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2020年4月29日水曜日

新型コロナウイルス感染症に係る身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の更新手続の 臨時的な取扱いについて

【記事更新】
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、精神の自立支援通院等
各種、障害児者向け、社会福祉、社会保障制度、公費負担医療の分野にて
新型コロナウイルス感染症に係る、「利用しているサービスの有効期限や更新」
について特例措置が出ています。詳細は下記文書またはPDF直接リンクを御覧ください。

以上




精神障害者保健福祉手帳を利用しているすべてのみなさまへ。
あまり報道されていませんが。
現在、新型コロナウイルス感染症による感染拡大防止の観点から
精神障害者保健福祉手帳の更新について、診断書の提出を猶予する特例が出ています。
ご確認ください。その他に精神の自立支援についても特例が出ています。更新が必要な身体障害者手帳、療育手帳についてもです。


吃音のある新卒就活学生さんもこれからアフターコロナの時代がきます。
新卒就職活動において、一般枠と障害者枠の両方で所謂ダブル新卒就活をする方もいるかもしれません。現在吃音に関しては、耳鼻咽喉科医師からの、この患者さんは吃音であるという紹介状があれば、精神障害者保健福祉手帳申請書類を書くという篤志家の精神科医師も都内にいます。新卒就活のはじまる1年前に手帳の取得をおすすめします、取得の経過時間を考えると1年生のときから取得しておいたほうが無難です。障害者枠でも就活したいという学生さんがいればご相談ください。都内であれば対応できます。


事 務 連 絡 令和2年4月 24日 各都道府県・指定都市 精神保健福祉主管部(局) 御中 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 精神・障害保健課 新型コロナウイルス感染症に係る精神障害者保健福祉手帳の更新手続の 臨時的な取扱いについて 今般、新型コロナウイルス感染症への対応のため、全都道府県を対象に新型イ ンフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号)第32条に基づく緊急事態 宣言が出されたこと等を踏まえると、精神障害者保健福祉手帳(以下「手帳」と いう。)の更新手続にもより影響が出ることが予想されます。 手帳の更新申請時には、「精神障害者保健福祉手帳制度実施要領について」(平 成7年9月12日付け健医発第1132号厚生省保健医療局長通知)の別紙「精神障 害者保健福祉手帳制度実施要領」(以下「実施要領」という。)により、障害者 手帳申請書に医師の診断書又は年金証書等の写し等を添えて提出することを求 めていますが、今般、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、申 請者が医師の診断書の取得のみを目的として医療機関に受診すること等を避け るため、更新手続の臨時的な取扱いを下記のとおりとしますので、内容を十分御 了知いただくとともに、管内で手帳の更新手続を行う精神保健福祉センター等に 周知いただくようお願いします。 記 1.手帳の更新手続について 令和2年3月1日から令和3年2月28日までの間に手帳の有効期限を迎える 者のうち、更新時に医師の診断書を添えて提出する必要がある者については、障 害者手帳申請書の提出をもって、現に所持している手帳の有効期限の日から1年 以内は当該診断書の提出を猶予した上で、有効期限を更新することができるもの とする。 医師の診断書の提出を猶予した場合、障害等級は、従前の等級によるものとす る。ただし、猶予期間において当該者から診断書が提出された際には、精神保健 福祉センターにおいてその判定を行い、等級を変更する必要があると判断された 場合には、先に交付した手帳と引換えに新たな等級の手帳を交付するものとする。 なお、マイナンバーを活用した情報連携により年金関係情報を把握する場合、 又は、年金証書等の写しによる申請が可能である場合については、従前どおり実 施要領に基づく手続を行うこと。 2.手帳の更新の方法等について 手帳の更新申請に当たっては、現行においても、郵送による更新申請手続や、 有効期限を超過した更新申請手続のいずれも可能であることから、改めてその周 知に努めること。 担当者 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 精神・障害保健課障害保健係 高橋、大橋 TEL 03-5253-1111(内線 3110・3064) 
https://www.mhlw.go.jp/content/000625097.pdf




