェントからの新しい意見がありました。


「吃音のある人って100%吃りながら話すのを最後まで待ってほしい!と合理的配慮を要求してくる人いるけど。それって無茶だよね。お互いの歩み寄りや落とし所というのを無視している発言ともとれるよね」

「合理的配慮ってお互いに話し合ってどこまではできて、ここはできない。合意形成も必要だよね」

「相手や聞き手にも仕事はあるのだから、無理に話すことにこだわらなくてもいいよね。コミュニケーションツール、手段は色々あるのだから。吃ることにこだわりを持つのはなぜなんだろう?」

「100%吃りまくるから、私の発言を全部待ってというのは正直に言って無理だと思う。逆の立場だとどう思う?」



厚生労働省が合理的配慮のガイドラインを公開しています

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000083347.pdf

(4)過重な負担
○ 合理的配慮の提供の義務は、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合を除く。事業主は、過重な負担に当たるか否かについて、次の要素を総合的に勘案しながら個別に判断する。
① 事業活動への影響の程度、 ②実現困難度、 ③費用・負担の程度、
④ 企業の規模、 ⑤企業の財務状況、 ⑥公的支援の有無

○ 事業主は、過重な負担に当たると判断した場合は、その旨及びその理由を障害者に説明する。その場合でも、事業主は、障害者の意向を十分に尊重した上で、過重な負担にならない範囲で、合理的配慮の措置を講ずる。


吃音者が話すことを、発話発語を吃りまくって吃り倒すのを話相手、聞き手は最後までずっと黙って聞いていないといけないの?

① 事業活動への影響の程度
吃音者が「私はドモリなんだから、吃りまくるからよろしく。絶対に私の言いたいことを先取りしないでね。言いたいことを「これのこと?」とか割り込んでこないでね」

こんなケースもこれから出てくるでしょう。

事業活動へはどの程度の影響を与えるでしょうか?
定型発達者、健常者が報告連絡相談などを上司に終える時間が1分とします。
しかし吃音者は吃りまくりで3分毎回かかるとします。
これは事業活動への影響がでると考えられます。
筆者も過去に採用担当者から言われたことがありますが、「トヨタ生産方式って知ってる?ジャストインタイムって知ってる?ムリムダムラの排除って知ってる?キミの話し方って時間のムダだと思わない?」と言われたことがあり何も反論できませんでした。

確かに時間は大切です。仕事場、ビジネスでは時間は重要です。何時までにあげないと、完了させないといけない仕事は吃音当事者にもありますし、話の聞き手も同様です。お客様だって早く目的を用事を達成したいと思っているはずです。吃音で吃ることによりロスタイムがどんどん増えれば、その分、1日の想定された就業時間が延長することになります。


たとえば0.1秒や1秒で命が危ない仕事や危機管理や危機回避が必要になる仕事もそれです。陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、警察官、皇宮警察、消防士、救命医師、救命看護師、旅客業のパイロット、航空管制官などです。0.1秒1秒の単位で状況が一変するような仕事は吃音者のどもってしまう時間が影響します。

公共交通機関など運転手や駅構内で安全確認、アナウンスや乗降者確認をする場合もそうです。「ドアしまります、駆け込み乗車はおやめください」などが「どどどどどどどっどどどっどア閉まります。かかかかかかかかかかかかか駆け込み乗車はおやめください」となると電車の発車時刻に影響がでます。

自衛隊では吃音者を不採用疾患として公開しています。それに近い職務である警察官や皇宮警察も公開されていないけれど採用時の暗黙のルールがあるかもしれません。

これは別記事でも書きましたが。
自衛隊がダメなら警察や消防なども本音と建前ルールがあるかもしれません。
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2016/11/blog-post.html
吃る時間が自分だけではなく、相手やお客さん、一般市民の「生命の危機」に影響を与える職業も吃音者は難しいでしょう。吃ってしまうその一秒一秒が危機につながる場合です。そう考えると銃火器など武器を使用する仕事、緊急救命医師、外科医なども吃音者には難しいかもしれません。ドクターX大門未知子が手術中に吃ってしまい、手術時間に影響を与えたら患者が死ぬかもしれません。技術があって失敗しなくても、時間経過に勝てないのです。
警察や自衛隊が「とまれ!撃つぞ」という警告をするにしても、吃ってしまい警告する時間に影響を与えて、危機回避できない場合もあるかもしれません。