事務連 絡 令 和 2 年 4 月 24 日 都道府県 各 指定都市 障害保健福祉主管課 御中 中 核 市 厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部企画課 身体障害者手帳及び療育手帳の再認定(再判定)の取扱いについて 日頃より、障害福祉行政に御尽力いただき、厚く御礼申し上げます。 さて、身体障害者手帳及び療育手帳(以下「身体障害者手帳等」という。)の再認定 (再判定)の取扱いについては、それぞれ「身体障害者障害程度の再認定の取り扱いにつ いて」(平成 12 年 3 月 31 日付け障第 276 号障害保健福祉部長通知)及び「療育手帳につい て」(昭和 48 年 9 月 27 日付け厚生省発児第 156 号厚生事務次官通知)により、技術的助 言としてお示ししているところです。 今般、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和2年3月 28 日(令和 2年4月 16 日変更)新型コロナウイルス感染症対策本部決定)において、「国民の生活を 守るためには、感染者数を抑えること及び医療提供体制や社会機能を維持することが重 要」であり、「外出自粛の要請等の接触機会の低減を組み合わせて実施することにより、 感染拡大の速度を可能な限り抑制することが・・・重要である」とされているところで す。 このため、再認定(再判定)の手続等に関しても、医療機関の受診等のための外出を回 避する必要がある一方で、これにより身体障害者手帳等の所持者に不利益の生じることの 無いよう配慮いただくことが必要です。 こうした中で、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成 17 年法律第 123 号)の規定に基づく自立支援医療については、全国の受給者(令和2年3月 1日から令和3年2月末日までの間に支給決定の有効期間が満了する者に限る。)を対象 に、当該有効期間の満了日を原則として1年間延長することができるよう、所要の措置を 講じる方向で検討がなされているところです。 これを踏まえ、各自治体におかれましては、身体障害者手帳等の再認定(再判定)に関 しても、自立支援医療の支給決定の有効期間の満了日が1年間延長される見込みであると いうことを斟酌の上、再認定(再判定)を実施する期日を延期する等の対応をとり、当該 内容について記載した文書を申請者宛てに送付する等、弾力的な対応を御検討いただきま すようお願いします。 また、管内関係機関への当該対応の内容に関する周知につきましても、遺漏無きようお 願いします。 【照会先】 厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部 企画課人材養成・障害認定係 TEL:03-5253-1111(内線 3029) FAX:03-3502-0892 e-mail nintei3029@mhlw.go.jp
https://www.mhlw.go.jp/content/000625123.pdf


事務連 絡 令和2年4月22日 都 道 府 県 指 定 都 市 中 核 市 特 別 区 保健所設置 市 児童相談所設置市 厚生労働省 健康局 総 務 課 健康局がん・疾病対策 課 健康局結核感染症 課 健康局 難病対策 課 社 会 ・ 援 護 局 援 護 ・ 業 務 課 障害保健福祉部精神・障害保健課 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公費負担医療等の取扱 いについて 一部の公費負担医療等(医療手当を含む。以下同じ。)については、申請書類 として医師の診断書等の提出が求められるなど、申請に当たって医療機関の受 診が必要となる。 他方で、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和2年3月 28 日(令和2年4月 16 日変更)新型コロナウイルス感染症対策本部決定)におい て、「国民の生命を守るためには、感染者数を抑えること及び医療提供体制や社 会機能を維持することが重要」であり、「外出自粛の要請等の接触機会の低減を 組み合わせて実施することにより、感染拡大の速度を可能な限り抑制すること が・・・重要である。」とされているところであり、治療の観点からは急を要さ ない診断書の取得等のみを目的とした受診を回避する必要がある。 そのため、下記の公費負担医療等については、全国の受給者(令和2年3月1 日から令和3年2月 28 日までの間に有効期間が満了する者に限る。)を対象に、 有効期間の満了日を原則として1年間延長することができるよう、所要の措置 を講じる方向で検討しているところであるので、各都道府県等におかれてはご 了知いただくとともに、管内の医療機関等へ周知願いたい。なお、具体的な取扱 いについては追ってお示しするが、受給者証等については、現在受給者が使用し ている受給者証等を引き続き使用することとする予定である旨申し添える。 各 民生・衛生主管部(局) 御中 記 1.法律に基づく公費負担医療等 ○ 児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号)に基づく小児慢性特定疾病医療費 の支給認定 ○ 戦傷病者特別援護法(昭和 38 年法律第 168 号)に基づく療養の給付等 ○ 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成 17 年法律第 123 号)に基づく自立支援医療費の支給認定 ○ 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成6年法律第 117 号)に基 づく医療特別手当に係る健康状況届の提出 ○ 難病の患者に対する医療等に関する法律(平成 26 年法律第 50 号)に基づ く特定医療費の支給認定 2.その他の公費負担医療等 ○ 毒ガス障害者救済対策事業 ○ 被爆体験者精神影響等調査研究事業 ○ 肝炎治療特別促進事業 ○ 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業 ○ 先天性血液凝固因子障害等治療研究事業 ○ 在宅人工呼吸器使用患者支援事業 ○ 特定疾患治療研究事業 (※例外的に有効期間が6月のものについては、延長期間についても6月とする。) 以上
https://www.mhlw.go.jp/content/000624335.pdf

2018年9月22日土曜日

ANAおよびJALは障害者割引運賃に精神障害者保健福祉手帳が含まれることがわかりました エアドゥ スターフライヤー ソラシドエアも!

記事内容訂正
JALも同様の割引を開始します。

2018年9月21日ANAからこのようなプレスリリースが出ました。
https://www.ana.co.jp/group/pr/201809/20180921-3.html

2018年度下期ご搭乗分の国内線運賃適用条件の一部変更について
 ANAは、2018年度下期ご搭乗分の国内線運賃について、適用条件の一部変更を行います。
概要は、以下のとおりです。
「プレミアム身体障がい者割引運賃」および「身体障がい者割引運賃」の適用条件変更
(1)適用開始日:2019年1月16日(水)以降の予約受付および購入分(予定)
(2)対象期間 :2019年1月16日(水)以降の搭乗分(予定)
(3)変更内容 :
①運賃名称の変更
身体障がい者割引 から 障がい者割引 と名称変更
②適用対象者について
身体障害者手帳、戦傷病者手帳または療育手帳の交付を受けている満12歳以上の方に加え、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている満12歳以上の方に適用します。
※顔写真付きの精神障害者保健福祉手帳が必要です。また、ご搭乗日当日に手帳の有効期間が満了している場合にはご搭乗いただけません。
③介護者について
手帳区分にかかわらずご本人および同一便に搭乗される介護者の方(お一人様まで)がご利用いただけます。

詳細はPDFを確認 ANAのプレスリリース詳細


これは大きな変化ですね。
おそらく今年、一般社団法人JDDネットがANAと成田空港とコラボイベントで発達障害のあるお子さんの空港利用と搭乗体験イベントを開いたことで、ANA社内でも「発達障害のある人の困りごとを深く理解したのかもしれません」 
 イベントはコチラ
 https://jddnet.jp/event180114/

JR各社も追随してほしい…。
航空機運賃が精神障害者保健福祉手帳でも割引になるのは当事者や家族にとっては嬉しいことです。これからはANAを使う発達障害当事者が増えるかもしれません。


その他の航空会社を調べました。ANAホールディングスが関係しているところですね。
スカイマークは残念ながら無しです。

ソラシドエアも精神障害者保健福祉手帳を対象にします PDF
https://www.solaseedair.jp/corporate/pdf/press180921.pdf

エアドゥも精神障害者保健福祉手帳を対象にします
https://www.airdo.jp/corporate/release/2018/release-6153.html

スターフライヤーも精神障害者保健福祉手帳を対象にします PDF
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=announcement&sid=45135&code=9206

2018年8月26日日曜日

鳥貴族が行っているタッチパネル式注文はもっと評価されてよい サービス業全般に広まってほしい

鳥貴族の売上が下がっていることを指摘するニュースがありました。
その中でタッチパネル方式が批判されていますが…。
このニュースに鳥貴族は負けないでほしい。
もっと自信を持って、タッチパネル式の良さ、タッチパネルがあることによって助かる人がいることも反論として使っていってほしいと思います。