例えば防衛省の防衛省訓令第一号があります。航空身体検査に関する訓令です。ここでは「不合格疾患等」という項目に一般に言われる自閉症などの発達障害、吃音や気分(感情)障害や既往歴が不合格の基準として明記されています。海幕衛第8931号は海上自衛隊の身体検査です。こちらでも不合格疾患として「精神と行動の障害」、「吃音」が明記されています。陸上自衛隊達第 36―1号は陸上自衛隊の身体検査です。こちらでは具体的に吃音という項目はありませんが「脳神経・精神」の検査項目があります。
このような検査を見れば、行政職員でさえこのような基準があるなら、民間でも存在するはずだ、いや表向き存在しないとしていても裏ではあるはずだろうと思います。2013年に北海道で自殺した吃音者も警察官になりたいという夢があったとのことでしたが、どうしても面接で落ちてしまうことを繰り返したそうです。警察内部の採用活動基準については不明ですが、自衛隊でNGなら警察や消防でも難しいのではないかと思いました。
他にもこのような研究報告が独立行政法人労働政策研究・研修機構から発表されています。
吃音で困っていても、適切なソーシャルワークや、支援機関につながることができず、困難な状況に陥っているようです。

NHKのプロフェッショナル 仕事の流儀「真夜中の東京スペシャル」でも消防士の人がこのような貴重な発言をしている。吃音者だと難しいかもしれない。
http://www.nhk.or.jp/professional/2017/0227/index.html
「1秒で助かる命、亡くなる命」
東京の下町、葛飾区。ここにも夜を駆ける1人の男がいる。本田消防署一部大隊長、八巻信也(57)。消防一筋38年、この道のスペシャリストだ。八巻は消防隊の指揮官、80名からなる隊員たちはその号令1つで動くことになる。担当する葛飾区は、古い木造住宅がひしめく下町。年間150件もの火事が起こる都内有数の火災多発地域だ。この消防署の隊員たちに徹底されているのは、スピードだ。どんな夜中でもひとたび出場命令が下れば、彼らは1秒を争い消防車に乗り込み、1分以内に飛び出していく。
八巻は言う。「スピード、スピード、スピード。安全なんてのは当たり前。1秒たったら燃えなくてもいいものが燃えちゃってるかもしれない、1秒早けりゃ助けられたかもしれない、1秒遅くなったら死んでしまうかもしれないっていう。私は災害ってそういうことだと思ってるんですよね」
八巻はいつでも走る。大隊長という立場ながら、火災現場では煙の中に飛び込み火元を確認し、周囲を走り回り、延焼の危険を察知し、消火指示を出す。一旦、鎮火と要救助者がいないことを確認すれば、すぐさま消防車の撤退を決め、新たな火災に備えさせる。全ては「1秒のため」だ。
基本の勤務は朝8時半から翌朝8時半までの24時間。心休まる時間などない。八巻たち消防隊員は1秒でも早く災害に対応できるよう、神経を研ぎ澄まし、準備をしている。
そして1か月半にわたる密着取材で見えてきたのは、消防の仕事の多様さだ。火災はもちろんのこと、水難事故、孤独死の現場、そして電車への飛び込み事故など、私たちの生活で起きるあらゆる災害に彼らは真っ先に駆けつける。命の可能性がわずかでもある限り、救助活動を行うのも消防隊員の任務なのだ。しかし、助けられる命よりも亡くなってしまう命に立ち会うことの方が圧倒的に多い。八巻は、そんな現場の最前線に38年居続けている。そして最後、自分の信念をこんな言葉で表現していた。
「かけがえのない命というのは多分消防をやっていれば、意味がわかると思います。命は1回なくなっちゃったら、無になってしまう。取り返しのつかないもの。だから助けなくちゃいけないんでしょうね。自分たちが助けられるなら、助けなくちゃいけない」