まぐまぐというサイトに「MONEY VOICE」というビジネス系のニュースサイトがあります。この中に2018/08/19のニュースで下記のようなものがありました。
この記事は本当に健常者という社会の多数派の目線・価値観で書かれているなと残念に思います。障害や病気があって、口頭での注文ができない、苦手な人のことを想定していないのです。


ただの食い物屋になってしまった「鳥貴族」、客数と株価を落とした戦略ミスとは?=山田健彦 https://www.mag2.com/p/money/511933/


鳥貴族の株価が低迷している要因は、
・タッチパネルの導入でお客さんとのコミュニケーションがなくなった
・メディア戦略の間違い
・チグハグなマーケティングが混乱をもたらした
ことにあるのではないかと筆者は考えています。
本来のターゲット層は離反していないので、業績の下落はもうしばらくで止まるのではないかと思われます。
しかしマーケティングを見直さないと、混乱は続いたままになりそうな気がします。



―――タッチパネル式注文方式で助かるお客さんがいる
これは吃音、場面緘黙、言語障害、聴覚障害など、発話発語の障害症状がある当事者にとってはとても便利です。

障害症状として発話発語できないため、店員さんとうまく意思疎通できなくて、店員さんを呼んでの会話による注文ができない、または時間がかかってしまう場合があります。当事者によっては、それで悩み、本当は注文したかった物を注文せず諦めるという場合もあります。

この部分、タッチパネル方式だと安心して注文することができます。
また、タッチパネルが相手なので、気を使うこともなく、心の中で「はやく注文しないと待ってる店員さんに迷惑かな、お店は他のお客さんもいるし、とりあえずこれくらいでいいや」ということもあるかもしれません。このようなこともなく安心してゆっくり注文を考えることもできます。


―――タッチパネル式だと発達障害による聴覚過敏を持っている人も助かる

発達障害の当事者の中には、居酒屋やファミレスなど背後の音、他のお客さんの音、店内の音などにより、音声、発話発語によるコミュニケーションを苦手だと思っている人もいます。

店員さんがテーブルまで来て、口頭による注文がうまくできない場合もあります。
これもタッチパネル式だと、そういった心配がなく注文ができることになります。
また、発達障害当事者には視覚情報がわかりやすい、商品を見ながら、その商品の画像をタッチしてすぐに注文カートいれることができるのは便利という場合もあります。



―――鳥貴族社にはこの機会に、バリアフリーの視点を売りにしてはどうか?新しい提案として店舗で実行したらどうか?

まぐまぐの「MONEY VOICE」では鳥貴族社の売上や株価低迷が指摘されています。
しかし、タッチパネル式で助かっている人がいること。この視点、この部分から、バリアフリー店舗などの提案をしていくのはどうだろうかと筆者は思います。

鳥貴族の店舗には渋谷などに完全禁煙店舗があるなど、なかなか快適な空間を消費者に提案しています。鳥貴族のコンセプトや戦略としては飲食街にあるビルの高層階に出店するというのが多いですね。

そこを、障害や病気を持っており、そこまでアクセスできない人のことをもっと考えていくというのもアリだと思います。鳥貴族のお店には、実はすでに「車椅子対応」の店舗が少しあるため、鳥貴族社内にバリアフリーについて真剣に考えている職員の存在が見えてきます。


そこで、車椅子対応はもちろんのこと、それ以外の障害をもった人のためにももっと提案できることはあるのではないかと思います。例えば、欧米で行われている「クワイエットアワー」に対応したサービスもあれば嬉しいですね。もちろん鳥貴族社もビジネスですから、完全にそれを実行するのは難しいので、例えば、お店の中で静かな部分を調べて、そこに遮音や防音の設備をおいて、店内BGMや他のお客さんの声などが聞こえないようになどが考えられます。もしくは予約制にして、特定の日、特定の時間だけ対応するということも考えられます。


―――タッチパネル方式の注文は鳥貴族に限らず、もっと飲食店やサービス業全般で広まってほしいところ タッチパネルや券売機の導入がコスト面で困難ならば、iPhoneアプリ、アンドロイドアプリで、自由自在にカスタマイズできる『注文アプリ』があれば便利

発話発語による注文が難しい、苦手な障害や症状を持っている当事者としては、もっとこれは広がってほしいところです。吃音当事者の場合、吃ってしまうため、言いやすい言葉、言いやすい商品を注文するという場合もあります。本当はAという商品が食べたかったけど、発話発語しやすいBという商品を注文した。または一緒にお店にいった友人や同僚などが注文した商品を「私もそれで!」と言う場合もあります。


牛丼チェーン店の松屋の券売機・チケット方式はとても便利です。もっと言えば「つゆだく、ねぎだく、ねぎぬきなどのオプション」もこの券売機の時点で注文できれば便利です。


券売機、チケット販売機、タッチパネル方式はコスト面で導入が難しい場合も想定されます。2018年現在、スマートフォンの普及率は50%程度でしょう。

そこでiPhone用のアプリ、Android用のアプリとして、どのような業種やお店でも自由にカスタマイズして、タッチパネル方式の注文が実現できるアプリが登場してくるとこれはとても便利になるでしょう。

・お店側
アプリによるタッチパネル式の注文の「選択肢」を作成し登録する。

・お客さん側
(店舗側が事前に準備した「選択肢」のあるページを開く)
アプリによるタッチパネル式で注文をする。
それが「QRコード」に変換され、これをお店側が何らかの端末で読み取って、注文内容を把握する。


今、ハンバーガーで有名なマクドナルド社が事前注文アプリの実証実験をしているというニュースがありましたが(http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1802/23/news073.html
 実はこれも発話発語による注文が苦手な人には助かることだと思います。


―――さいごに
障害や病気というのは、健常者という社会の多数派が作ったルールに適応できない人(少数派)が、その機会を喪失していることが多いです。飲食店に限らずサービス業や小売などのお店でも一度、『これって健常者という多数派が作ったルールだよな。運営方式だよな。当たり前のように口頭で音声によるコミュニケーションで注文を受けたりするけど。別の方法もあるんじゃないか?』という例のように自社のサービスを見直すことができるようになれば、もっと世の中でそれを待っていた!という新しい消費者層が出てくるかもしれません。

2018年6月13日水曜日

吃音業界はなぜ場面緘黙業界やトゥレット症候群の団体のように日本精神神経学会パブリックコメントへ何らかのアクションをしないのか?

2018年7月1日現在。吃音当事者の団体から公式なアクションはありませんでした。
今後、後出しジャンケンなど、本来は発言する機会があったのに、後から何かを言うという場合は、この記事のことを思い出しましょう。



場面緘黙業界を構成する一つの団体である。
かんもくネットから、このような記事(記事は最下段)が出ており、フェイスブック、Twitterで場面緘黙当事者などのアカウントから拡散されています。トゥレット症候群の団体である日本トゥレット協会(http://blog.canpan.info/tsaj2001/archive/324)も記事を出しています。


これは日本精神神経学会サイトにて「ICD-11新病名案に関するパブリックコメント募集」が行われており。
https://www.jspn.or.jp/modules/info/index.php?content_id=622

それについて賛成意見や反対意見などを送ってほしいということです。
ここに場面緘黙の団体が呼びかけをしていることになります。

場面緘黙業界は2018年の春頃、日本精神神経学会が場面緘黙の名称を「選択性緘黙」にするということを事前に知り、場面緘黙の個人、家族、医療従事者、支援者などが協力して、要望をしたと言われています。パブリックコメントがインターネット上に公開される前に行動したことになります。

しかし、吃音業界の団体は。今回、公式に日本精神神経学会がこのようなパブリックコメントを実行していることを告知しませんし、情報の拡散もしていません。

ICD11によると吃音は「吃音」という言葉がなくなり、「発達性発話流暢症」ということになります。今後は「流暢症」ということが一般的になるかもしれません。それを見越してか、吃音学会も、正式名称は「日本吃音・流暢性障害学会」となっているので、世界的な位置づけを知っていたことになります。