このあたりを読むと、吃りまくる、100%吃るから話し終わるまで待ってくださいと合理的配慮を要求してくる吃音者は難しい事例だと思われる。 ① 事業活動への影響の程度はとても大きい。命の現場に、治安維持や戦争状態、災害救助での吃音者の吃るという発達障害特性は難しいかもしれない。

工場などでも同様です。
指差し安全確認。
後ろ通ります。
XXXを補充します。
XXXを運びます。
などなど、意外に声出し、発話発語しなければいけない部分は多い。
ホウレンソウも1秒でも早く終わらせないと、自分の作業も同僚や相手の作業も遅延することになる。

吃音のアナウンサーがいて、常に吃りまくってニュースを読んでいるのもダメだろう。
これは聞き手、視聴者も時間を多く消費してしまう。また、時間通りに番組が始まって時間通りに番組が終わらないと、毎日の放送予定がどんどんズレてしまう。

「おはようございます。おはようニュース日本です」

「お お お お お お お お お お おは おはようございます。お、お、お、お、お、おはようニュース日本です」
となってしまっては時間消費という視点からだと、朝の忙しい時間にニュースを素早く聞きたい視聴者のほうから困りごとが発生してしまう。

②実現困難度
実現困難度はどうだろうか?
これはとても簡単だ。吃音者が吃って話しているのを黙って聞いていればいいだけである。実現困難か?と言われれば待つことはできる。だが事業活動に影響がでるという視点が絡むとそうではないかもしれない。

③費用・負担の程度
これは全く問題ない。
吃音者への合理的配慮の場合、施設を改修する、バリアフリー化するということは必要ないため大きな費用・負担はそもそも発生しない。(吃音者のために発話発語以外のコミュニケーション手段、パソコンやタブレット、ブギーボードなどを準備するなら少額ですが費用負担が考えられます)
吃音者が吃りまって話すのを待つ時間がもったいないという視点ならばこれは問題になるが……。

④ 企業の規模
例えば企業の規模が大きく部署ごとに部屋ごとに職務ごとに携わる人間が多い企業規模ならば障害者支援担当職員がいたり、大企業ならば、障害者とはたらくには?企業内ガイドラインが作成されている場合もある。

しかし、中小規模ならばそれはどうだろうか?
あまり合理的配慮をするだけの時間や人員が足りないということも出てくるだろう。


⑤企業の財務状況
こちらも中小企業や大企業で変わってくる。
吃りまくる吃音者を説得して、筆談やチャットやEメールを利用してほしい。ブギーボードを購入するとか、タブレットを購入するとか、そのような対応はできる。
受電する架電する電話機の自動音声に「この電話は吃音者が架電しています。受電しています。話し方が変でも気にしないでください」などの音声を入れることは簡単だろう。

接客業や受付だったとしても、「お客様へ 弊社では吃音者が働いています。吃ってしまうこともありますが、ご理解よろしくお願い致します」など目に見える部分に注意書きや看板をたてることはできる。下のリンクのようにスターバックスコーヒーではこのように聴覚障害のある人が働いていますよ。という掲示を行うという事例もある。

がしかし。吃音者は「吃音は障害じゃありません。発達障害や精神障害と一緒にされては困ります。あんな人たちとは一緒にされたくないです。接客の際も店舗内に掲示はしないでほしい」という人もいるので注意が必要です。吃音至上主義という差別主義があるのです。

関連記事 吃音至上主義とはなんですか?どんな差別ですか?