さて。問題なのは。
1.吃音という言葉がなくなることに抗議をする?
2.吃音という言葉がなくなることに賛同する?
3.その他

何れかの意見を伝えましょう!個人的に意見をしても可。
と、吃音業界の団体が公式にアナウンスをする。情報を告知しないことです。
場面緘黙業界とは大きな違いですね。



――― 発達障害当事者や関係者からは吃音が消滅することに賛同もある
2017年、吃音至上主義を持った医療従事者が、「発達障害者は内的心理的問題を持った人だ。吃音者も内的心理的問題を持った人だと思われたら困る」、「一般社団法人 日本発達障害ネットワーク JDDnetは破綻寸前だ!(信用毀損、業務妨害)」等という差別する内容や組織団体の評価を下げるための内容をインターネット上に公開しました。発達障害児者の団体、それに参加する個人や家族、研究者や医療従事者の間でも大きな衝撃として受け止められました。これは一般社団法人日本自閉症協会の掲示板でも大きな話題になり、広く知られることになったのです。

結果として、「吃音」というのは、ある意味。吃音を持った人のステータスとなっているのではないか? 吃音であることに何らかの優越感を持っているのではないか? 吃音者というものに選民思想があるのではないか? 

故に精神障害や発達障害のある人。精神障害者保健福祉手帳を利用する人を見下し、差別し、吃音と精神障害や発達障害を一緒にするな! と叫ぶのではないか? と指摘されています。(余談ですが 2018年6月に新幹線で起きた悲しい事件。これが毎日新聞社やNHKの報道により被疑者が発達障害を持っていた!と広く周知され。これが吃音業界では吃音当事者が「それみたことか。発達障害の人はこうやって犯罪をする。人を殺す。こんな人と吃音が一緒になることはありえない。吃音が発達障害だと世間に思われたら事件を起こす人だと思われる」などという吃音至上主義、障害種別差別が早速ありました)


そこで、「吃音」という言葉ではなく「流暢性の症状」ということで。今回の日本精神神経学会ICD11パブリックコメントに、吃音という言葉がなくなったことへの賛同、感謝を申し述べるべきだという考えもあります。発達障害のある人にも流暢性の症状を持った人がいる。というほうが受け入れやすいのです。

発達障害のある人にも「吃音」の症状を持った人がいる。という説明をすると。2017年に起きた吃音至上主義を持った人の差別がフラッシュバックするという発達障害当事者さんや家族がいるため、吃音という言葉以外で表現する方法をさがしていたということになります。吃音という言葉そのものが「フラッシュバックのトリガー」になってしまったこと。これは本当に筆者も深く深くお詫びすることしかできません。


実際、場面緘黙の団体でも感謝のコメントを送信しましょうと呼びかけています。
発達障害のある人、その家族や関係する医療従事者や支援者、教員などは、そういう意味も含めて、日本精神神経学会のパブリックコメントに「流暢性の症状」と読めるようにしたことを感謝する意見を送信してもよいでしょう。


――― 賛成なのか反対なのかのアクションも起こさない吃音業界は何をしているのだろう?

問題なのは場面緘黙業界、トゥレット協会が今回のパブリックコメントに何か声を伝えましょうと公式にアナウンスを行っているのですが。吃音業界はそのような行動を一切していないことです。

賛成なのか、反対なのか、その他なのか。意見も何もしない。
そして、パブリックコメントが終わったあとに、アクションを実行するとなれば。非常識だと思われる可能性も考えられます。

吃音業界と場面緘黙業界の違い。
これななぜなんでしょうか?
やはり、場面緘黙業界、団体や個人には吃音至上主義者のように仮に場面緘黙至上主義が存在しないこと。これが大きな要因ではないかと思います。
『場面緘黙は精神障害や発達障害じゃない。あいつらと一緒にするな!!精神障害者保健福祉手帳の交付対象なんて許さないぞ!』という意味不明な差別発言を筆者は聞いたこともありませんし。場面緘黙の当事者さんと実際に会ってお話したり遊んだりしてもそういうことは一切ありませんでした。障害種別ごとの優劣や上下関係があるということは受け入れないということです。また場面緘黙業界さんは当事者、親、家族、医療従事者、研究者などの連携が上手くいっているように見受けられます。このあたりも迅速な意思決定に直結しているのではないかと思います。そのため、仮に差別発言などがあれば「しっかり怒ってくれる、指導してくれる大人」がいるのでしょう。

何れにせよ。吃音業界は何らかのアクションを起こすならそろそろしないと時間が無いといういうことです。




――― 神経発達症群に知的障害が含まれたため、吃音至上主義に吃音を知的障害と一緒にするな! が発動する可能性
余談です。
話は脱線しますが。
ICD11の分類の神経発達症の中に、知的障害が含まれることになりました。
吃音至上主義者は「精神障害、発達障害、精神障害者保健福祉手帳」に吃音を入れるな!! に加えて 「知的障害と吃音が一緒だと思われたら困る!吃音のある人が知的障害だと思われる!」などという新たな、高レベル吃音至上主義を展開する可能性があります。 みなさん気をつけましょう。また吃音のある人や団体から、精神障害、発達障害、精神障害者保健福祉手帳を利用する人が差別を受けた場合。報道各社、発達障害業界の団体などに報告しましょう。しっかり抗議しましょう。 



ICD11による 神経発達症群の分類
 Neurodevelopmental disorders 神経発達症群
1.1 Disorders of intellectual development 知的発達症
1.1.1 Disorder of intellectual development, mild 知的発達症、軽度
1.1.2 Disorder of intellectual development, moderate 知的発達症、中等度
1.1.3 Disorder of intellectual development, severe 知的発達症、重度
1.1.4 Disorder of intellectual development, profound 知的発達症、最重度
1.1.5 Disorder of intellectual development, provisional 知的発達症、暫定
1.1.6 Disorders of intellectual development, unspecified 知的発達症、特定不能
1.2 Developmental speech or language disorders 発達性発話または言語症群
1.2.1 Developmental speech sound disorder 発達性語音症
1.2.2 Developmental speech fluency disorder 発達性発話流暢症
1.2.3 Developmental language disorder 発達性言語症
1.2.4 Other specified developmental speech or language disorders 発達性発話または言語症、他の特定される
1.2.5 Developmental speech or language disorders, unspecified 発達性発話または言語症、特定不能
1.3 Autism spectrum disorder 自閉スペクトラム症
1.3.1 Autism spectrum disorder without disorder of intellectual development and with mild or no impairment of functional language
自閉スペクトラム症、知的発達症を伴わない、かつ機能的言語の不全がない、または軽度の不全を伴う
1.3.2 Autism spectrum disorder with disorder of intellectual development and with mild or no impairment of functional language
自閉スペクトラム症、知的発達症を伴う、かつ機能的言語の不全がない、または軽度の不全を伴う




公開された記事
2018年6月
「場面緘黙」に賛同のパブリックコメントを投稿しよう!
2018年6月1日~2018年6月30日、日本精神神経学会サイトにて「ICD-11新病名案に関するパブリックコメント募集」がされています。 詳細は、日本精神神経学会サイトへリンク(新規ウィンドゥで開く)
ICD-11における名称は、学校教育や福祉関連の法律にも反映されるため、大きな影響力があります。...
あなたも「場面緘黙」に賛同のパブリックコメントをぜひ投稿してください。パブリックコメントを経て、正式名称が決定されることになります。
パブリックコメントとは、正式決定がされる前に、国民から広く意見を求める制度。氏名やメールアドレス、立場等を書き込んだ後、「4.不安または恐怖関連症群」分類の「4.7場面緘黙」を選び、意見を書き込む形式です(結果公表は数値や記述の抜粋で、個人特定につながる情報の公表は一切ないとのこと)。
かんもくネットは「場面緘黙」という用語が適切と考え、これまでも“Selective mutism”を「場面緘黙」と翻訳し用いてきました。「選択性緘黙」という用語は、「自分の意志で話さないことを選択している」という語感があり、誤解を生むことが多かったためです。「場面緘黙」の方が、「特定の状況(園や学校など)で話せないことが続く」症状の特徴がわかりやすく表現されていると考えます。「場面」とは「人・場所・活動」の3要素で規定されますが、「場面緘黙」はこれら3要素を変数として症状出現が見られるからです。
この4月、緘黙関連団体連合会※(会長 金原洋治)は、「場面緘黙」を正式名称にしてほしい旨の要望書を関連学会に提出しました。その数年前より日本不安症学会にご検討いただき、日本精神神経学会にもご理解いただきました。「場面緘黙」が草案として採用されるに至った経緯については、日本不安症学会の「ICD-11新病名草案におけるSelective mutism の訳語に『場面緘黙』が採用されたことについて」に詳しく説明されています。
不安症学会サイトへリンク(新規ウィンドゥで開く)
※緘黙関連団体連合会には、現在11団体が加盟しています。加盟団体 (五十音順)は下記です。
かんもくグループ北海道,かんもく富山,かんもくネット,かんもくの会,かんもくの声,さくらんぼの会,信州かんもく相談室,つぼみの会 (場面緘黙親の会 関東),日本緘黙研究会,場面緘黙親の会ひろしま(あゆみの会),宮古島-緘黙っ子の親の会
また、今年4月、緘黙関連団体連合会は、「『発達障害者支援法』に場面緘黙を残すことに関する要望書」を厚労省と関連の会に提出しました。
ICD-11では、疾病分類が大きく変わりました。場面緘黙は「不安または恐怖関連症群」に分類されたのに対して、発達障害者支援法の対象の多く(ASD、ADHD、LD、DCD、吃音、チックなど)は、「神経発達症群」に分類されました。そのため、このままでは、場面緘黙がこの法律の支援対象からはずれてしまう可能性があります。
http://kanmoku.org/news_index.html