 外部リンクTwitterから
スターバックスでは聴覚障害のある人が、聴覚障害のあることを明かす、または掲示 している。https://twitter.com/i/moments/804168140594630656?lang=ja




吃音者の中には発話発語の際に唾液を飛散させて話す人もいるので、「弊社では吃音者が働いています。マスクの着用をしています。ご理解よろしくお願い致します」という掲示もあるかもしれない。マスクの費用はあまり大きなものではないはずだ。

吃音者への合理的配慮はエレベーターが必要だ。スロープ設置が必要だということではないので、そこまで巨額の費用は発生しないと考える。


⑥公的支援の有無
吃音者を支援するための人員やサービス、補助金などがあるか。
吃音者を限定しダイレクトに支援する人員配置や就労移行支援事業サービスは今のところないと思います。吃音という発達障害は合理的配慮事例や企業団体で働いている場合の事例が極端に少ないのです。吃音がありながらもどもりまくって働いていますという美談はよくありますが。真実かどうかはわかりません。もしも真実なら吃音者が入社しやすい働きやすい企業ランキングなどが作成されるはずです。

しいて言えば、就労移行支援事業所の職員、ハローワーク、ジョブコーチなどが企業団体、公的機関の一緒に働く人の間に入って、困りごとや合理的配慮の相談。トラブルになった場合の解決などには入ってこれるでしょう。

公的支援の一つ、障害者の社会参加のために障害者の法定雇用率があります。
吃音の場合は発達障害者支援法により精神障害者保健福祉手帳を取得できる可能性があります。これにより吃音者を障害者枠で採用し法定雇用率に計算することもできます。しかし、吃音を診療できる医師、耳鼻咽喉科医師、精神科医師が少ないため手帳申請が困難という事例があります。吃音者を採用する官民にかかわらず企業団体の人事部採用担当者は『吃音に対して合理的配慮を提供するから、法定雇用率に計算したいな』という本音を持っていることもあるでしょう。しかし吃音当事者には吃音は障害ではないと思っている人もいるため、正々堂々とどもりながら私は吃音がありますと一般枠採用に応募してくる場合もあります。人事側の本音としては法定雇用率に計算したいという部分が吃音者や吃音業界ではそれを受け入れないという人も数多く存在します。
吃音で吃ることは聞き手、相手、お客さん、職場の仲間の時間を奪ってしまうという新しい視点は今後どうなるか?
吃音者が吃ることは相手、聞き手の時間を奪ってしまうこと。
こんな視点がでてくるのは吃音とは関係のない人と話し合うことの良いところです。
公的機関や企業団体の人事部、人事採用担当者、就労移行支援事業などでもこれからは重要な合理的配慮合意形成の手順になると思います。

私は吃音者だ!!吃って何が悪い!!という吃音者もいれば
私は吃音があるけど、たしかに聞き手の人の時間も大切だよね。このへんを落とし所にしたい。言葉の先取りや私の言いたいことを推測してくれていいですよ。筆談やチャットも利用しましょう。という吃音者も出てくるだろう。

就労移行支援事業の職員や学校の進路指導、キャリアセンター、就職支援課などなども採用する側の本音と建前の情報収集が大変になるだろう。場合によっては吃音者が障害受容や歩み寄りをするように一緒に考えるということも必要になるかもしれない。

就職する就労する吃音者もこの問題を真剣に考えないとならない。
私は吃るので、私が吃っているときは邪魔せず黙って聞いてください。最後まで待ってくださいという合理的配慮を要求したほうがいいのか?
それとも相手側採用側、人事担当者とよく話し合い。どこまでの合理的配慮が可能なのか、歩み寄り、落とし所を決めるのか?
どのような姿勢ならば一般枠や障害者枠で採用されやすいのか?ということもよく調べて研究しなければならない。

吃音者を採用する場合。吃音は軽度でも精神障害者保健福祉手帳3級が取得できることの情報共有、見える化も今後よりいっそう必要になることでしょう。