2018年3月7日水曜日

全文テキスト化 私たちの就活 吃音とともに生きる ハートネットTV

2017年10月4日に放送された番組が番組まるごとテキスト化になっていました。

ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/summary/program/?id=44452


テキストにされていると、学校や企業団体でも印刷して利用しやすいですね。
文字起こしに感謝します。就労移行支援事業所や企業団体の人事採用担当部署でも障害者雇用と障害受容ができない場合の重要な事例として検討しやすいでしょう。


また、この放送を見たとされる、人事採用担当者の声がネット上に公開されていることがわかりました。一般枠で「障害や病気があります。吃音があります」ということの大きな不利益について語られています。たしかに今の就職活動とはこうなっています。「ガンがありました。治療していました」というとなかなか就職できないという問題と共通しています。また、吃音以外の発達障害のある学生は障害受容ができているといいます。


ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる を視聴した人の感想
吃音のある就活生はなぜ障害者手帳を持っていない?人事採用戦略の話
http://anond.hatelabo.jp/20171012000353

筆者も、ハートネットTVを見た、発達障害のある人を支援する立場の専門職、発達障害当事者団体の人から感想やコメントをもらいました。

『なぜ。一般枠でカミングアウトするのか? 今は、オープン就労、クローズ就労という方法を医療機関、就労移行支援事業所、大学のキャリア支援センターなどで耳にタコができるほど、しつこく、強く教えるように変化してる。吃音のある人は危険をおかしてまでカミングアウトしてしまうのか。そういった情報すら共有されていないのか』といった心配の声がありました。

一方で『大手マスコミなら障害者枠で採用されたかもしれないのにもったいない。一般枠に「こだわる」あまり、使えたはずの選択肢を自ら使わないでいる。障害者枠、いや、障害者ということ、発達障害ということに偏見や差別があるのではないか? 発達障害のある学生でも一般枠と障害者枠を同時に就活する人もいるのに。吃音のある人はなぜ一般枠にこだわるのか。障害者枠として新卒で就職したあとに、仕事で実績を出して出世する人もいるのに。最初から選ばないというのはなぜだろうか?』という声もありました。


オープン就労やクローズ就労については、就労移行支援事業所として実績のある。kaien社、リタリコ社の就労移行支援事業所でも必ず教えることです。オープン就労の場合とクローズ就労の場合のエントリーシートや履歴書の書き方、書いてよいこと、書いてはいけないことの説明。オープン就労の場合は自分の取扱説明書など、障害特性の説明や苦手なこと、配慮してほしいことを別途文書にします。リタリコ社の場合、リタリコ社、当事者、勤務先と合理的配慮について話し合った結果を文書化して3者間で共有保存するという方法もあるといいます。文書化することにより言った言わない問題や、上司の異動などで合理的配慮事項が引き継ぎされないことを防ぐ目的もあるのかもしれません。

吃音者の就労。
これからどんどん課題が見えてきそうです。